アンブレラレビューを見てみよう!」シリーズその31です。
今週の土日はヨアニナ大学のアンブレラレビューです。
それでは早速見てみましょう。



心房細動(不整脈)についてアンブレラレビューを行ってみた…!

2020年のヨアニナ大学の研究によると、心房細動(不整脈)についてアンブレラレビューを行ってみたそうです。
まず研究者たちは、心房細動(最も一般的な不整脈)かどうか調べた先行研究をPubMedとEMBASEというデータベースで検索してみたそうな。因みに2018年12月31日までに発表されたもので検索したらしく、観察研究の系統的レビューとメタ分析を探したみたい。すると34件の研究が見つかったんだとか。
この34件の研究の中には、

  • 42個の非遺伝的要因
  • 51個の心房細動リスク要因

があったとのこと。結構見つかりましたね~。
では結果を見てみましょう。

  • 18個の関連性は統計的に有意だった…!
  • 31個の関連性は結果の幅が広く質が低かった。
  • 8個の関連性は小規模研究だった。
  • 13個の関連性は過剰に有意な結果だった。

統計的に有意な物が多くても、ちゃんと見ていくと結構微妙な物が多かったみたいですね。
そんな中で以下の10個の関連性はなかなか良い感じだったらしい。

  1. QT間隔(心電図に出る波の時間間隔)
  2. アルコールを最も飲んでいる人と最も飲んでいない人を比べた場合
  3. アルコールを1日1杯飲むごとを比べた場合
  4. 肥満かどうか(BMIが30未満の人と30以上の人を比べた場合)
  5. BMIが5増えるごとを比べた場合
  6. ウエスト周りの長さ
  7. 体重
  8. 2型糖尿病の有無
  9. 喫煙経験ありとなしを比べた場合
  10. タバコを1日10本吸うごとを比べた場合

確かにどれも脈が乱れそうな感じですな。



個人的考察

ということで、不整脈を予防したい場合は、2型糖尿病対策、肥満対策、禁酒、禁煙が良さそうです。



参考文献