今回も理化学研究所と株式会社明治の共同研究を見てみましょう。



認知機能のパフォーマンス・集中力の維持にダークチョコレートは使える…!

2024年の理化学研究所と株式会社明治の共同研究によると、認知能力の維持にダークチョコレートが使えるのかRCT・単盲検・クロスオーバーデザインで調べてみたそうです。
そもそも先行研究によりダークチョコレートを食べると、脳の血流がアップし、認知機能もアップすることが分かっておりました。しかしその効果の維持力については不明だったんですよね。そこで今回チェックしてみることにしたそうな。
この研究は、健康な成人22名(男性11名、女性11名、後にドロップアウトし18名になった)が参加したもので、平均年齢は35.4±8.2歳、平均BMIは20.8±1.9kg/m2(つまり標準体型ですな)と言うもの。
まず最初に参加者の基本情報をチェックしつつ、実験スケジュールを説明、その後、主観的な気分がどうかアンケートに答えてもらいつつ自律神経機能を測定したんだとか。その後、参加者は以下の2グループにランダムに分かれてもらい10分間でチョコレートを食べてもらったらしい。

  1. ダークチョコレート:1食分(25g)を食べてもらった。含まれるカカオポリフェノールの量は635.0mgだった。
  2. 普通のチョコレート:1食分(25g)を食べてもらった。含まれるカカオポリフェノールの量は211.7mgだった。

次に5分間休んでもらい、その後15分間の認知機能テストを行ったとのこと。テストが終わったら10分間休憩しつつ、更に15分間の2回目の認知機能テストを行ったそうな。
最後にもう一度、主観的な気分がどうかアンケートに答えてもらいつつ自律神経機能を測定して終了って感じです。因みにウォッシュアウト期間は1週間ってことでした。
では結果を見てみますかー。

  • どちらのチョコレートも平均反応速度は変わらなかった。
  • ダークチョコレートは1回目のテストの正解率が96.7%、2回目のテストの正解率が96.8%で変わらなかった…!
  • 普通のチョコレートは1回目のテストの正解率が97.3%、2回目のテストの正解率が96.4%と有意に下がっていた…!
  • ダークチョコレートは2回目のテスト後も集中力が有意にアップしていた…!
  • 普通のチョコレートは2回目のテスト後、集中力が有意にダウンしていた…!
  • どちらのチョコレートも主観的な精神的疲労は上がっていた。

つまり、難しいタスク(仕事や勉強、テストなど)のパフォーマンス・集中力の維持にダークチョコレートは使えると。



個人的考察

前回同様、やっぱり明治がこんな研究を発表するもんだから、ダークチョコレートをますます食べたくなるな~と思いました(笑)
ネックは最近めっちゃ高くなったことですかね…。



参考文献