歪んだボディイメージとSNSの関係について見ていきましょうか その3
SNSによるボディイメージの歪み度ってどれぐらい…?ってのを知るためにまずご紹介しておきたいのが2019年のライアソン大学のメタ分析になります。
このメタ分析では、2018年1月までに発表された該当研究をPsycINFO、Pubmed、Web of Science、ERICなどのデータベースで検索し、質の高い研究をピックアップしたとのこと。
最終的に選ばれた研究は63件でして、総サンプル数は36,552人ってことでした。
これらのデータをまとめた結果、
- SNSと歪んだボディイメージの関係の全体的な効果サイズはr=0.169だった…!
そうです。
つまり、SNSとボディイメージの歪みの間には、小さいながらも有意な正の相関関係があったってことですね。
次にご紹介するのは2020年のマイアミ大学のメタ分析になります。
こちらは、SNSに限らず様々なメディアの種類を比較してボディイメージの歪みとの関連性を見てみたというものです。因みにメディアの種類ってのは、テレビのコマーシャル、テレビ番組、雑誌の広告、雑誌の記事、SNSって感じでした。
最終的にピックアップされた127件の研究をメタ分析にかけた結果、
最終的にピックアップされた127件の研究をメタ分析にかけた結果、
- ボディイメージの歪みとの関連性は、メディアの種類と結果の種類(感情への影響か、認知への影響か、行動への影響か)によって大幅に変わることが分かった…!
とのこと。
また、他にも分かったこととして、
- 複数の国の全ての年齢層の男女の両方で、スリムな体型が理想的…!又はアスリートな体型が理想的…!とメディアが報じていた影響を受ける可能性があった…!
- 商業目的のあるメディアは、商業目的のないメディアと比較して、ボディイメージへの不安を高める効果が低かった…!つまり、SNSの方がよりボディイメージへの不安を高める効果があった…!
- 摂食障害とスリムな体型への影響力が最も高かったのはメディアへの露出だった…!つまり、SNSで、自分は太っているから痩せないと…!みたいな写真を投稿する人はボディイメージが歪みやすかった…!
って感じ。
これらによって歪み度は変わるみたい。確かにテレビや雑誌、SNSなどみてスリム体型が理想…!ってやっていたりしたら影響はありますよね。また、商業目的じゃない、つまり、一般人や一般人に近いインフルエンサーなんかはモデルよりも身近に感じちゃうんで、どうしても影響を受けやすいのかも…。更にSNSで体型の写真を載せつつ痩せないと、みたいに言うと、色々な返答(十分痩せているorもっと痩せた方がいい)があるんで、それによって縛られてボディイメージがどんどん歪んでいきそうですね…。パブリック・コミットメントとかも働きそうですし…。
最後にご紹介するのが2021年のマカオ大学のメタ分析になります。
このメタ分析ではSNSの利用と摂食障害行動の関係を見てみたそうです。
最後にご紹介するのが2021年のマカオ大学のメタ分析になります。
このメタ分析ではSNSの利用と摂食障害行動の関係を見てみたそうです。
まず研究者たちは、2020年7月18日までに発表された該当研究をPsychINFO、PubMed、Web of Science、Communication and Mass Media Complete、ProQuest Dissertationsで検索してみたそうな。すると合計480件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で重複している研究や質の低い研究を除外していったらしい。
最終的に選ばれた研究は22件でして以下のような特徴があったんだとか。
- 発表された年:2010年~2020年
- 総サンプル数:13,301人
- 男性の総サンプル数:5,031人(全体の37.82%)
- 女性の総サンプル数:8,270人
- 平均年齢範囲:11.19歳~30.53歳
- 平均BMI:18.92~24.69kg/m2(つまり皆標準体型ですな)
んで気になる結果は、
- SNSの利用と不規則な摂食行動の間には正の相関関係が見られた…!効果サイズはr=0.09だった…!
- 大学生は他のサンプルと比べて、SNSと摂食障害行動の間の正の相関関係がより高かった…!効果サイズはr=0.089…!だった…!
とのこと。
つまりSNSにどっぷりハマっている人は摂食障害行動のリスクが高いみたいですね。
ボディイメージの歪みとSNSの関係 まとめ
以上をまとめると
- SNSによるボディイメージの歪みは中学生ぐらいから始まる可能性が高いっぽい…!
- SNSによるボディイメージの歪みは大学生の時、特に歪みやすい…!
- SNSによるボディイメージの歪みは成人でも起こる可能性がある…!
- SNSによるボディイメージへの歪みの影響は小~中程度…!
- 歪んだボディイメージは摂食障害にもつながる…!
って感じでしょうか…。
これらは以前見た研究のベル型ともおおよそ合致していますんで、おそらく合っているのかと思います。
個人的考察
せっかくなんで最近話題のネタとの関係もご紹介しておきます。何かというと生成AI(Generative AI)とボディイメージの歪みとの関係です。実は2025年のビットリスエレン大学の研究でこの題材をレビュー論文としてまとめてくれているんですな。
んで、このレビューでは、生成AI(ChatGPT)の使用と摂食障害・ボディイメージに与える影響を見ているんですが、
- 自分のボディイメージに悩む若年成人は、生成AI(ChatGPT)によって生成される情報に惑わされる可能性がある…!
としているんですよね。
確かに、生成AIはより高い理想・完璧な理想を再現できるんで、分からぬ話ではないかと…。これらも踏まえると、SNSだけに限らず生成AIも含め、超正常刺激のようなものが誘発されやすいんでしょうな~。
ということで、対策はもうお分かりでしょう。
- ボディイメージの歪み対策は、SNSや生成AIから距離を置く…!
となります。
まさに「君子危うきに近寄らず」ですね。
最後に大事な対策を挙げておきます。
それは今の自分の体型で良い…!ほどほどで良い…!とあるがままの自分を認めることです。そう、セルフコンパッションですね。詳しいやり方は、「うつ病や摂食障害を軽減し人生の満足度を上げる「セルフコンパッション」の鍛え方」をご覧いただきたいのですが、親身に寄り添う友達や両親・祖父母のように自分に接してみるみたいな感じですね。
また、ボディイメージの歪みが認知の歪みとなっているパターンも多い為、スキーマを知る(認知療法のABC分析を知る)・認知再構成法なんかも有効でしょう。
更に大きく言えば認知行動療法は有効な物が多いかと思います。
以上、ボディイメージの歪みとその対策でした…!
