アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその45です。
先週に引き続き中国医科大学のアンブレラレビューを見ていきます。



食事性炎症指数(DII)と健康リスクの関係についてアンブレラレビューを行ってみた…!(中国医科大学バージョン)

2021年の中国医科大学の研究によると、食事性炎症指数(DII)と健康リスクの関係についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
以前にも登場しましたが、食事性炎症指数(DII)は、食事の炎症性を反映するために開発された新しい食事指数でして、抗炎症性と炎症誘発性をスコア化したと言うものです。この食事性炎症指数のスコアが高い程、炎症作用が強い食事となりまして、逆にスコアが低い程、抗炎症作用の強い食事と言えるんですな。
そして先行研究により食事性炎症指数が様々な健康リスクと関係ありそうなんですよ。ただ、その効果のエビデンスレベルがイマイチはっきりしていないものもあったんで、今回ガッツリ掘り下げてみることにしたみたい。
まず研究者たちは、2020年8月8日までに発表された該当する観察研究の系統的レビューとメタ分析をPubMed、Embase、Web of Scienceで検索してみたそうな。すると合計10,154件の研究がヒットしたとのこと。続いてこの中で重複している物や質の低い研究を除外していったんだとか。
最終的に残った研究は16件でして、総サンプル数は560万人を超えていたそう。また各メタ分析の研究数の中央値は7件(3~44件の間)とのことで、症例数が1,000件を超えたメタ分析が30件あったらしい。
それではこれらをまとめた結果を見てみましょう。

【説得力のあるエビデンス】
  • なし。

【非常に可能性のあるエビデンス】
  • 消化管がん
  • 大腸がん
  • 全てのがん
  • 咽頭がん
  • 上部気道消化管がん
  • 心血管疾患による死亡率

【可能性のあるエビデンス】
  • ホルモン依存性腫瘍
  • 直腸がん
  • 結腸がん
  • 婦人科がん
  • 乳がん
  • 卵巣がん
  • 大腸がん
  • 前立腺がん
  • 全死亡率
  • うつ病

残りの健康リスクは低いエビデンスやエビデンスなしって感じだったそうです。
こう見ると、炎症(体内炎症・慢性炎症)と抗炎症(抗酸化物質・抗酸化作用)って、色々ながんリスクに関係があるんですね。それと炎症とうつ病はやっぱり関係あるみたい。



個人的考察

食事性炎症指数(DII)は、その後に行われたアンブレラレビューで、健康に良い食事法にも選ばれていたり、うつ病に効果的な食事法にも選ばれていたりしますんで、食事の炎症・抗炎症はやっぱり気にしておくと良さげです。

参考文献