前回までは「保湿編」をお送りしておりました。
今回から「しわ対策編」に参りたいと思います。



実際にしわが出来てしまった場合はどうすれば良いのか…?

今まで見てきた通り、保湿はお肌にとって非常に大事なんですが、その主な効果は「しわの予防」なんですよね。
つまり、実際にしわが出来た場合はどうすれば良いのか…?って問題がございます。
んで先に結論から申しますと、現在科学的に証明されている、しわ改善の方法は、

  • ビタミンA系クリーム
  • ビタミンC系クリーム

の2つぐらいしかないんですよ。
もうちょい詳しく見てみると、以前ハイドロキノンの記事でもチラッと書きましたが、ターンオーバーを促進する効果が認められているのは、

  • ビタミンA系クリーム:ビタミンA誘導体のこと。成分に「レチ」と書かれているのはビタミンA誘導体となる。トレチノインやレチノールなどがある
  • ビタミンC系クリーム:ビタミンC誘導体のこと。成分に「アスコル」と書かれているのはビタミンC誘導体となる。アスコルビン酸やリン酸アスコルビルなどがある

って感じ。
なんで、御託は良いから、どれを買えば良いんや…!って方は、成分表を見て、上記が入った物(トレチノイン・レチノール・アスコルビン酸・リン酸アスコルビル)を買えばOKとなります。因みに上記が入っていれば、後は何が入っていてもほとんど変わらないのが現状です。各メーカーはこぞって差別化を図ろうとしていますが(例えば良い香りをつける、ブランド名を押す、抗酸化物質を入れるなど)、正直、これさえ入っていれば高いのを買う必要はないんですよね…。
因みに注意点もありまして、高い効果を期待するあまり、高濃度の物を選択する人がいるんですが、過剰なターンオーバーを引き起こすので、肌が赤くなってしまいます。なんで肌が弱い人は要注意です。
まずは低濃度から使っていき、大丈夫そうなら少し濃度を上げて…って感じで、ハイドロキノンの時と同じく、焦らずやることをオススメします。



トレチノイン(ビタミンA)で肌のしわは改善するのかRCTの二重盲検で調べてみた…!

結論は以上なんですが、ここからは裏打ちを見てみましょう。
1988年のミシガン大学の研究によると、トレチノイン(ビタミンA)で肌のしわは改善するのかRCTの二重盲検で調べてみたそうです。
この研究はしわに悩む方30人が参加したもので、まずは全員の腕に以下のことを行ったんだとか。

  1. 一方の腕にトレチノインを塗った。
  2. もう一方の腕に普通のクリームを塗った。

これで16週間、様子を見てみたそうです。
また参加者30人を以下の2グループにランダムに振り分けたそうです。

  1. 15人の顔半分にトレチノインを塗った。
  2. 残りの15人の顔半分に普通のクリームを塗った。

こちらも16週間、様子を見てみたそうです。
んで、結果がどうなったかと言いますと、

  • 腕にトレチノインを塗った参加者はしわが有意に改善した…!
  • 腕に普通のクリームを塗った参加者はしわの改善が見られなかった…。
  • 顔にトレチノインを塗った参加者はしわが有意に改善した…!
  • 顔に普通のクリームを塗った参加者はしわの改善が見られなかった…。

とのこと。つまり、トレチノイン(ビタミンA)はしわを改善すると…。
但し、トレチノインを塗ったグループの人の中には副作用が出た方がいまして、肌が赤くなる人がいた(皮膚の炎症が起こった)みたい。