アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその36です。
今回は、大腸がんリスクのアンブレラレビューを見てみましょう。



バイオマーカーと大腸がんリスクについてアンブレラレビューを行ってみた…!

2020年のエディンバラ大学の研究によると、バイオマーカーと大腸がんリスクについてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
そもそも大腸がんは世界で3番目に多いがんで、がんによる死亡原因については第2位なんだとか。そんな大腸がんについて遺伝以外の可能性をガッツリ探ってみたらしい。
まず研究者たちはMedlineとEmbaseというデータベースを使って以下の研究を以下の期間で検索してみたそうな。


するとそれぞれ以下の数の研究がヒットしたとのこと。

  • 観察研究のメタ分析とRCTのメタ分析:12,366件
  • メンデルランダム化研究:113件

次にこの中で被っている研究を除きつつ、基準に照らし合わせて質をチェックしたみたい。
最終的に残った研究は、

  • 観察研究のメタ分析:72件
  • RCTのメタ分析:6件
  • メンデルランダム化研究:18件

って感じでして、特徴は以下のようになっておりました。

  • 観察研究のメタ分析:各メタ分析に含まれる研究数の中央値→7(範囲:2〜31件)、症例数の中央値→1,170(範囲:37〜62,814件)、サンプル数の中央値→4,240(範囲:76〜7,725,310人)、65個の関連性があった。
  • RCTのメタ分析:5個の関連性は見つかったものの統計的に有意な関連性はなかった。
  • メンデルランダム化研究:症例数の中央値→13,012(範囲:329〜30,480件)、サンプル数の中央値→36,137(範囲:727〜382,​​756人)、42個の関連性があった。

どうやらRCTのメタ分析で良さげな関連性はなかったみたいですねー。
それでは結果を見てみます。


アンブレラレビューで見てみると、可能性アリのバイオマーカーって意外と少ないんですね。



個人的考察

これらを実践に活かしていくとなると、太陽に当たってサラダ油や植物油を使わず、オリーブオイルを使っていこう…!そしてインスリン対策のため運動しよう…!って感じになるのかと。うわー超普通。
またごちゃごちゃ考えずに実践となると、地中海式ダイエットを行うのが良さげかと。こちらもいつもの結論になりましたね。



参考文献