【加筆内容】プチ断食の健康効果について調べたアンブレラレビュー(2024年バージョン)
「アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその95です。
プチ断食の健康効果について調べたアンブレラレビュー(2024年バージョン)
2024年の中国医科大学の研究によると、プチ断食の健康効果についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
以前に紹介した通り、2021年にチュラロンコン大学が、プチ断食の健康効果についての初のアンブレラレビューを発表しておりました。ただそれ以降(2021年1月12日以降)も、新しいメタ分析が発表されているんですよね。そこで今回、改めてアンブレラレビューを行ってみることにしたんだとか。
まず研究者たちは、2022年11月14日までに発表された該当するRCTの系統的レビューとメタ分析をPubMed、Embase、Web of Science、コクランで検索してみたそうな。すると全部で2,234件の研究がヒットしたとのこと。
次にこの中で被っている研究を除き、その後、各研究の質をチェック、精査していったらしい。
最終的に選ばれたRCTの系統的レビューとメタ分析は23件でして、この中には351個の関連性があったそうです。
それでは結果を見てみましょう。
まず大枠についてなんですが、
- 351個中43個の関連性(12%)が、高いエビデンスレベルだった
- 351個中144個の関連性(41%)が中程度のエビデンスレベルだった
そうです。
質の高い関連性が結構あったみたいですねー。
次に、この高いエビデンスレベルの関連性のうち、統計的に有意だった=効果があった関連性なんですが、
- 10個あった
とのこと。
んで気になるその10個の関連性ってのは、
- 過体重・肥満の成人が4~12週間、プチ断食(種類は問わず)をした場合、それ以外の食事に比べて、ウエストの長さが減少、脂肪量が減少、中性脂肪が減少、総コレステロールが減少、空腹時インスリンが減少、除脂肪量(≒筋肉量)が増加した…!
- 過体重・肥満の成人、2型糖尿病患者、メタボ患者、閉経前女性が8~52週間、いくつかのプチ断食をした場合、通常のカロリー制限ダイエットに比べて、悪玉コレステロールが減少、収縮期血圧が減少した…!
- 過体重・肥満の成人、2型糖尿病患者が4~48週間、いくつかのプチ断食をした場合、通常のカロリー制限ダイエットに比べて、善玉コレステロールが増加した…!
って感じ。
従来から言われている通り、プチ断食ってのは、BMIが高めな人に特に効果があるみたいですねー。
個人的考察
但し、上記を見ると期間が長くなるにつれてダイエット効果がなくなり、健康効果のみになっていくと言うこと。これも以前にご紹介した通り「どんなダイエットでも長くやれば結果は同じ!だから自分が続けられるものを選ぶのが一番大事!」って結論となりましょう。