以前にリチャード・ワイズマン博士の「その科学が成功を決める」という書籍の内容をご紹介したことがございました。
詳しくは、


をご覧いただきたいのですが、主に目標達成の部分を見ていたんですよね。
しかし、実はもう一つご紹介したい内容がございまして、今回はそのお話となっております。



アズイフの法則(As ifの法則・The As If Principle)ってなに…?

リチャード・ワイズマン博士の「その科学が成功を決める」の中には、アズイフの法則ってテクニックが出てきまして、このテクニックを題材にした書籍までリチャード・ワイズマン博士は書いているほど。それほどオススメしているんですよね。
んで、アズイフの法則(As ifの法則・The As If Principle)とは、感情→行動じゃなくて、行動→感情って順番だよね…!って原理のことを言います。
どういうことかというと、

  • 幸せを感じて笑うのではない(感情→行動ではない)
  • 笑えば幸せな気分になる(行動→感情である)

って感じです。
私たちは、ついつい感情から行動を起こしてしまっていると考えがちだけど、実は感情を導くのは行動だ…!って話ですね。このアズイフの法則を意識し、テクニックとして使っていくことでメンタルコントロールが上手くいくと言うんですな。
つまり、

  • 辛い時は、あえて楽しそうにする
  • イライラした時は、あえて穏やかに振る舞う
  • 忙しい時は、あえてゆっくり動作する
  • 大声を出したくなる時は、あえておだやかに話す
  • 緊張で顔がこわばった時は、あえて顔の筋肉を緩める
  • ダイエットでお腹が空いた時は、あえて満腹のように振る舞う
  • タバコが吸いたくなった時は、あえて吸った後のように過ごす
  • 欲しい物があれば、持っているように振る舞う

って感じで逆の行動をすることによって、内面(感情)がすぐに外面(行動)に追いつこうとして結果、ネガティブや誘惑、衝動なんかをコントロールできるようになるみたい。

またアズイフの法則が本当に使えるのかワイズマン博士は実験を行っておりまして、26,000名に参加をお願いし、人間の幸福度を上げるためのテクニックをランダムに試してもらったそうな。
結果、一番幸福度がアップしたのは感情を無視して幸せそうな表情(行動)をする事だったそうです。エビデンスがあるってのもいいですな~。

余談ですが以前ポジティブシンキングの罠の記事のところで出てきたストア派のセネカ(ローマ帝国の政治家)もアズイフの法則を使っていたみたいで「良い人生へのガイド~ストア派の古代術~(A Guide to the Good Life: The Ancient Art of Stoic Joy)」によればセネカは怒りの感情に対してアズイフの法則を使っていたみたいです。



個人的考察

ACTではないですが、やはり感情うんぬんかんぬんは置いておいて、まず行動した方が良さそうですね。そして行動する際は逆を行くを意識すると良さそうな感じ。
ぜひ、皆さんのコーピングレパートリーの末席に加えてくださいな。



参考文献