ポケモンGO(位置情報ゲーム)の研究を見てみよう!その47「ポケモンGOの運動効果を親子で調べてみた!」
2022年の南カリフォルニア大学の研究によると、ポケモンGOが母親と子どもの身体活動と座位行動に与える影響について調べてみたそうです。
そもそも2019年の香港中文大学の研究なんかを見てみると、親子の身体活動レベルってのは正の相関関係があるらしく、親子そろって運動の機会を増やすことは効果的な可能性があるんだとか。では、ポケモンGOも親子そろってやったらいいのか…?ってことで今回チェックしてみることにしたらしい。
この研究は親子156組が参加したもので、ポケモンGOのアンケートに答えてもらったと言うもの。質問は最初にポケモンGOを今もプレイしているか聞きつつ、していると答えた母親と子どもの両方に、
- 過去1週間の毎日のプレイ時間
- おこうを使う頻度
- ルアーがあるポケストップまで歩いていく可能性
- トレーナーレベル
- ポケモンGO開始日
- ポケモンGOをプレイしながら歩いた総距離
- 一緒にプレイした人
なんかを聞いてみたそうな。
併せて、親子の年齢や性別、人種、世帯年収、母親が働いているかなんかもチェックしたらしい。また、実験開始6ヶ月後と12ヶ月後に、身長、体重、BMIもチェックしたんだとか。
んで、結果の前に残念な話がございまして、
- 156組の親子のうち、母親6人(3.9%)と子ども21人(13.5%)しかポケモンGOをやっていなかった
- 6ヶ月後、152組の親子が残り、そのうち、母親5人(3.3%)、子ども19人(12.5%)しかポケモンGOを続けていなかった
- 12ヶ月後、150組の親子が残り、そのうち、母親4人(4.0%)、子ども11人(7.3%)しかポケモンGOを続けていなかった
って感じでして、サンプル数がちょっと少ないんですよね。
それとスタート時の親子の情報を見ておくと、
- 子どもの平均年齢:11.13歳
- 子どもの年齢範囲:9~13歳
- 母親の平均年齢:42.34歳
- 母親の年齢範囲:27~56歳
- 子どもの性別:56.5%が男の子
- 子どもの過体重・肥満の割合:40.39%
- 母親の過体重・肥満の割合:69.52%
- その他:母親の84.42%はフルタイム又はパートで働いていた
のようになっておりました。
ではデータを統計処理した結果を見てみましょう。
- 母親のMVPA時間(中~高強度運動時間)は、1日平均21.12分だった。
- 子どものMVPA時間(中~高強度運動時間)は、1日平均29.35分だった。
- ポケモンGOをプレイしている子どもとそうでない子どものMVPAに有意差はなかった…。
- ポケモンGOをプレイしている母親はそうでない母親に比べて、MVPAが多く、その差は6ヶ月後、12ヶ月後ともに有意だった…!
- ポケモンGOをプレイしている母親は12ヶ月後、MVPA時間が1日平均46.84分だった…!
- ポケモンGOをプレイしていない母親は12ヶ月後、MVPA時間が1日平均21.40分だった…!
- つまり、12ヶ月後、2倍以上差があった…!
つまり、母親だけポケモンGOによって中~高強度の運動時間が増えていた…!ってことですね。全然親子関係ない結果(笑)
個人的考察
ということで、親子でポケモンGOをやると更に運動量が増える…!とはなりませんでした。
まぁサンプル数が少なくアンケートによる結果なんで、エビデンスレベルは低いですが、こんなもんなのかもしれませんね。