今回は、学習障がいの方の平均寿命を調べた研究を見てみます。


学習障がいの人の平均寿命はどうなのか…?

1998年のロンドン大学セントジョージ校の研究によると、学習障がいの方の平均寿命について調べてみたそうです。
この研究は、ロンドンの2つの地域で障がい福祉サービスの利用者として登録されている人を対象にしたと言うもの。登録者のうち学習障害(LD:限局性学習症)を持っていた2,000人を8年間追跡調査してみたんだとか。
そのデータを基に、死亡時の年齢や死因、早期死亡との関係性をチェックしてみたらしい。
結果、

  • 学習障がいの方の主な死因は呼吸器疾患で52%だった
  • 男性の一般人口における呼吸器疾患の死亡率は15%だった
  • 女性の一般人口における呼吸器疾患の死亡率は17%だった
  • つまり、学習障がいの方が呼吸器疾患で亡くなる場合は、一般人口に比べて3倍以上高かった
  • 学習障がいの方の場合、50%未満の方が65歳以上で亡くなっていた
  • 一般人口の場合、83%の方が65歳以上で亡くなっていた
  • 学習障がいの方が50歳未満で死亡するリスクは、イングランドとウェールズ全体よりも58倍も高かった
  • つまり、学習障がいの方の早期死亡リスクが高かった
  • 早期死亡は、脳性麻痺、失禁、移動問題、入院と有意に関係していた

とのこと。
残念ながらこの研究によれば、学習障がいの方は寿命が短い傾向にあったみたいですね。



個人的考察

まぁ、この研究はかなり昔の物なんで今調べたら結果は違う可能性もあると思います。
ただ、この分野の研究は全然進んでいないんで謎な分が多いのが実情です。



参考文献