今回は、うつ病に最も効果的な食事スタイルは何なのか調べたアンブレラレビュー(非常に質の高い研究方法)を見てみます。



うつ病に最も効果的な食事スタイルは何なのかアンブレラレビューで調べてみた…!

2023年のマーストリヒト大学の研究によると、うつ病に最も効果的な食事スタイルは何なのかアンブレラレビューで調べてみたそうです。
そもそもうつ病は世界中で問題になっております。そして食事が関係ありそう…!って研究が結構あるんですよね。でも色々な食事スタイルの中でどれが良いのかイマイチはっきりしていなかったんですな。そこで今回チェックしてみることにしたらしい。
まず研究者たちは、2022年2月までに発表されたメタ分析をMEDLINE/PubMed、Scopus、Web of Science、EMBASE、PsycINFO、コクランで検索してみたそうな。更にヒットした研究の参考文献も手作業でチェックしたみたい。
その結果、合計1,799件もの研究が見つかったそうな。因みに内訳は、

  • MEDLINE/PubMed→313件
  • Scopus→376件
  • Web of Science→203件
  • EMBASE→702件
  • PsycINFO→21件
  • コクラン→184件

って感じだったそうです。
次にこの中で重複している物、質の低い研究を除外したそうで、最終的には19件の研究が基準を満たしていたんだとか。
この19件のメタ分析の内訳は、

  • 観察研究のメタ分析:16件
  • RCTのメタ分析:2件
  • 観察研究とRCTの両方を含むメタ分析:1件

だったそうです。
ここで、これらのデータで取り上げていた食事スタイルもチェックしておきましょう。


それでは結果です。

  • メタ分析の品質は低いか非常に低いものだった。
  • 全ての食事スタイルの中で、地中海式ダイエットと食事性炎症指数(DII)が、うつ病リスクの低下と関係していた…!
  • 地中海式ダイエットを忠実に守っているとうつ病リスクが有意に低下していた…!
  • 食事性炎症指数(DII)が低いとうつ病リスクが有意に低下していた…!

やっぱ地中海式ダイエットはメンタルに良い影響があるみたいですねー。
因みに食事性炎症指数(DII)については2013年のサウスカロライナ大学の研究が参考になりまして、名前の通り、食事全体の炎症性の度合いを数値化したものになります。つまりDIIが低いことイコール食事の炎症性が低いことを意味しているんですな。
そして地中海式ダイエットと食事性炎症指数(DII)がメンタルに良い理由ですが、

  • 抗炎症効果によってかも…!

とのこと。
確かに地中海式ダイエットは抗酸化物質をたくさん摂取しますし、食事性炎症指数も低いということはそれだけ炎症の少ない食べ物や抗酸化物質を取っていることになりますんで、共通点と言えますよね。



個人的考察


の記事もみて頂くと、この結果には納得できるのではないでしょうか…?
ポイントは炎症対策になるんでしょうが、具体的に何をすればいいのか分からないって方は、地中海式ダイエットの実践が良さそうですね。



参考文献