先週の続きです。
引き続きアスレティック・ビルバオのレビュー論文を見ていきます。



心肺機能におけるディトレーニング:血液量

ディトレーニング開始2日以内に明らかに影響が出てくるのが血液量の減少とのこと。つまり短期のトレーニング中止による心血管機能の減少の主な原因なんだとか。
例えば、

  • 14日間トレーニングを中止した後の長距離ランナーアスリートの研究によると、VO2maxの減少の一部は、推定安静時血漿量の5.1%の減少によるものとした
  • 10日間トレーニングを中止した研究でも、血漿量の5%の減少が観察された
  • 2週間又は4週間トレーニングを中止した持久力アスリート8人の研究では、運動中に血液量が9%と血漿量が12%減少した

とのこと。
因みに長期のトレーニング中止に伴う血液量への影響を調べた研究はなかったそうです。

んでVO2maxとの違いは、短期による血液量の減少は、アスリートだけでなく、最近トレーニングを始めた人にも起こるということ。
具体的に研究を見てみますと、

  • 若者男性16人を対象に4週間の持久力トレーニングをしてもらい、その後4週間サボってもらったら、VO2maxが3.6%減少、血液量が4.7%減少した。血液量の減少量は赤血球量が98mL、血漿量が248mL、総血漿タンパク質が16g、血漿アルブミンが12g減少していた。更にこの血漿量の変化は血漿タンパク質と直接関係していたらしく、血漿量の減少の97%はタンパク質の減少によるものと考えられた
  • 6日間の短期トレーニングを行い、その後6日間トレーニングを中止した研究では、安静時血漿量と最大強度時のアルドステロンとアドレナリン濃度が完全に元に戻っていた。但し血漿量は体液と電解質ホルモンの運動反応を修正する上で重要な変数であると考えられる

って感じでして明らかに、下がっていたみたい。
一方で興味深いのは、毎日の有酸素運動を8週間減らしつつ続けた研究では、トレーニングをしていない女性8名と男性11名でVO2maxが7%と有意に減少したが、全血液量(4.0%)と血漿量(3.1%)の減少は有意ではなかったということ。つまり、VO2maxと全血液量・血漿量の変化ってのは無関係みたいなんですな。
以上をまとめると、アスリート、中程度又はトレーニング初心者など関係なく、またVO2maxの減少の有無とも関係なく、ディトレーニングをすぐに(2日以内に)、血液量は減ってくるみたいです。但し、完全にサボるのではなく強度や時間を減らしつつ続けるとその影響を最小限に抑えることが出そうな感じでした。



個人的考察

今回はここまで。
続きは来週です。



参考文献

最後にご紹介します。