昨日の続きです
今日もトロント大学が発表したアンブレラレビューを見ていきます。



豆類の健康効果についてアンブレラレビューを行ってみた…!

2019年のトロント大学の研究によると、豆類の健康効果についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
そもそも豆類(ひよこ豆、レンズ豆、インゲン豆、エンドウ豆)は、

  • 食物繊維が豊富…!
  • 植物性タンパク質(ソイプロテイン)が豊富…!
  • 微量栄養素が豊富…!

であり、脂肪やGI値も低くダイエットや慢性疾患に良い…!って話があるんですよ。例えば2型糖尿病や心血管疾患リスクの低下、LDLコレステロールや血圧の低下なんかですね。ただよく分かっていなかったところもあるんで、今回、豆類の健康効果について先行研究をまとめてみることにしたらしい。
まず研究者たちは2019年3月までに発表された該当する系統的レビューやメタ分析をPubMed、MEDLINE、EMBASE、コクランで検索してみたそうです。すると47件の研究がヒットしたそうな。次にこの中で重複している物や質の低い物を除外していったとのこと。
最終的に選ばれた研究は6件でして、調べた健康効果は、

  • 心血管疾患:3件
  • 糖尿病:1件
  • 高血圧:1件
  • 肥満:1件

って感じ。
最後にこれらのデータをまとめた結果、豆類を最も摂取していた人たちは最も摂取していなかった人たちに比べて、

  • 心血管疾患の発症リスク:8%(RR:0.92)有意に低下…!
  • 心血管疾患の死亡リスク:3%(RR:0.97)有意ではない低下…。
  • 冠状動脈性心疾患の発症リスク:10%(RR:0.90)有意に低下…!
  • 冠状動脈性心疾患の死亡リスク:6%(RR:0.94)有意ではない低下…。
  • 心筋梗塞の発症リスク:10%(RR:0.90)有意ではない低下…。
  • 脳卒中の発症リスク:2%(RR:0.98)有意ではない低下…。
  • 脳卒中の死亡リスク:11%(RR:0.89)有意ではない低下…。
  • 糖尿病の発症リスク:7%(RR:0.93)有意ではない低下…。
  • 高血圧の発症リスク:9%(RR:0.91)有意に低下…!
  • 肥満の発症リスク:13%(RR:0.87)有意に低下…!

していたとのこと。
いくつかは良い結果が出ていますねー。
但しそれぞれの研究のエビデンスレベルを調べたところ、

  • 心血管疾患の発症リスクのエビデンスレベルは低かった…。
  • それ以外は非常に低かった…。

って感じでして、質の高い結果がなかったみたい。
う~ん。残念ですね…。



個人的考察

ということで豆類については、もしかしたら健康に良いのかも…?ぐらいであんま期待しない方が良さげ。まぁ、好きなら食べても良いし、無理して食べなくても良いと言うところでしょうか。



参考文献