今回は第2弾として2011年にオーフス大学が発表した、マインドフルネス認知療法(MBCT)の効果についてのRCTの系統的レビュー・メタ分析を見てみます。



マインドフルネス認知療法(MBCT)の効果についてRCTの系統的レビュー・メタ分析を行ってみた…!

2011年のオーフス大学の研究によると、マインドフルネス認知療法(MBCT)の効果についてRCTの系統的レビュー・メタ分析を行ってみたそうです。
マインドフルネス認知療法(MBCT)ってのは、俗にいう第三世代の認知行動療法の一つでして、マインドフルネス瞑想と認知行動療法を合わせた治療法となっております。その始まりは寛解期にある大うつ病患者さんの再発予防プログラムといった位置づけであり、8~15人の参加者が8セッションのプログラムを行っていく感じです。詳しくは「認知行動療法を一から学ぼう!その6「マインドフルネス認知療法」」をご覧ください。
んで、過去にうつ病を経験した人は、気分が落ち込みやすいという特徴があるんですよね。以前に挙げた例でいえば、ゴムまりの弾力性が低くなっていると言えます。そのため、ちょっとしたネガティブでもすぐに反芻思考(ネガティブループ)が発生し、うつな気分になっちゃったりするんですな。特にマインドフルネス認知療法の場合、この思考のクセが強い、3回以上のうつ病エピソードを持つ患者さんに有効だと言われております。
このマンドフルネス認知療法が大うつ病(MDD)の再発や再発頻度を減らせるのか調べたのが今回の研究になります。
まず研究者たちは、該当する先行研究がないかデータベースを用いて検索、結果、666件の研究を見つけることが出来たそうな。次に重複研究を除外しつつ、質の低い研究も除いていったらしい。
最終的に選ばれたRCTは6件でして、総サンプル数は593人ってことでした。
それでは結果を見てみましょう。

  • マインドフルネス認知療法(MBCT)は通常の治療法やプラセボと比較して、再発や再発頻度が34%(RR0.66)有意に減少していた…!

なかなかの効果ですね~。
次にサブグループ解析を見てみると、

  • 過去に3回以上のうつ病エピソードを経験している参加者は、再発や再発頻度が43%(RR0.57)も減少していた…!
  • 過去に2回のみのうつ病エピソードを経験している参加者は、再発や再発頻度が減少していなかった…。
  • 2件のRCTによれば、マインドフルネス認知療法は抗うつ薬と同等以上の効果があった…!

って感じ。
うつ病エピソードが何度も起こっている人に効果が高いみたいですね。また、限られた研究によれば薬と同等以上の効果があるかもしれないと…。



個人的考察

ということで何度も繰り返している(3回以上)うつ病の方にマインドフルネス認知療法はオススメって感じです。



参考文献