【加筆内容】認知症になりたくない?だったら脚を鍛えよう!ってお話
但し、そのスピードは人によって結構違いましてそれは皆さんご存知の通り。
認知症になりたくない…?だったら足を鍛えよう…!
2015年のキングス・カレッジ・ロンドンの縦断研究によると、老化による認知機能低下と脚力の関係について調べてみたそうです。もはや常識になりつつありますが、運動は老化による認知機能低下や認知症リスクを下げる働きがございます。そしてその効果はどのような運動でも良さそうなんですよね。
んがしかし、運動効果の測定って意外と難しく分からないことが多いのも実情です。色々な変数(他の影響)のせいだったのではないかとかはっきり言えない部分が多いんですな。
そこで今回研究者たちは、遺伝的要因や個人の発達スピード、元々健康的な体質かどうかなど、関係してそうな変数を調整しつつ、脚力が認知機能の低下とどれぐらい関係しているのかチェックしてみることにしたらしい。
この研究は、健康な双子女性324人(スタート時の平均年齢55歳、年齢範囲43~73歳)を対象にしたもので、そのうち一卵性双生児の方が127人、二卵性双生児の方が197人だったそうな。因みに前にも書いた通り、遺伝的要因や環境要因の関係を調べる際に双子研究ってのがよく行われます。個人的に好きな研究方法だったりもします(笑)
流れは参加者全員に1999年と2009年の2回にわたって認知力テストを実施したそうです。また1999年のスタート時に脚力を測定したり、アンケートに答えてもらって運動頻度なんかもチェックしたそうな。それとMRIで脳のスキャンなんかもしたらしい。
つまりスタート時の筋肉の付き方で10年後の認知機能低下が予測できるのか見てみた感じですな。
最後に集まったデータを統計処理した結果、
- 実験スタート時に調べた普段の運動頻度と脚力は、両方とも加齢による認知機能低下を防ぐ効果があった…!
- 脚力が最も一貫性があり、最も大きな効果があると出ていた…!
- エアロバイクを漕ぐ力が40W増加すると、加齢による認知機能低下が18%も改善していた…!これは3.3歳ぐらいの差である…!
- 1日8時間、軽~中程度の活動を行うと、加齢による認知機能低下が13%も改善していた…!
- 脚力の増加は灰白質の増加と関係しており、また脚力は灰白質の容積と正の相関関係があった…!
とのこと。
これらが一卵性双生児、二卵性双生児ともにみられたってのは、遺伝に関係なく脚力が脳にとって非常に大事だということですね。