アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズの続きです。
昨日のセムナン医科大学のアンブレラレビューは「魚」に焦点を当てていました。
今回はそれよりも大枠でみたアンブレラレビューになります。



健康的な食事スタイルと不健康な食事スタイルにおける慢性疾患リスクについてアンブレラレビューを行ってみた…!

2020年のセムナン医科大学の研究によると、健康的な食事スタイルと不健康な食事スタイルにおける慢性疾患リスクについて前向きコホート研究のメタ分析のアンブレラレビューを行ってみたそうです。
まず研究者たちは、2019年9月までに発表された該当研究をPubMedとScopusで検索してみたそうな。すると1,484件の研究がヒットしたらしい。続いて重複している研究や質の低い研究を除いていったそうで、最終的に16件の研究が選ばれたんだとか。因みに選ばれた研究の総サンプル数は4,801,734人とのこと。
これらのデータをまとめてみた結果、健康的な食事スタイルを行うと、

  • 2型糖尿病リスクが低下していた(エビエンスレベル:中)
  • 骨折リスクが低下していた(エビエンスレベル:中)
  • 乳がんリスクが低下していた(エビエンスレベル:中)
  • 大腸がんリスクが低下していた(エビエンスレベル:中)
  • 冠状動脈性心疾患リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)
  • 慢性閉塞性肺疾患リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)
  • 大腸腺腫(ポリープの一種)リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)
  • うつ病リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)
  • 全死亡リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)
  • 心血管疾患死亡リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)

とのこと。
次に不健康な食事スタイルを行った場合は、

  • 2型糖尿病リスクが増加していた(エビエンスレベル:中)
  • 骨折リスクが増加していた(エビエンスレベル:中)
  • メタボリスクが増加していた(エビエンスレベル:中)
  • 大腸腺腫リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)
  • 全死亡リスクが低下していた(エビエンスレベル:低)
  • うつ病リスクが低下していた(エビエンスレベル:非常に低い)

って感じだったそうな。
ある程度信頼して良い結果は黄色太字であとは今後の研究に期待って感じですね。



個人的考察

因みに健康的な食事スタイルのポイントと不健康な食事スタイルのポイントは以下とのこと。

【健康的な食事スタイルのポイント】

【不健康な食事スタイルのポイント】

個人的に疑問が残るポイントはあるものの、大筋は良い感じなのではないでしょうか…?
それとこれを見て思ったのは、やっぱり不健康な方には加工食品超加工食品が入ったってことですかね。



参考文献