アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその48です。
今回は、食事と大腸がんリスクに焦点を当てたアンブレラレビューを見てみましょう。



食事と大腸がんリスクの関係についてアンブレラレビューを行ってみた…!

2021年のユタ大学の研究によると、食事と大腸がんリスクの関係についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
なんでも2018年の世界がん統計によれば、大腸がんは世界における男性の3番目に多く診断されるがんであり、女性の2番目に多く診断されるがんなんだとか。そんな上位に食い込む大腸がんなんですが、昔から食事が関係あるよね~って結果が出ていたんですよね。そこで今回、食事と大腸がんリスクの関係についてガッツリ調べてみることにしたみたい。
まず研究者たちは、2019年9月までに発表された該当するメタ分析をMEDLINE、Embase、コクランで検索してみたそうな。すると合計9,954件の研究がヒットしたとのこと。次に適格基準と除外基準に従って各研究を精査していったらしい。
最終的に選ばれたメタ分析は45件でして、この中には合計109個の関連性があったんだとか。またメタ分析の特徴を見てみると、

  • 研究数の中央値:6件(範囲3~9件)
  • 追跡期間の中央値:10.2年(範囲9.3~12.9年)
  • サンプル数の中央値:598,744人(範囲229,046~991,476人)
  • 症例数の中央値:5,076人(範囲2,673~9,355人)
  • 症例数が1,000を超える場合:99(90.8%)

のような感じ。
一つのがんに対して掘り下げたものとしては非常によろしいのではないでしょうか。
それでは大枠の結果から見てみましょう。

  • 109個中35個(32.1%)の関連性は、名目上統計的に有意だった。
  • 109個中17個(15.6%)の関連性は、結果が大きくバラバラで質が低かった。
  • 109個中11個(10.1%)の関連性は、小規模研究だった。

ではエビデンスレベル別に結果を見てみましょう。

【説得力のあるエビデンス】
  • 109個中5個(4.6%)は説得力のあるエビデンスレベルだった…!
  • 赤身肉の摂取量が多いと大腸がんリスクが増加していた…!
  • アルコールを大量に摂取していると(1日4杯以上飲む人は、飲まない又は時々飲む人に比べて)大腸がんリスクが増加していた…!
  • 食物繊維の摂取量が多いと少ない場合に比べて大腸がんリスクが低下していた…!
  • カルシウムの摂取量が多いと少ない場合に比べて大腸がんリスクが低下していた…!
  • ヨーグルトの摂取量が多いと少ない場合に比べて大腸がんリスクが低下していた…!

【非常に可能性のあるエビデンス】
  • 109個中2個(1.8%)は非常に可能性のあるエビデンスレベルだった…!
  • 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)の摂取量が多いと大腸がんリスクが低下していた…!
  • アルコールを適度に摂取していると(1日1~3杯以上1日4杯以下飲む人は、飲まない又は時々飲む人に比べて)大腸がんリスクが増加していた…!

【可能性のあるエビデンス】
  • 109個中8個(7.3%)は可能性のあるエビデンスレベルだった…!
  • 地中海式ダイエットを実践していると大腸がんリスクが低下していた…!
  • 健康的な食事法を実践していると大腸がんリスクが低下していた…!
  • ベジタリアン食を実践していると大腸がんリスクが低下していた…!
  • 全粒穀物の摂取量が多いと大腸がんリスクが低下していた…!
  • 非発酵の乳製品の摂取量が多いと大腸がんリスクが低下していた…!
  • カルシウムの摂取量が多いと大腸がんリスクが低下していた…!
  • 西洋スタイルの食事(加工食品超加工食品中心の食事)を実践していると大腸がんリスクが増加していた…!
  • 加工肉の摂取量が多いと大腸がんリスクが増加していた…!

その他は低いエビデンス、エビデンスなしだったそうです。



個人的考察

お酒と赤身肉を控えつつ、野菜・食物繊維とヨーグルト・乳製品を積極的に摂取すると良さそうですね。



参考文献