アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその50です。
今回は、夜勤ありのようなシフト制勤務が健康にどのような影響を与えるのか調べた研究を見てみます。



シフト制勤務による健康への影響についてアンブレラレビューを行ってみた…!

2022年の中国医科大学の研究によると、シフト制勤務による健康への影響についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
皆さんご存知の通り、シフト制勤務ってのは、午前9時ぐらいから午後5時ぐらいまでの勤務時間以外の時間帯に働くスケジュールのことを言いまして、例えば、昼から夕方や夜までの勤務時間、夜勤、交代制のシフト、分割シフト(朝働いて昼休んで夜また働くみたいな感じ)、臨時や緊急用の待機シフト、24時間シフト、不規則なスケジュールによる勤務などがあります。
んで、国際レポートによれば、全労働者の約20%がシフト制勤務らしく、これは世界の労働者の約7億人に相当するんだとか。またアメリカとヨーロッパの労働者の15%~30%がシフト制勤務とのことで、この傾向は急速に増加しているとのこと。
そんなシフト制勤務ですが、正常な睡眠・覚醒サイクルを故意にずらしているんで、体内時計が狂ったり、睡眠時間が短くなったり、過度な疲労を持ったりしてしまいます。結果、代謝症疾患や肥満、がんなどの悪影響があると先行研究で出ているんですな。
しかし、そのエビデンスレベルがどの程度なのか分からない部分もあったので、今回アンブレラレビューを用いて、深掘りしてみることにしたそうです。
まず研究者たちは、2020年4月25日までに発表された該当する観察研究の系統的レビュー又はメタ分析をWeb of Knowledge(Web of ScienceとMEDLINE)とEmbaseで検索してみたそうな。すると、Web of Scienceで963件、MEDLINEで480件、Embaseで707件の合計2,150件の研究がヒットしたんだとか。次にこの中で重複している物を除き、その後、包含基準と除外基準に従って各研究を精査していったらしい。
最終的に選ばれた研究は8件でして、対象となった勤務形態は、シフト制勤務、交代制の夜勤、固定の夜勤、夜勤の4種類とのことでした。それでは結果を見てみましょう。

【説得力のあるエビデンス】
  • なし。

【非常に可能性のあるエビデンス】
  • 心筋梗塞の発症率(交代制の勤務経験の有無)
  • 糖尿病の発症率(交代制の勤務の5年ごとの増加において)

【可能性のあるエビデンス】
  • 糖尿病の発症率(交代制の勤務経験の有無)

【低いエビデンス】
  • 前立腺がんの発症率(交代制の勤務経験の有無、交代制の夜勤と昼勤)
  • 大腸がんの発症率(最長交代勤務時間と最短交代勤務時間)

上記以外の関連性は一貫性がなく、よく分からなかったそうです。
まとめると、シフト制勤務(特に夜勤が絡む場合)ってのは心筋梗塞リスクと糖尿病リスクが上がるみたいですね。



個人的考察

やっぱり安定したリズムで過ごすってのは大事なんですね。



参考文献