【加筆内容】座ってばかりは何が悪いのか?
普段から座ってばっかだと良くないのは皆さんご存知の通り。
座りっぱなしは骨密度が減る…!
1998年のテキサス大学の研究によると、安静時における骨密度の変化について調べてみたそうです。
この研究は健康な11人(男性9人、女性2人)が参加したもので、年齢は20歳から53歳(平均年齢34±11歳)となっております。実験の流れはいたって簡単で、参加者全員に12週間、安静に過ごしてもらったと言うもの。つまり座って過ごしてもらったってことですな。併せて骨密度やカルシウムなんかを調べてみたらしい。
最後に集まったデータを統計処理した結果、
- 腰椎の骨密度が2.9%も下がっていた…!
- 大腿骨頸部の骨密度が1.1%も下がっていた…!
- 転子の骨密度が3.8%も下がっていた…!
とのこと。
3ヶ月ほど座ってばっかってだけで、足腰の骨密度がガクンと減っちゃったみたいですね。
テレビの視聴時間と死亡リスクの関係について調べてみた…!
2010年のモナシュ大学の研究によると、テレビの視聴時間と死亡リスクの関係について調べてみたそうです。
そもそも座りがちになる原因の一つとしてテレビを見続けているって可能性があります(まぁ今ならスマホかもしれませんが)。それなら長時間のテレビの視聴時間と死亡リスクには関連性があるんじゃないか…?と研究者は考えたみたいですね。
この研究は、オーストラリア糖尿病・肥満・ライフスタイル研究(AusDiab)っていうデータセットを使ったもので期間は1999年から2000年となっております。んでこのデータセットから該当しているサンプルを選んでいったそうで、最終的にオーストラリアに住む25歳以上の方8,800人(男性3,846人、女性4,954人)が対象となったんだとか。
そしてテレビの視聴時間については過去7日間にテレビやビデオを見た時間を合計して報告してもらったみたい。因みにそれらを以下の3つのカテゴリーに分けたそうな。
- テレビの視聴時間が1日2時間未満
- テレビの視聴時間が1日2時間以上4時間未満
- テレビの視聴時間が1日4時間以上
併せて、期間中に亡くなった方もチェックしつつ、最後にデータを統計処理したみたい。
では結果を見てみましょう。
まずテレビの視聴時間が長い人の特徴として、
- 健康状態が悪い
- 12年以上の教育を受けている(≒高卒以上)可能性が低い
なんかがあったみたい。
続いて、亡くなった方の情報です。
- 6.6年(中央値)の追跡期間中に284人が亡くなっていた。
- 284人中87人(31%)は心血管疾患で亡くなっていた。
- 284人中125人(44%)はがんで亡くなっていた。
- 284人中72人(25%)は心血管疾患やがん以外で亡くなっていた。
では、本題であるテレビの視聴時間と死亡リスクの関係について見ていきましょう。
年齢や性別、ウエスト、運動量といった変数を調整後、テレビの視聴時間が1日1時間増えるごとに、
- 全死亡リスクが11%(HR1.11)も増えていた…!
- 心血管疾患による死亡リスクが18%(HR1.18)も増えていた…!
- がんによる死亡リスクが9%(HR1.09)も増えていた…!
とのこと。
また、テレビの視聴時間が1日2時間未満の人と比べて、
- テレビの視聴時間が1日2時間以上4時間未満の人の全死亡リスクは13%(HR1.13)も高かった…!
- テレビの視聴時間が1日4時間以上の人の全死亡リスクは46%(HR1.46)も高かった…!
- テレビの視聴時間が1日2時間以上4時間未満の人の心血管疾患による死亡リスクは19%(HR1.19)も高かった…!
- テレビの視聴時間が1日4時間以上の人の心血管疾患による死亡リスクは80%(HR1.80)も高かった…!
- がんによる死亡リスクと心血管疾患やがん以外による死亡リスクは有意差はなかった
ということでテレビの視聴時間が長い、つまり座っている時間が長ければ長い程、全死亡リスクと心血管疾患による死亡リスクは上がるみたいです。
個人的考察
ついつい座る時間が長くなってしまうので意識して立っている時間を増やしたいですね。