今回は、レチノール0.4%の効果と副作用について見てみましょう。



レチノール0.4%の効果と副作用について調べてみた…!

2007年のミシガン大学RCT・二重盲検によると、レチノール0.4%の効果と副作用について調べてみたそうです。
そもそも皮膚の老化の証である、しわやシミってのは日常的に日光にさらされることでおきます。んで、日光にさらされやすいのが顔や手の甲なんで、その辺が目立って出てしまうんですな。
そして日光とは関係なしに皮膚の老化は起きます。但し日光のダメージ程はっきりではなく、時間の経過とともに徐々に徐々に気づかないようにゆっくり浸食し、気づいた時には、あれま皮膚は薄く、たるみ、細かいしわが増え、若々しい外観を失っているという恐ろしい状態になるんですよ。
じゃあ、この自然な皮膚の老化はどのように改善すれば良いのか…?ってことで、役立ちそうなのがレチノールなんですな。ということで今回レチノールの効果と副作用について見てみることにしたらしい。
この研究は、2か所の高齢者施設に入居中の高齢者36人が参加したと言うもの。平均年齢は87歳(年齢範囲80歳から96歳)でして、男女比は1:2.5だったそうな。
この方々の腕に以下のローションを塗ったとのこと。

  1. 一方の腕にレチノール0.4%入りローションを塗る。
  2. もう一方の腕に普通のローションを塗る。

因みに塗った場所は腕の上部内側(日焼けしていない皮膚)だったそうです。
これを週3回(月曜、水曜、金曜)行いつつ、24週間観察してみたんだとか。
ドロップアウトせずに最後までやりきった参加者は23人でして、それらの方のデータを統計処理した結果、このようになっておりました。

【レチノール0.4%入りローション】
  • 小じわスコア:-1.64(有意に減少…!)
  • 小じわの減少は4週目から明らかに始まり、24週目まで継続していた…!
  • 触り心地スコア:-0.53(有意に減少…!)
  • 全体的な皮膚老化重症度スコア:-1.25(有意に減少…!)

【普通のローション】
  • 小じわスコア:-0.08
  • 触り心地スコア:0.00
  • 全体的な皮膚老化重症度スコア:0.06

いや~レチノールの圧勝ですねー。素晴らしい…。
但し、忘れちゃいけないのが副作用です。
24週間の間で、ほとんどの参加者がレチノールを塗った腕に、

  • 皮膚が赤くなる(18人)
  • 皮が剥ける(16人)
  • 痒くなる(12人)
  • 乾燥する(14人)
  • 刺激(ビリビリする感じ)がある(3人)

って症状が出たんですな。
但し、これらは軽度と評価された場合が多かったらしく、3人のみ、ひどい症状だったそうです。肌の強さにもよりますが、レチノール0.4%は効果が高い分、過剰なターンオーバーを引き起こしやすいみたいですね。