2023~2024年のドイツ栄養学会のアンブレラレビューを見てみよう!その1その2その3の続きです。
今回は、タンパク質の摂取と体重・体脂肪・ウエストの関係についてです。それでは早速チェックしておきましょう…!



ドイツ栄養学会がタンパク質の摂取と体重・体脂肪・ウエストの関係についてアンブレラレビューしてみた…!

2023年のドイツ栄養学会の研究によると、タンパク質の摂取と体重・体脂肪・ウエストの関係についてアンブレラレビューで調べてみたそうです。
そもそも高タンパク食はダイエットに良いぞ…!って話が結構ございます。但し、これまでアンブレラレビューによりその効果を調べたものがなかったんだとか。そこで今回評価してみることにしたらしい。
まず研究者たちは、2007年10月4日から2022年1月4日までに発表された系統的レビューをPubMed、Embase、コクランで検索してみたそうな。すると7,111件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で重複している物、質の低い研究を除いていったみたい。
最終的に基準を満たした系統的レビューは33件でして、その内訳は、

  • 33件中29件はRCTのみの系統的レビューだった
  • 33件中1件はコホート研究のみの系統的レビューだった
  • 33件中3件はRCT・コホート研究の系統的レビューだった
  • 33件中26件はメタ分析ありの系統的レビューだった
  • 33件中7件はメタ分析なしの系統的レビューだった

って感じ。
また、

  • 33件中29件で体重をチェックしていた
  • 33件中21件で体脂肪をチェックしていた
  • 33件中13件でウエストをチェックしていた

そうです。
それとRCTの介入期間は2週間から208週間の範囲だったそうで、コホート研究の平均追跡期間は1年から7年の範囲だったそうな。
これらの系統的レビューの結果をまとめた結果、以下のようになったそうです。

  • カロリー制限なしでの高タンパク質効果:体重・体脂肪・ウエストに与える影響は見つからなかった(エビデンスレベル中程度)
  • 高齢者におけるカロリー制限なしでの高タンパク質効果:体重は増加していた(但しエビデンスレベル低)。体脂肪・ウエストはよく分からなかった。
  • カロリー制限ありでの高タンパク質効果:体重が顕著に減少していた(但しエビデンスレベル低)。体脂肪も減少していた(但しエビデンスレベル低)。ウエストはよく分からなかった。
  • 過体重・肥満者におけるダイエット後の更なる体重・体脂肪の減少・維持での高タンパク質効果:ダイエット後の更なる体重の減少・維持(リバウンド予防)の効果は可能性があった(但しエビデンスレベル非常に低い~低)。体脂肪・ウエストはよく分からなかった。
  • タンパク質の種類における体重・体脂肪・ウエストの効果:体重・体脂肪・ウエストの全てでよく分からなかった。

他のドイツ栄養学会のアンブレラレビュー同様、あんまりパッとした感じの結論になっておりませんね。残念。
まぁ、そもそも質の高い系統的レビューがまだまだ足りていなかったみたいなんで仕方ないですが…。



個人的考察

ということで結論は、まだよく分からん…!って感じでした。
まぁ、ダイエットは長くやればどれも結果は同じって研究もありますんで、自分にとって続けやすい物を選ぶのが良いのかな~と思います。



参考文献