バレンタインデーと心筋梗塞リスクには関係があるのか?
ということで、この間「プレゼントは渡す側の意思を反映すべきか?渡される側の意思を反映すべきか?」って記事をご紹介しましたが、その時に、なんか面白そうな研究を見つけまして。
それが、バレンタインデーと心筋梗塞リスクを調べてみたぞ…!というもの。こういうくだらなそうな研究は、結構好物でして早速見てみました。
バレンタインデーと心筋梗塞リスクには関係があるのか…?
2021年のモントリオール大学の研究によると、バレンタインデーと心筋梗塞リスクの関係について調べてみたそうです。
そもそもイベントの日や祝日と心筋梗塞リスクを調べた先行研究はいくつかありまして、
- 2018年のルンド大学の研究:スウェーデンでは、クリスマスと大晦日のどちらも心筋梗塞の発生率が高かった…!
- 2006年のクウェート大学の研究:イスラム教の祝日では、心筋梗塞の入院数が多かった…!
- 2020年の華中科技大学の研究:中国の祝日では、心筋梗塞による死亡者数が多かった…!
って感じ。
しかし、バレンタインデーと心筋梗塞の関係については先行研究がなかったそうな。
そもそもバレンタインデーは、愛、ロマンチックなディナー、チョコレート、その他の贅沢な食事などなど、他の休日以上に心筋梗塞リスクを高めそうな要素がございますんで可能性はありそうですよね。
ということで研究者たちは、バレンタインの日の翌日が他の日と比べて心筋梗塞リスクが高いのかチェックしてみたらしい。因みに、なぜバレンタインの当日ではないかと言いますと、翌日、正式な入院になる可能性が高いからだそうです。
この研究は、1989年から2019年2月におけるカナダのケベック州で急性心筋梗塞を患った方を対象にしたと言うもの。サンプルは男性31,505人と女性19,945人でして、以下の期間のデータを見てみたらしい。
- バレンタインデー2日前(2月12日)
- バレンタインデー1日前(2月13日)
- バレンタインデー当日(2月14日)
- バレンタインデー1日後(2月15日)
- バレンタインデー2日後(2月16日)
つまり、バレンタインデーの前後2日間をチェックしたってことですな。これらのデータを統計処理して心筋梗塞との関係性を見てみたんだとか。
バレンタインデーで実際に心臓がやられた人がいたかの結果は以下な感じ。
- バレンタインデーの翌日(2月15日)における心筋梗塞の件数は1,815件だった。そのうち男性は58.9%だった。
- 男性では、心筋梗塞の約40%が65歳未満の人で発生していた。
- 女性では、心筋梗塞の59.7%が75歳以上の人で発生していた。
- 男性の場合、バレンタインデーの翌日は他の日と比較して、心筋梗塞リスクが9%(OR 0.91)低かった…!
- 男性の場合、バレンタインデー当日は他の日と比較して、心筋梗塞リスクが6%(OR1.06)高かった…!
- 女性の場合、バレンタインデーの翌日は他の日と比較して、心筋梗塞リスクが2%(OR 1.02)高かった…!
- 女性の場合、バレンタインデー当日は他の日と比較して、心筋梗塞リスクが0%(OR1.00)と変わらなかった…!
- バレンタインデーの翌日に心筋梗塞リスクが最も低かった男性は65歳未満の人だった(OR0.87)
- バレンタインデーの翌日に心筋梗塞リスクが最も低かった女性も65歳未満の人だった(OR0.85)
つまり上記から何が言えるのかというと、
- バレンタインデーの翌日は男性の心筋梗塞リスクが低下する…!
- もしかしたらバレンタインデーの翌日は女性も心筋梗塞リスクが低下する…!
- 特に若者はバレンタインデーで心筋梗塞リスクが低下する…!
となりますね。
期待した?結果と真逆だったと。バレンタインデーは食べ物やアルコールを摂取することが多いはずなのに…。
因みに研究者曰く、理由は分からん…!ということでした(笑)
個人的考察
この結果から研究者曰く、
- この結果はロマンスや愛情が心に良い影響を与えるという考えを裏付けていた
としています。うまく話を終わらせようとした感じがするな~。
ということでバレンタインデーは心臓に悪くない…!むしろ良いぞ…!ってお話でした。皆さんご安心ください(笑)