障がい種別ごとの基本を抑えよう! その8「精神障がい:統合失調症」
「障がい種別ごとの基本を抑えよう!」シリーズの続きです。
統合失調症(精神分裂病)ってなに…?
統合失調症は脳の様々な働きをまとめることが難しくなる病気です。つまり、心や考えがまとまりづらくなってしまうって感じですな。そのため気分や行動、人間関係などに影響が出る場合があり、本人が自覚しなていないことも多かったりするとのこと。
そんな統合失調症ですが、陽性症状と陰性症状の2種類に分けられます。
- 陽性症状:健康なときにはなかった状態が表れる。代表的な症状は幻覚や妄想。幻覚は他人は分からないが本人には感じ取れる感覚のこと。幻覚の中でも幻聴が多く、聞こえないはずの声が聞こえる、特に自分の考えや行動について非難する、命令するなど否定的なことが聞こえてくる場合が多い。結果、突然興奮して叫ぶこともある。妄想は明らかに誤った内容を信じてしまい、周りが訂正しても受け入れられない考えのこと。誰かに嫌がらせをされているという被害妄想や周囲のことが何でも自分に関係しているように思える関係妄想などがある。
- 陰性症状:健康なときにあったものが失われる。感情が乏しくなったり、何かをしたいという気持ち(意欲)が起きにくくなったり、無関心になったりする症状。注意や記憶、実行機能などに障害が生じる認知機能障害や会話や行動の障害なども生じることがある。結果、考えがまとまりにくく何が言いたいのかわからなくなる、相手の話の内容がつかめず、周囲にうまく合わせることができなくなったりする。
統合失調症における発症の概要と流れ
統合失調症は、概ね15歳~35歳(思春期から青年期)の間に発症することが多いらしく、生涯罹患率は1%弱といわれているそうな。つまり100人いれば1人は発症するって感じですね。
そして治療は抗精神病薬による薬物治療が中心でして、妄想や幻覚を抑えられるようにしていきます。併せて、感情の乏しさなんかはリハビリ(デイケアなど)を通じて、ゆっくりと取り戻していく感じなんですな。
そのため寛解するまで時間がかかる場合があり、また、再発リスクもあるんで、予防のためにも服薬を続けることが一般的となっております。更に二次障害リスクも高いため注意が必要です。
次に統合失調症の大まかな流れを見てみましょう。
①発症前
- 心に余裕があり、特に問題なく過ごしています。
- 但し、何らかの引き金により、余裕がなくなり無理した状態(ストレス状態)に変わります。
- この無理した状態が続きます。つまり慢性ストレスの状態になります。
- 慢性ストレスから、生活リズムが崩れてきます。また、焦りや不安など不安定な状態にもなってきます。
- 食欲や睡眠、勉強や仕事にも影響が出始めます。
②発症後
- 大まかな流れは「前駆期→急性期→消耗期→回復期」となります。
- 前駆期(前兆期・前触れ)になると、睡眠障害や聴覚過敏などの症状が現れることが多いと言われています。
- このまま更に症状が悪化していくと急性期に入ります。急性期(ジェットコースターでいうとてっぺん)は、幻聴や妄想、焦燥感や不安感、興奮といった陽性症状が出てきます。この状態になったときは精神科を受診することが大事で、入院治療を行う必要も出てきます。
- 陽性症状が落ち着くと消耗期に入ります。消耗期(休息期・ジェットコースターでいうとてっぺんから急降下した一番下)は、意欲低下や感情・表情が乏しくなるなどの陰性症状が出てきます。この時期は非常に精神的に不安定でして、ちょっとした刺激によりまた急性期に戻ってしまうこともあります。つまりジェットコースターの波にさらわれることが多い時期となっております。この状態になったときは、兎に角ゆっくり休むことが絶対で、波にさらわれないよう、振れ幅を落ち着かせることに注視します。
- 消耗期が落ち着くと回復期に入ります。回復期(寛解状態・ジェットコースターでいうとゴールが近くなり波がないような状態)は、少しずつ心の安定感を取り戻す時期です。ここまでくるのに一般的に数か月から数年はかかると言われております。この頃になると、気持ちに少しずつ余裕が出てきて、周りに目を向けることが出来る、意欲や活動が増えてくるようになります。そして回復期になるとリハビリテーションが開始されます。但し、ストレスがかかるとまた急性期に戻っちゃう場合もあります(再発)。再発は繰り返すほど、回復期間が長くなり、繰り返す傾向が高まります。そのため、焦らず本人のペースに合わせてリハビリをしたり、安心・安全に楽しみながらリハビリを行っていきます。
個人的考察
以上のステップを踏みつつ、就労支援に進まれる感じです。こう見ると、ほんと長い旅の後半に就労支援はあると思いますね。
