【加筆内容】運動・トレーニングをサボる(ディトレーニング)の研究を見てみる! その4
心肺機能におけるディトレーニング:心拍数
まずアスリートの安静時心拍数についてですが、これは短期(10日間)のディトレーニングでは影響がないって研究があるとのこと。んが、運動時の心拍数は血液量の減少の結果として約5~10%増加するんだとか。例えば、
- 持久力アスリートが2~4週間トレーニングを中止したところ、最大強度での心拍数が11%上昇した。研究者曰く、トレーニング中止による血液量の減少により心血管機能が減少したのが主な原因とのこと
- 持久力ランナーに14日間トレーニングを中止してもらった研究によると、VO2maxの75%と90%での運動時の心拍数が11回/分増加し、最大心拍数も9回/分増加した
- 持久力アスリート9名を対象に4週間のトレーニング量を減らしてもらった結果、運動中の心拍数が6~ 7回/分増加した。一方で最大心拍数に変化はなかった
- 対して、ランナー15名を対象に10日間のトレーニング中止をした研究では、最大心拍数が5%増加した
とのこと。
次に長期間のトレーニング中止の場合ですが、以下のようになっておりました。
- 持久力トレーニングを行った7名を対象にトレーニング期間と84日間のサボり期間を見てみた結果、56日間のサボり期間で心拍数が最大84%から93%に増加したが、その後は安定した。最大心拍数は、サボり開始から12~21日間で4~5% 増加したが、その後は変化しなかった。
- 大学のサッカー選手11名に5週間トレーニングを中止してもらった研究によると、運動中の心拍数が上昇していた。理由について研究者曰く、運動不足によって交感神経のアドレナリン緊張が高まったのではないかとのこと。
- 陸上シーズン終了後に12週間と23週間のトレーニング中止を行った15~18歳の青年と女性アスリートを対象にした研究によると、運動時の心拍数が増加していた。更に運動後の回復心拍数が16%増加していた。但し、トレーニング中止後7週間で変化がなくなった。
- 大学のフットボール選手6名を対象にした研究でも、競技シーズン終了後9週間のトレーニングの中止により運動時の心拍数が増加していた。但し、運動していない人よりも低いままだった。
長期の場合で見ていると、徐々に運動中の心拍数が増加するけど、ある程度下がったら横ばいになるみたいですね。そしてその心拍数は普段運動していない人よりも低いと。この辺はVO2maxと似ていますな。
続いてトレーニング初心者の場合ですが、こちらは研究が限られているとのこと。
その中で見てみると、短期間のディトレーニングにより、安静時心拍数と最大心拍数は完全に元に戻るみたい。一方で運動中の心拍数には影響がないらしい。
例えば女性8人を対象に8週間の持久力トレーニングを行い、その後4週間トレーニングを中止した場合、完全に元に戻ったそうな。また20歳若者9人を対象にした研究では、6週間の持久力トレーニング、その後3週間のトレーニング中止をしたが、運動中の心拍数の減少は見られなかったらしい。
最後にトレーニング初心者の長期のディトレーニングについてですが、最大心拍数は影響を受けないとのこと。
例えば、
- 女子大学生44人に10週間の持久力トレーニングをしてもらい、その後10週間サボってもらった研究では、最大心拍数がある程度維持された
- 16~17歳の男子に12週間トレーニング→24週間のディトレーニングをしてもらった。結果は同じく最大心拍数がある程度維持された
みたい。
一方で安静時心拍数に関しては様子が違いまして、
- 若い女性を対象にした研究によると、安静時心拍数が70回/分から74回/分に増加した
- 別の研究でも、安静時心拍数が60回/分から74回/分に増加した
って感じで安静時心拍数は増加したみたい。
また、若い女性に7週間トレーニング→7週間トレーニング中止をした研究では、運動中の心拍数が完全に元に戻ったらしく、更に中年女性を対象に12週間早歩き→12週間中止をした場合も心拍数が元に戻ったとのこと。
以上を踏まえると、こちらもVO2maxの時と似ていて、トレーニング初心者の場合は影響は少ないけど長期になると完全に元に戻っちゃうって感じみたいですね。
個人的考察
今回はここまで。
続きは来週です。
参考文献
最後にご紹介します。
