今回は、自己免疫疾患の一つである自己免疫性甲状腺炎とうつ病や不安障害との関連性を調べたメタ分析を見てみます。



うつ病や不安障害と自己免疫性甲状腺炎の関係について系統的レビュー・メタ分析を行ってみた…!

2018年のフリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルクの研究によると、うつ病や不安障害と自己免疫性甲状腺炎の関係について系統的レビュー・メタ分析を行ってみたそうです。
自己免疫性甲状腺炎(AIT)ってのは、自己免疫疾患の一種でして、体内の抗体が自分自身の甲状腺の細胞を敵だと誤認し、攻撃しちゃう病気のことを言います。結果、甲状腺が慢性炎症の状態になってしまうんですな。有名な物としては橋本病でしょう。そして自己免疫性甲状腺炎になると、甲状腺が硬くなって首が膨らんだようになったり、疲労感や悪寒がしたりするようになるみたい。
そんな自己免疫性甲状腺炎は、アメリカだと約4%から13%の発症率があるんだとか。また男性よりも女性に多く発症し、高齢女性では最大20%に達するらしい。年齢が上がると発症率も高まるみたいなんですな。
一方で、今まで何度も見てきたように、うつ病不安障害はかなりの発症率のある精神疾患となっております。
アメリカにおけるそれぞれの有病率は、


って感じとのこと。
不安障害の18%ってのはすごい高いですよね。
そして近年、自己免疫疾患と精神疾患との関係が強いぞ…!ってのが色々な研究でささやかれるようになりました。
例えば、


などですね。
ただ、うつ病や不安障害と自己免疫性甲状腺炎の関係についてメタ分析を行ったものはなかったらしく、その為今回初めて行ってみることにしたんだとか。
まず研究者たちは、2017年12月5日までに発表された該当研究をGoogle Scholar、EBSCO(PsycINFO、PsycArticles、PSYNDEX、ERIC、Medlineを含む)、Web of Knowledge、PubMedで検索してみたそうな。更に参考文献からも探してみたらしい。
すると検索から10,543件、参考文献から12件の研究が見つかったんだとか。次にこの中で重複している研究を除きつつ、更に質の低い研究も除いていったみたい。
最終的に残った研究は20件でして、総サンプル数は44,388人、うち、うつ病の総サンプル数が43,382人、不安障害の総サンプル数が34,094人ってことでした。
これらのデータをメタ分析にかけた結果、橋本病を含む自己免疫性甲状腺炎や甲状腺機能低下症の患者さんは、

  • うつ病リスクが3.3倍(OR3.31)高かった…。
  • 不安障害リスクが2.3倍(OR2.32)高かった…。

とのこと。
うつ病や不安障害と自己免疫性甲状腺炎はやっぱり関係があったんですね。



個人的考察

ということで他の自己免疫疾患同様、自己免疫性甲状腺炎も精神障がいリスクは高まるみたいです。



参考文献