さて、お肌のケア(保湿・しわ対策・日焼け)について真剣に考えていきましょうか」シリーズの続きです。このシリーズも今回で10回目ですねー。
ということで引き続き、しわが出来てしまった対策として、ビタミンA誘導体(レチ系)のクリームの効果を見てみましょう。



トレチノインは0.05%で効果アリ…!0.01%は効果なし…!

1991年のカリフォルニア大学アーバイン校の研究によると、お肌に対するトレチノインの効果についてRCTの二重盲検で調べてみたそうです。
因みにトレチノインはレチノールの50~100倍の効果があります。
この研究は、紫外線によって顔のお肌に軽度から中度のダメージ(しみやしわなど)を負った人251名が参加したもので、以下の3グループにランダムに振り分けてクリームを塗ってもらったと言うもの。

  1. トレチノイン濃度0.05%クリームを塗ってもらう。
  2. トレチノイン濃度0.01%クリームを塗ってもらう。
  3. 普通のクリームを塗ってもらう。

実験期間は24週間(約半年間)だったみたい。
結果、

  • トレチノイン濃度0.05%クリームを塗ってもらった参加者の79%は、顔のお肌のダメージが全体的に改善していた…!
  • 普通のクリームを塗ってもらった参加者の48%は、顔のお肌のダメージが全体的に改善していた…!

とのこと。
まぁまぁな差が出ていますね~。
では、次にトレチノイン濃度0.05%クリームで何がより改善したのか見てみましょう。

  • 小じわが有意に改善していた…!
  • まだら状の色素沈着(=しみ)が有意に改善していた…!
  • 肌荒れが有意に改善していた…!
  • たるみが有意に改善していた…!

良い感じですね~。
因みに、トレチノイン濃度0.01%クリームは効果がなかったみたいです。
それと副作用についてですが、

  • 肌が赤くなる(紅斑)
  • 皮が剥ける
  • 塗った刺激による痛み

が軽度であったそう。
やっぱ肌の強い弱いで過剰なターンオーバーや刺激がでちゃうみたいですね。



個人的考察

今回の結果をまとめると、

  • トレチノイン0.05%(≒レチノール2.5~5%)は効果アリ…!
  • トレチノイン0.01%(≒レチノール0.5~1%)は効果なし…!

って感じとなりましょう。



参考文献