【まとめ】さて、お肌のケア(保湿・しわ対策・日焼け)について真剣に考えていきましょうか
当ブログではたまにお肌のケアについての記事を書いております。
具体的には、
って感じです。
なぜ、こんなに肌のことばっか書いているかと言いますと、私自身が長年肌に悩んでいるから。対策をとることによって大分マシになりましたが、肌がめっちゃ弱いんですな。それでアレコレしても駄目で、皮膚科も役に立たず、結局自分で調べた方がマシだ…!となり、研究をチェックしまくって実践していたら大分マシになって、その信頼できる研究情報を記事にしているわけですよ。
そして面白いことに、お肌の研究紹介記事は結構閲覧数が多く人気のジャンルなんですな(笑)
顔のしわについて8年間追跡調査をしてみた…!
2010年のP&G(プロクター・アンド・ギャンブル)社の縦断研究によると、顔にしわが刻まれる進行過程について調べてみたそうです。日本でもおなじみのピーアンドジーが行った研究ですな。
そもそも太陽光(紫外線)を浴びるとお肌にダメージが日々蓄積し、それが顔のしわの進行に影響を与えます。但し、顔のしわの変化について長期の研究ってのがあんまりなかったんで今回調べてみることにしたらしい。更に顔のしわの進行速度が速い人と遅い人の違いは何かも見てみたそうな。
この研究は、10歳から72歳までという幅広い年齢の女性122人を対象にしたもので、まずは全員のスタート時の肌のタイプや状況をチェックしたそうな。その後8年間追跡調査を行ったみたい。
因みにチェックした項目は、笑顔ありやなしのしわの状況、顔のしわの重症度、肌の色、水分量、皮脂、pH、日々の過ごし方なんかです。
それでは気にな~る、8年で見えた顔のしわの調査結果を見てみますか…。
- 8年後に無表情で顔にしわがあった場所は、スタート時に笑顔の表情でついていた、しわの場所から予測可能だった…!
- 乾燥した肌、アルカリ性の角質層、より明るい顔色、40代、更年期障害は、顔のしわの進行スピードと関係があった…!
- 28才の時点で保湿をしていなかった女性は36才になるとしわが52%も増えていた…!
- 28才の時点で保湿をちゃんとしていた女性は36才になるとしわが22%しか増えていなかった…!
いや~将来顔のしわがつく場所が笑顔から見える…!ってのはすごいですね。
また、しわの進行スピードと関係ある要素も見つかったのも大きいかと。ただ、そのほとんどは対策が難しい物が多いですよね。40代とか更年期障害とか。
そんな中で一番の対策が出来そうなのは乾燥した肌を避ける、つまり「保湿」でしょう。実際、20代後半からちゃんと保湿を意識するだけで、8年後のしわが2.5倍弱も減らせたのは大きいかと。
もちろん、どの年齢から保湿を行っても遅いってことはなく、今日からでも保湿は意識していきたいところです。
でもなんで保湿をすると、しわになりづらいのか…?っていうことについてはこの研究では謎でした。
そこで次に理由について見てみましょう。
保湿剤(油・クリーム)は皮膚から外に逃げようとする水分を留まらせる…!
2003年のACO Hud AB社の研究によると、保湿剤の役割についてレビューしてみたそうです。
そもそも乾燥肌の嫌~な負のサイクルを断ち切り、滑らかなお肌をゲットするには「保湿剤」が欠かせません。そして保湿をすると以下のことが皮膚で起こるそうな。
- 皮膚に保湿剤(油・クリーム)を塗る。
- 皮膚から外に逃げようとする水分が表面に留まる。
- 逃げなかった水分が皮膚に吸収される…!
つまり、保湿剤(油・クリーム)でバリアを作ることによって水分の蒸発を防ぎ、逃げられないから、肌がみずみずしくなり、しわができにくいってことですな。
但し保湿剤には注意点もございまして、というのも乳化剤や防腐剤なんかが入っていることが多いんですよ。実は近年、防腐剤とかがこれまで考えられていたよりもずっと皮膚に影響を与える可能性が分かったんですな。そして皮膚の状態を悪化させたり、皮膚のバリア機能を弱めたりする可能性もあると。うわー。
ということで、保湿剤で水分の脱獄を阻止するのが理由でした。
次は水分が逃げないように保湿をすればいいのは分かったけど、そもそもなんで顔でもしわになりやすい場所とそうでない場所があるの…?って疑問について見ていきます。
しわになりやすい場所とそうでない場所がある理由は皮脂腺密度…!
2015年の鹿児島大学の研究によると、顔にしわができる理由について調べてみたそうです。
そもそも顔にしわが出来るそのメカニズムについては、様々な要因が考えられまして、はっきり分かっていない部分もあったりします。そこで今回、顔のしわと皮脂腺の関係をチェックしてみることにしたそうな。
この研究は死亡時の年齢が20代〜90代の男女の58体の遺体を用いて調べてみたと言うもの。皮脂腺としわの深さ、皮膚の状態なんかを分析してみたそうです。
その結果、
- 皮脂腺密度が高い(=油が出て乾燥を防ぐ力が高い)と、顔のしわが浅かった…!
- 但し、目の周りのしわにはそのような相関関係は見られなかった…!
- 理由はおそらく、目の周りに皮脂腺が少ないからだと思われる…!
とのこと。
しわになりやすい場所とそうでない場所がある理由は皮脂腺密度で決まるみたいですね。そして皮脂腺の役割は油を出して乾燥を防ぐことなんで、もし皮脂腺が少ない場所でも保湿すればカバーできるかもしれませんな。
皮脂腺密度の少ない場所は特に保湿をした方が良さげだということが分かりました。
次は、保湿には何を使った方が良いのかを調べた研究を見てみます。
一般的な保湿剤(クリーム、化粧水、ミネラルウォータースプレー)の併用や単独使用で肌の水分量が変わるのか比較してみた…!
2016年の四川大学のRCTによると、一般的な保湿剤(クリーム、化粧水、ミネラルウォータースプレー)の併用や単独使用で肌の水分量が変わるのか比較してみたそうです。
この研究は、女性20人が参加したもので、以下の8グループにランダムに振り分けられております。
- クリーム(保湿クリーム)のみ使う。
- 化粧水のみ使う。
- クリームを使った後に化粧水を使う。
- 化粧水を使った後にクリームを使う。
- クリームと化粧水を2時間ごとに使う。
- クリームを使った後にミネラルウォータースプレーを2時間ごとに使う。
- 化粧水を2時間ごとに使う。
- 何もしない(コントロール群)
参加者は上記の保湿剤を脚と腕に3x3cmの正方形で8回描いて塗ったそうです。
併せて肌の水分量をスタート時から2、4、6、8時間と2時間ごとにチェックしたみたい。
それと参加者がいた部屋は温度22度、湿度50%に管理していたとのこと。
かなり管理された研究ですよね。ありがたい…!
それでは気になる結果を見てみましょう。
- どのような保湿剤を使っても、何もしないよりは乾燥肌や普通肌の肌の水分量が増加していた…!
- 但し、保湿剤の組み合わせによっては他の組み合わせよりも大幅に効果的である場合があった…!
- 普通肌では、クリームと化粧水を2時間ごとに使うが一番よく、次いでクリームを使った後に化粧水を使う、化粧水を使った後にクリームを使う、クリームのみ使うが良かった…!
- 乾燥肌では、クリームと化粧水を2時間ごとに使う、クリームを使った後に化粧水を使う、化粧水を使った後にクリームを使う、クリームのみ使うに有意差はなく、全て同率一位だった…!
- つまり肌質によって多少の違いはあるが、クリーム→化粧水、化粧水→クリーム、クリームのみの場合の肌の水分量の増加はほぼ同じと言える…!
- これは、使う順番が大事というよりもクリームと化粧水の総量の方が大事であることを示している…!
- また、肌の水分量の増加は化粧水ではなく、主にクリームの効果だと言える…!
- 保湿剤を使った瞬間に肌の水分量の増加はピークに達し、その後、徐々に減少する…!
- 化粧水のみ使っても肌の水分量は増加していたが、クリーム+化粧水やクリームのみを使った場合の肌の水分量の増加を上回ることはなかった…!
- クリーム→ミネラルウォータースプレー、クリーム→化粧水、2時間ごとにクリーム→化粧水を使うと最も肌の水分量が増加していた…!
- クリームを使った後にミネラルウォータースプレーを使えば使うほど肌の水分量が減少していた…!
- 化粧水に化粧水を追加で使うと、肌の水分量が増加していたが、クリームと化粧水を併用した場合よりは増加量が少なかった…!
いや~非常に大事なポイントばっかりですね。
ただ、これだけだと結局どうすれば良いのかイマイチ分かりづらいんで下記にまとめてみましょう。
- 何もしないよりは、何でも良いから保湿剤を使った方が良い…!
- クリーム(保湿クリーム)は超大事…!
- 化粧水はあんまり効果がない(クリームと化粧水の総量の方が大事)
- ミネラルウォータースプレーは使わない方が良いかも(特にクリームの後に使うのはダメ)
- 2時間ごとに保湿剤を使うとより良い…!
以上の部分を覚えて実践するとお肌の保湿は良いんじゃないかな~と思います。
兎に角ベストを尽くしたい方は、クリームと化粧水を2時間ごとに塗り直すことになりますが、ちょっと現実的に難しいですよね。
そのため、とにかく保湿はクリームを使う…!朝顔を洗ったり、夜お風呂に入った後には必ずクリームで保湿する…!ぐらいが落としどころとしてよろしいのではないかと個人的に思っております。
しかしここで困っちゃうのが、
- 何のクリームを使って保湿したら良いのか…?
ってこと。
各社から色々な商品が販売されておりますし、日々新商品も出ているんで、何が良いかと聞かれると、具体的な商品名とかはゴニョゴニョってなっちゃうんですな(ここで特定の商品を紹介してアフィリエイト出来ない正直さが悲しい)
なんで、自分が気に入ったクリームを使ったらいいよ…!ってのが基本的な答えです。王道なメーカーの物や普通のドラッグストアに売っている物なら外れはほとんどないので…。
但し、この成分が入っているのがオススメ…!ってのはあるんですよ。ということで次はその辺の話をしていきます…!
保湿剤クリームのおすすめ成分は何なのか…?
上記で紹介した2003年のACO Hud AB社の研究には、クリーム(保湿クリーム)に入っていた方が良い成分ってのが載っていまして、それが以下の3つでした。
- ワセリン:角質層でのバリア修復効果をアップさせる…!
- セラミドを主成分とした保湿剤:アトピー性皮膚炎を改善し、肌からの水分の蒸発を防いでくれる…!
- 尿素を含む保湿剤:アトピー性皮膚炎や魚鱗癬(ぎょりんせん)の肌からの水分の蒸発を防いでくれる…!また正常な肌やアトピー性の肌への刺激を軽減してくれる…!
この3つのうちの、いずれかが入っている商品を選ぶとよろしい感じ。
それと商品の価格と効果の関係については2012年のマウントサイナイ医科大学の研究が参考になります。
そもそも皮膚のバリア機能ってのは、感染症や乾燥、化学物質などから皮膚を守ってくれるものでして、このバリア機能が弱まるとお肌からの水分の蒸発量が増え、その結果、アトピー性皮膚炎や慢性皮膚炎なんかになってしまうんですな。
んで、これまで見てきたように保湿剤は角質層を回復させるとともにお肌の水分蒸散を防いでくれるバリア機能があるんですよ。その結果、お肌のトラブルを改善してくれるんですな。他にも保湿剤には効果があって、例えば水分が逃げないようにしてくれるんで、しわを減らしたり、肌を滑らかにしたり、柔らかくみえるようにしたりします。
そして多くの製品は肌の若返りを謳っているんですが、多くのメリットはグリセリン、ワセリン、ジメチコンなどの成分を含む保湿剤によるものなんだとか。
そのため、従来の保湿剤よりも大幅に高くて効果がある…!と謳っているものも科学的に見れば、市販の保湿剤よりも効果がある訳ではないらしい。
まとめると、高価じゃなくても良いので市販に売っているワセリンなんかを使うと良いよ…!ってことでした。
因みに私が買っているワセリンは「大洋製薬 ワセリンHG 100グラム」です。こちら普通にAmazonなんかで売ってまして、お値段も手ごろだったりします(2025年3月2日現在で1個377円)
リンク
私が持っている物はちょっとパッケージが古いんですが、中を見てみますとこんな感じ。
半透明な感じで、臭いはなく、のびーる感じです。
非常に良いもんなんですが、ベタベタするのと、テカリが結構あるっていう難点がございます。但し、余計な物が入っていないんでコスパは最強クラスかと。
そしてもう一つ激しくオススメなのがココナッツオイルです。
ここまで、お肌のケアに保湿が大事…!って話を見てきました。ただ、肌の状態がかなり思わしくない方、つまりアトピー(アトピー性皮膚炎)のような人はどうなの…?って疑問がまだ残っております。
そこで次はアトピーの方でも保湿が大事なのか研究を見てみましょう。
アトピー性皮膚炎や関連疾患における保湿剤の大事さについて系統的レビューを行ってみた…!
2015年のカロリンスカ研究所の研究によると、アトピー性皮膚炎や関連疾患における保湿剤の大事さについて系統的レビューを行ってみたそうです。
まず研究者たちは、2015年1月16日までに発表された該当研究をMEDLINEとEmbaseで検索してみたそうな。すると合計595件の研究がヒットしたとのこと。続いてこれらの研究を適格基準と除外基準に照らし合わせて精査していったそうです。
最終的に選ばれた研究は45件でして、患者さんのサンプル数は3,262人とのことでした。因みに研究デザインと尺度の違いからメタ分析は出来なかったそうです。
では結果を見てみましょう。
- 大多数の研究で、保湿剤がアトピーの症状の改善し、肌の水分蒸発を防ぎ、角質層の水分補給に役立つことを示していた…!
- 個々の保湿剤を直接比較したものはほとんどなかった。但し、尿素とグリセリンの効果を調べている物は多かった…!
- グリセリンの研究は尿素の研究よりもバイアスリスクが高かった。
ってことで、アトピーだったとしても、保湿は有効…!特に尿素ベースのものが良いかも…!って感じでした。
14の国におけるアトピー性皮膚炎のガイドラインをレビューしてみた…!
2018年のアリゾナ大学のレビュー論文によると、各国のアトピー性皮膚炎のガイドラインを見直ししてみたそうです。
まず研究者たちは、皮膚科学会又は皮膚科医が携わったアトピー性皮膚炎の治療ガイドラインをPubMed、EMBASE、MEDLINEで検索してみたそうな。すると2007年から2018年にかけて公開された最新版のガイドラインを見つけることが出来たらしい。
集まったガイドラインはアメリカ、イギリス、ヨーロッパ、日本、韓国、シンガポール、カナダ、南アフリカといった感じでして、全部で世界14の国からなるとのこと。因みに選ばれた日本のガイドラインは2016年版でした。
これらの内容を見てみたところ、
- 毎日の保湿は、アトピー性皮膚炎対策における一貫した推奨事項であった…!
とのこと。
どの国を見ても保湿が大事…!ってのは変わらなかったみたいですね。
ということで肌に問題ない人、肌が弱い人、アトピーの人に関わらず、保湿はした方が良いのは間違いなさそうな感じ。
じゃあ、1日何回保湿すれば良い…?ってことで、次はアトピー性皮膚炎の方を対象に市販の保湿剤の効果をチェックした研究を見てみます。
アトピー性皮膚炎の方を対象に市販の保湿剤の効果を調べてみた…!
2020年のテキサス大学のレビュー論文によると、アトピー性皮膚炎の方を対象に市販の保湿剤の効果を調べてみたそうです。
まず研究者たちは、該当する先行研究をPubMedで検索してみたそうな。併せて2017年のコクランのデータベースレビューと2018年のカターニア大学のレビューの参考文献もチェックしたんだとか。次にその中から基準に従い、市販薬と化粧品をピックアップしていったらしい。
最終的に選ばれた市販の保湿剤は、
- 子供を対象にしたテストで使われていた13種類の市販薬と化粧品
- アトピー性皮膚炎の成人を対象にしたテストで使われていた11種類の市販薬と化粧品
となっておりました。
それではこれらを使った場合の効果を見てみましょう。
- 全体的に、毎日の保湿により、子供・大人の両方で皮膚の水分量が増加し、皮膚からの水分蒸発量も減少していた…!
- ほとんどの研究で、保湿なしよりもありの方が皮膚バリアが大幅に改善していた…!
- ほとんどの研究では、1日2回の保湿でテストをしていた…!但し1日1回の保湿でも皮膚のバリア機能が改善されていた…!
- 長期研究によると、毎日保湿を続けることで、アトピーの再発率を低下させる、再発と再発の間隔を長くすることが出来ていた…!
年齢に関わらず保湿は大事…!できれば1日2回が良いけど1日1回でも効果はある…!保湿は続けることも大事…!って感じで、基本が大事だと言う内容が詰まった結果ですね~。
続いて保湿剤の種類のレビューを見てみます。
そもそも保湿剤には、オイル系やら軟膏系やらローション系やらジェル系やらクリーム系やらと、さまざまな物がございます。そして中には皮膚の機能を悪化させたり、炎症を引き起こしたりするものもあるとのこと。
また以前は見た目や肌触りからこれは保湿効果が高いなどがありましたが、最近は見た目や肌触りの良い物が開発可能になったため、これだけで効果が高いと判断できなくなったそう。
そこで保湿剤のポイントは、
- バリア保護:皮膚からの水分蒸発を減らし、外部の刺激から皮膚を保護する機能。オイル系のクリームやローションが含まれる
- 保湿強化:水分を引き寄せ結合させ、皮膚に潤いを与える機能。オイル系のクリームやローション、ジェルから、グリセリン、尿素、乳酸、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、ヒアルロン酸などが含まれるものまで様々な種類がある
- 治療効果:状態の悪い皮膚の症状を改善する機能。皮膚バリアと保湿強化をサポートしつつ、更に皮膚の状況に応じてかゆみや炎症を軽減したり油分を改善したりする成分も含まれる。pH4~5があると良い
の3つになるとのこと。
これらを抑えている保湿剤がポイントだったみたい。
最後にこのレビュー論文に出てきた市販の保湿剤・化粧品を見てみましょう。
【皮膚バリア:子供を対象にした研究】
アトバリアクリーム(Atobarrier Cream)
リンク
アベンヌゼラカルムバーム(Avene Xeracalm balm)
リンク
セタフィルレストラダームローション&ウォッシュレジーム(Cetaphil Restoraderm lotion and wash regime)
リンク
セタフィルレストラダームモイスチャライザー(Cetaphil Restoraderm Moisturizer)
リンク
セタフィルレストラダームモイスチャライザープラスボディウォッシュ(Cetaphil Restoraderm Moisturizer plus body wash)
リンク
キュレルモイスチャークリーム(Curel Moisture Cream)
リンク
ダーマケアアトピーローション(Dermacare Atopic Lotion)
リンク
ドクターハウシュカメッドアイスプラントボディケアローション&インテンシブアイスプラントクリーム(Dr Hauschka Med Ice Plant Body Care Lotion and Intensive Ice Plant Cream)
ユーセリンエクセマリリーフボディクリーム(Eucerin Eczema Relief Body Cream)
リンク
ユーセリンエクセマリリーフフレアアップトリートメント(Eucerin Eczema Relief Flare-up Treatment)
リンク
ユーセリンスージングローション(Eucerin Soothing Lotion)
リンク
【皮膚バリア:成人を対象にした研究】
セタフィルレストラダームモイスチャライザー(Cetaphil Restoraderm Moisturizer)
リンク
キュレルモイスチャークリーム(Curel Moisture Cream)
リンク
ダーマレックスエクセマ(Dermalex Eczema)
ユーセリンエクセマリリーフボディクリーム(Eucerin Eczema Relief Body Cream)
リンク
ユーセリンエクセマリリーフフレアアップトリートメント(Eucerin Eczema Relief Flare-up Treatment)
リンク
ユーセリンアトピコントロール アキュートクリーム(Eucerin AtopiControl Acute Cream)
リンク
カメディスCALMエクセマセラピークリーム(Kamedis CALM Eczema Therapy Cream)
リンク
リノラF(Linola-F:Linoleic acid-moisturizer)
リシューティクスアクティブスキンリペア(Receutics Active Skin Repair)
アトデルムインテンシブクリーム(Atoderm Intensive cream)
リンク
アクアフォーCセタフィルCダブルベースジェルdオアサンフラワーオイル(Aquaphor,c Cetaphilc Doublebase gel,d or Sunflower oil)
リンク
ベパンテンセンシデイリー(Bepanthen SensiDaily)
カノデルムクリーム5%(Canoderm Cream 5%)
セタフィルレストラダームローション&ウォッシュ(Cetaphil Restoraderm lotion and wash)
リンク
セタフィルレストラダームモイスチャライザー(Cetaphil Restoraderm moisturizer)
リンク
ユーセリンアトピコントロールローション(Eucerin AtopiControl Lotion)
リンク
ユーセリンエクセマリリーフボディクリーム(Eucerin Eczema Relief Body Cream)
リンク
エクソメガエモリエントクリーム(Exomega Emollient Cream)
リンク
ステラトピアエモリエントクリーム(Stelatopia emollient cream)
リンク
ざっくりググってみましたが、海外の物のみなんで日本のAmazonでもなかなか入手が難しいものが多い印象でした(画像の物はAmazonになかった商品)。また中にはもう製造中止になっている物もある様子。とりあえず参考程度に見てもらえればと。
因みに2018年のアリゾナ大学のレビュー論文や2018年のコロラド大学などの研究を見てみると、上記で出てきた保湿の回数や塗り方のコツはアトピー性皮膚炎の管理の基礎として国際ガイドラインでもオススメされているみたい。
そのため、
- 1日2回以上の保湿を心がける…!
- ダメージを受けている皮膚かどうかに関わらず、保湿剤はたっぷりと塗るよう心がける…!
はぜひ意識して実践していきたいですね。
次は「しわ対策編」に参りたいと思います。
実際にしわが出来てしまった場合はどうすれば良いのか…?
今まで見てきた通り、保湿はお肌にとって非常に大事なんですが、その主な効果は「しわの予防」なんですよね。
つまり、実際にしわが出来た場合はどうすれば良いのか…?って問題がございます。
んで先に結論から申しますと、現在科学的に証明されている、しわ改善の方法は、
- ビタミンA系クリーム
- ビタミンC系クリーム
の2つぐらいしかないんですよ。
もうちょい詳しく見てみると、以前ハイドロキノンの記事でもチラッと書きましたが、ターンオーバーを促進する効果が認められているのは、
- ビタミンA系クリーム:ビタミンA誘導体のこと。成分に「レチ」と書かれているのはビタミンA誘導体となる。トレチノインやレチノールなどがある
- ビタミンC系クリーム:ビタミンC誘導体のこと。成分に「アスコル」と書かれているのはビタミンC誘導体となる。アスコルビン酸やリン酸アスコルビルなどがある
って感じ。
なんで、御託は良いから、どれを買えば良いんや…!って方は、成分表を見て、上記が入った物(トレチノイン・レチノール・アスコルビン酸・リン酸アスコルビル)を買えばOKとなります。因みに上記が入っていれば、後は何が入っていてもほとんど変わらないのが現状です。各メーカーはこぞって差別化を図ろうとしていますが(例えば良い香りをつける、ブランド名を押す、抗酸化物質を入れるなど)、正直、これさえ入っていれば高いのを買う必要はないんですよね…。
因みに注意点もありまして、高い効果を期待するあまり、高濃度の物を選択する人がいるんですが、過剰なターンオーバーを引き起こすので、肌が赤くなってしまいます。なんで肌が弱い人は要注意です。
因みに注意点もありまして、高い効果を期待するあまり、高濃度の物を選択する人がいるんですが、過剰なターンオーバーを引き起こすので、肌が赤くなってしまいます。なんで肌が弱い人は要注意です。
まずは低濃度から使っていき、大丈夫そうなら少し濃度を上げて…って感じで、ハイドロキノンの時と同じく、焦らずやることをオススメします。
トレチノイン(ビタミンA)で肌のしわは改善するのかRCTの二重盲検で調べてみた…!
結論は以上なんですが、ここからは裏打ちを見てみましょう。
1988年のミシガン大学の研究によると、トレチノイン(ビタミンA)で肌のしわは改善するのかRCTの二重盲検で調べてみたそうです。
この研究はしわに悩む方30人が参加したもので、まずは全員の腕に以下のことを行ったんだとか。
- 一方の腕にトレチノインを塗った。
- もう一方の腕に普通のクリームを塗った。
これで16週間、様子を見てみたそうです。
また参加者30人を以下の2グループにランダムに振り分けたそうです。
- 15人の顔半分にトレチノインを塗った。
- 残りの15人の顔半分に普通のクリームを塗った。
こちらも16週間、様子を見てみたそうです。
んで、結果がどうなったかと言いますと、
- 腕にトレチノインを塗った参加者はしわが有意に改善した…!
- 腕に普通のクリームを塗った参加者はしわの改善が見られなかった…。
- 顔にトレチノインを塗った参加者はしわが有意に改善した…!
- 顔に普通のクリームを塗った参加者はしわの改善が見られなかった…。
とのこと。つまり、トレチノイン(ビタミンA)はしわを改善すると…。
但し、トレチノインを塗ったグループの人の中には副作用が出た方がいまして、肌が赤くなる人がいた(皮膚の炎症が起こった)みたい。
トレチノインは0.05%で効果アリ…!0.01%は効果なし…!
1991年のカリフォルニア大学アーバイン校の研究によると、お肌に対するトレチノインの効果についてRCTの二重盲検で調べてみたそうです。
因みにトレチノインはレチノールの50~100倍の効果があります。
この研究は、紫外線によって顔のお肌に軽度から中度のダメージ(しみやしわなど)を負った人251名が参加したもので、以下の3グループにランダムに振り分けてクリームを塗ってもらったと言うもの。
- トレチノイン濃度0.05%クリームを塗ってもらう。
- トレチノイン濃度0.01%クリームを塗ってもらう。
- 普通のクリームを塗ってもらう。
実験期間は24週間(約半年間)だったみたい。
結果、
- トレチノイン濃度0.05%クリームを塗ってもらった参加者の79%は、顔のお肌のダメージが全体的に改善していた…!
- 普通のクリームを塗ってもらった参加者の48%は、顔のお肌のダメージが全体的に改善していた…!
とのこと。
まぁまぁな差が出ていますね~。
では、次にトレチノイン濃度0.05%クリームで何がより改善したのか見てみましょう。
- 小じわが有意に改善していた…!
- まだら状の色素沈着(=しみ)が有意に改善していた…!
- 肌荒れが有意に改善していた…!
- たるみが有意に改善していた…!
良い感じですね~。
因みに、トレチノイン濃度0.01%クリームは効果がなかったみたいです。
それと副作用についてですが、
- 肌が赤くなる(紅斑)
- 皮が剥ける
- 塗った刺激による痛み
が軽度であったそう。
やっぱ肌の強い弱いで過剰なターンオーバーや刺激がでちゃうみたいですね。
今回の結果をまとめると、
- トレチノイン0.05%(≒レチノール2.5~5%)は効果アリ…!
- トレチノイン0.01%(≒レチノール0.5~1%)は効果なし…!
って感じとなりましょう。
次は、レチノール0.4%の効果と副作用について見てみましょう。
レチノール0.4%の効果と副作用について調べてみた…!
2007年のミシガン大学のRCT・二重盲検によると、レチノール0.4%の効果と副作用について調べてみたそうです。
そもそも皮膚の老化の証である、しわやシミってのは日常的に日光にさらされることでおきます。んで、日光にさらされやすいのが顔や手の甲なんで、その辺が目立って出てしまうんですな。
そして日光とは関係なしに皮膚の老化は起きます。但し日光のダメージ程はっきりではなく、時間の経過とともに徐々に徐々に気づかないようにゆっくり浸食し、気づいた時には、あれま皮膚は薄く、たるみ、細かいしわが増え、若々しい外観を失っているという恐ろしい状態になるんですよ。
じゃあ、この自然な皮膚の老化はどのように改善すれば良いのか…?ってことで、役立ちそうなのがレチノールなんですな。ということで今回レチノールの効果と副作用について見てみることにしたらしい。
この研究は、2か所の高齢者施設に入居中の高齢者36人が参加したと言うもの。平均年齢は87歳(年齢範囲80歳から96歳)でして、男女比は1:2.5だったそうな。
この方々の腕に以下のローションを塗ったとのこと。
- 一方の腕にレチノール0.4%入りローションを塗る。
- もう一方の腕に普通のローションを塗る。
因みに塗った場所は腕の上部内側(日焼けしていない皮膚)だったそうです。
これを週3回(月曜、水曜、金曜)行いつつ、24週間観察してみたんだとか。
ドロップアウトせずに最後までやりきった参加者は23人でして、それらの方のデータを統計処理した結果、このようになっておりました。
【レチノール0.4%入りローション】
- 小じわスコア:-1.64(有意に減少…!)
- 小じわの減少は4週目から明らかに始まり、24週目まで継続していた…!
- 触り心地スコア:-0.53(有意に減少…!)
- 全体的な皮膚老化重症度スコア:-1.25(有意に減少…!)
【普通のローション】
- 小じわスコア:-0.08
- 触り心地スコア:0.00
- 全体的な皮膚老化重症度スコア:0.06
いや~レチノールの圧勝ですねー。素晴らしい…。
但し、忘れちゃいけないのが副作用です。
24週間の間で、ほとんどの参加者がレチノールを塗った腕に、
- 皮膚が赤くなる(18人)
- 皮が剥ける(16人)
- 痒くなる(12人)
- 乾燥する(14人)
- 刺激(ビリビリする感じ)がある(3人)
って症状が出たんですな。
但し、これらは軽度と評価された場合が多かったらしく、3人のみ、ひどい症状だったそうです。肌の強さにもよりますが、レチノール0.4%は効果が高い分、過剰なターンオーバーを引き起こしやすいみたいですね。
ということで次は、レチノール0.1%ならどうだ…?って研究を見てみます。
レチノール0.1%でも効果アリ…!
2009年のジョンソン・エンド・ジョンソンのRCT・二重盲検によると、レチノール0.1%の効果について調べてみたそうです。この研究は、顔の皮膚に中程度の光ダメージがある女性64名を対象にしたもので、以下の2グループにランダムに振り分けたと言うもの。
- レチノール0.1%入り保湿剤を塗る(36名)
- 普通の保湿剤を塗る(28名)
上記を顔の指定された半分に1日1回、8週間塗ってもらったんだとか。
併せて、スタート時、4週間後、8週間後に肌の状態をチェックしたらしい。
結果、レチノール0.1%入り保湿剤を塗ると、
- しわや小じわが改善…!
- 色素沈着が改善…!
- 肌の弾力性が改善…!
- 肌のハリが改善…!
って感じで、全体的な皮膚の光ダメージが改善していたみたい。
更に効果の出てきた頃合いなんですが、
- 多くは4週間目にはっきりと出た…!
- その後8週間目にかけて徐々に改善していた…!
とのこと。
こちらの研究でも効果を実感できるようになったのは4週間後(約1ヶ月後)からだったみたいですね~。
ということで、どうやらレチノール0.1%でも効果がありそうな感じ。
次は日本人を対象に0.075%レチノールを試した研究を見てみます。
次は日本人を対象に0.075%レチノールを試した研究を見てみます。
レチノール0.075%・レチノール0.04%の効果を試してみた…!
2009年の東北大学のRCT・二重盲検によると、日本人女性を対象にレチノールの効果を調べてみたそうです。
この研究は、中年の日本人女性57人を対象にしたもので、皆、顔に加齢による軽度の皮膚老化がみられる方々だったそうな。んで、参加者全員の顔の左右それぞれに以下の事を行ったらしい。
- 顔の片方にレチノール0.075%クリームを塗る。
- 顔のもう片方に普通のクリームを塗る。
因みに夜に1回だけ塗ったそうです。
これを26週間(≒半年間)続けてもらったみたい。
結果、
- 57人中3人がレチノール0.075%の刺激によりドロップアウトした
- 54人中27人(50%)の方がレチノール0.075%クリームで小じわが改善した…!
- 54人中13人(24%)の方が普通のクリームで小じわが改善した…!
- 54人中15人(28%)の方がレチノール0.075%クリームで深いしわが改善した…!
- 54人中1人(2%)の方が普通のクリームで深いしわが改善した…!
とのこと。
どうやらレチノール0.075%クリームを塗ると普通のクリームより小じわと深いしわが有意に改善するみたいですね。
更にこの研究は同じ感じで、レチノール0.04%クリームを13週間試してもらっております。すると、小じわはガッツリ改善しなかったものの、肌の刺激を最小限に止めることが出来たそうです。
以上の結果をまとめると、
- 普通肌の人は毎日夜に1回だけレチノール0.075%を塗ると副作用を最小限に抑えつつ、しわが改善する…!
- 敏感肌の人は毎日夜に1回だけレチノール0.04%を塗ると副作用を最小限に抑えつつ、しわが改善する…!
って感じ。いや~参考になりますな~。
次は、これまで見てきたレチノールの安全性なんかをまとめた研究を見ておきます。
系統的レビューで最もオススメされていたのはレチノールとビタミンC…!
2024年のニューヨーク大学の研究によると、抗老化用の化粧品における安全性と有効性について系統的レビューを行ってみたそうです。
抗老化用の化粧品ってのは、化粧品の効果に加えて、肌の状態を改善する機能がある物って感じです。これはネットやドラッグストアなんかで気軽に購入できるんで安全性と有効性は気になるところでしょう。ということで、今回先行研究の結果をまとめてみることにしたんだとか。
まず研究者たちは、2023年1月1日までに発表された該当研究をPubMed、Embase、コクランで検索してみたそうな。すると合計153件の研究がヒットしたとのこと。続いて基準に従い、各研究の質をチェックしていったらしい。
最終的に選ばれた研究は32件でして、そのうちRCTが20件、それ以外が12件だったそう。また総サンプル数は1,236人ってことでした。
気になる結果は、
- おすすめ度Aの成分は、レチノールとビタミンCだった…!
そうです。
やっぱりこの2つが最も良い感じだったんですねー。
因みにこの研究によれば、重大な有害事象はほとんどなかったってことなんで、安全に使えそうな感じです。
とはいえ、繰り返しになりますが、レチノールは効果が高い分、高濃度で使うと過剰なターンオーバーを引き起こします。例えばたまに聞く、韓国コスメで効果アリって商品を買って使ったら肌が真っ赤に…!って話がありますが、あれは商品に問題があると言うよりも、効果を高めた商品の為、高濃度だったってことがあるんですな。そのため、まずは低濃度を使いつつ徐々に上げて行くことをおすすめします。
因みに個人的には、0.05%→0.1%→0.5%→1%と試していくのが良いと思っております。また特にポイントだと思っているのが0.1%でして、このラインで肌の赤みが出ることが多くなるイメージなんですな。
一応具体的な商品も並べておきますと、以下な感じです。
【レチノール0.05%】
リンク
【レチノール0.1%】
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【レチノール0.1%】
リンク
【レチノール0.5%】
リンク
【レチノール1%】
リンク
是非、ご参考にしてくださいませ。
個人的考察
以上、お肌のケア(保湿・しわ対策・日焼け)について真剣に考えてみました…!
ご参考になれば幸いです…!