「認知行動療法の共通基盤マニュアル」のポイントを抑えよう!」シリーズの続きです。
この記事は、当事業所の社内研修で行いたかったが時間の都合上出来なかった内容を載せている物になります。
具体的には認知行動療法マップ(CBTマップ)の「認知行動療法の共通基盤マニュアル」を私なりにまとめたものです。
それでは続きをどうぞー。



リラクゼーション(リラクセーション)

リラクゼーション(リラクセーション)は、緊張、ストレス、心配、不安などを軽減するために考案された技法で、精神的問題に触れることに抵抗を持つ方に導入しやすいのが特徴である。また、最初の介入として用いることで、利用者自身の自己コントロール感(自分で自分をコントロールできている感覚)を高めたり、治療への期待や支援者への信頼関係を高めたりする上でも役立つ。
更にリラクゼーションを効果的に行うためのコツも以下に記載しておく。

  • 安全で静かで快適な環境を整える。
  • 始める前にトイレに行く。
  • 快適に座れるようにする(例:手足を組まない、両足を床につける)。可能であれば首を支えることができる背もたれの高い椅子などを用意する。
  • 部屋の照明を暗くする。明るい日差しを遮断する。
  • 体を締め付ける服(襟、ベルト、靴など)を緩めてもらう。
  • 目を閉じてもらう。
  • 考え事を止めてリラクゼーション法に集中してもらう。

具体的な方法は下記となる。



漸進的筋弛緩法(Progressive Muscle Relaxation:PMR)

漸進的筋弛緩法(Progressive Muscle Relaxation:PMR)は、各部位の筋肉に対し、10秒間力を入れ緊張させ、15~20秒間脱力・弛緩する方法のことを言う。
自分のからだのどこにどれだけの力が入っているのか、どうすれば力をいれようとした部分に必要なだけ力をいれることが出来るのか、さらにその力を抜くことができるのかを理解する練習をしてみる。

【やり方】
  1. 両手:両腕を伸ばし、掌を上にして、親指を曲げて握り込む。10秒間力を入れ緊張させる。手ゆっくり広げ、膝の上において、15~20秒間脱力、弛緩する。筋肉が弛緩した状態を感じるよう意識する。
  2. 上腕:握った握り拳を肩に近づけ、曲がった上腕全体に力を入れ10秒間緊張させ、その後15~20秒間脱力・弛緩する。
  3. 背中:同じように曲げた上腕を外に広げ、肩甲骨を引き寄せる。
  4. 肩:両肩を上げ、首をすぼめるように肩に力を入れる。
  5. 首:右側に首をひねる。左側も同様に行う。
  6. 顔:首をすぼめ、顔全体を顔の中心に集めるように力を入れる(筋肉が弛緩した状態=口がぽかんとした状態)
  7. 腹部:腹部に手を当て、その手を押し返すように力を入れる。
  8. 足:爪先まで足を伸ばし、足の下側の筋肉を緊張させる。足を伸ばし、爪先を上に曲げ足の上側の筋肉を緊張させる。
  9. 全身:全身の筋肉を一度に10秒間緊張させる。力をゆっくりと抜き、15~20秒間脱力・弛緩する。
  10. 消去動作:最後は体をリラックスした状態から普通の状態に戻す。グー・パー×2回、グー・パーしながら腕の屈伸×2回、伸びを行う。頭がボーっとしたり、身体がだるく感じる場合はもう一度行う。

最初の1~2週間は少なくとも1日1回行うと良い。
また痛みがある場合は部位を変更するか、完全に中止する。



呼吸法

ストレスで不安や心配がある時、呼吸は速く浅くなっていることが多い。呼吸法は、呼吸に注意を向け、呼吸を深くゆっくりしたペースにすることで、リラックス効果をもたらす方法である。

【腹式呼吸のやり方】
  1. 背筋を伸ばして椅子に座るか、あおむけで床に寝た姿勢をとる。
  2. 目を閉じて、臍の下辺りに手を当て、意識を集中する。
  3. 鼻からゆっくり息を吸い、頭の中で「1・2・3・4」と数を数える。
  4. 「5」で息をとめてお腹が膨らみ切ったことを確認する。
  5. 口からゆっくり息を吐き、頭の中で「6・7・8・9・10」と数を数える。
  6. お腹が凹んでいることを確認する。
  7. リラックスできたと感じるまで繰り返す(2~5分程度)

呼吸器疾患や循環器疾患がある場合、深呼吸が困難な場合がある。無理しない範囲で、呼吸を深めると良い。
他の腹式呼吸の方法や他の呼吸法については下記を参照するとよろしいかと思います。




イメージ技法

イメージ技法とは、イメージにより思考や気分を変えたり気晴らしをしたりすることを言う。イメージする内容はリラックスできる場面であれば何でもよく、浜辺、草原、青空など自然の風景を思い浮かべる事が多い。

【やり方】
  1. 楽な姿勢で座り、数回、深呼吸をする。
  2. リラックスできるイメージを作る。どのようなイメージでも構わないが、視覚的にイメージしやすいものを選ぶ。
  3. 目を閉じて、イメージする。イメージしたものや生じてくる感覚(音、感触、におい、味など)に注意を向ける。
  4. 終了後は頭の中で「3・2・1」と唱える。ストレッチなどを行い、周囲に注意を戻す。

イメージ技法は、様々な物に応用できる。
例えば、

  • うつ症状:成功した状況のイメージや楽しい過去の経験のイメージをすると良い
  • 心配・不安:上手くいく話し方のイメージや笑えるイメージをすると良い
  • 病気への不安:リラクゼーションや安らぎ、痛みのない環境をイメージすると良い
  • 勉強やスポーツのパフォーマンス:テストがスラスラ解けるイメージ、良い点数をとったイメージ、望むショットのイメージ、ポジティブな言葉でのアドバイスなどをイメージすると良い

などなど。
その他のリラクゼーション法や効果については、下記参照とする。




個人的考察

以上「リラクゼーション(リラクセーション)」でした。
次回は「認知再構成・認知再構成法」をご紹介します…!



参考文献