引き続き毎週日曜日は牛乳研究を見ていきます。



乳製品の摂取と乳がんリスクの関係について観察研究のメタ分析を行ってみた…!

2021年の浙江中医薬大学の研究によると、乳製品の摂取と乳がんリスクの関係について観察研究のメタ分析を行ってみたそうです。
ご存知の通り、女性において乳がんは世界で最も発生率の高いがんとなっております。また、女性の死因としても最も多いとも言われているんですな。
そんな乳がんは、遺伝的要因と環境的要因の相互作用によるものらしい。そのため、対策可能な環境的要因に注目が集まっております。
その環境的要因の一つとして議論されているのが乳製品との関連性。先行研究はたくさんあるものの、依然として一貫した答えが出ていないんですな。そこで今回ガッツリ深掘りしてみることにしたみたい。
まず研究者たちは、2021年1月までに発表された該当研究を、PubMed、EBSCO、Web of Science、コクランで検索してみたそうな。すると合計16,912件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で重複している研究や質の低い研究を除外していったらしい。
最終的に選ばれた観察研究は36件でして、以下の特徴があったんだとか。

  • 総サンプル数は、1,019,232人だった。
  • 36件中14件がコホート研究(サンプル数912,975人、乳がん症例数25,097人)だった。
  • 36件中22件が症例対照研究(サンプル数106,257人、乳がん症例数18,543人)だった。
  • 36件中13件がヨーロッパの研究、11件は北米の研究(うち9件はアメリカの研究)、11件がアジアの研究(うち2件は日本の研究)、2件が南米の研究だった。
  • 追跡期間は、1.5年から22.2年の間だった。

なかなかの大規模さでよろしいのではないでしょうか。
それではメタ分析の結果を見てみましょう…!

  • 乳製品の摂取により乳がんリスクが5%(HR0.95)減っていた…!
  • 乳製品の摂取は特にホルモン受容体陽性乳がんに対して有効だった(エストロゲンがHR0.79、プロゲステロンがHR0.75)
  • 発酵乳製品は閉経後の女性の乳がんリスクを下げそうだった(HR0.96)
  • 一方で発酵乳製品は閉経前の女性の乳がんリスクと関係なかった(HR0.98)
  • 非発酵乳製品は乳がんリスクと関係なかった…!
  • 高脂肪乳製品は乳がんリスクを高めそうだった統計的な有意差はなかった(HR1.06)
  • 一方で低脂肪乳製品は閉経前の女性の乳がんリスクを下げそうだった(HR0.94)

牛乳やバター、チーズやヨーグルトなど乳製品は色々ありますが、この研究では乳がんリスクを上げることはなさそうで、むしろ予防効果があるっぽいですね。



個人的考察

とりあえず牛乳においては乳がんは気にしなくて良さそうですね。



参考文献