先週の続きです。
今回は、2025年にサウスフロリダ大学が発表した、有酸素運動のみvs筋トレのみvs有酸素運動+筋トレの中で最もダイエット効果が高いのはどれかを調べたRCTの系統的レビューとメタ分析を見てみます。



有酸素運動のみvs筋トレのみvs有酸素運動+筋トレ、ダイエット効果が一番高いのはどれだ…?

2025年のサウスフロリダ大学の研究によると、有酸素運動のみvs筋トレのみvs有酸素運動+筋トレの中で最もダイエット効果が高いのはどれかRCTの系統的レビューとメタ分析を行ってみたそうです。
そもそもダイエットには、適切な栄養摂取と運動の組み合わせが効果的だと言われております。そして有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)はどちらも、カロリー消費量を増やし、脂肪を燃焼させる効果があると言われているんですな。
ただ、どちらもやった方がより効果的になるのか、片方のみをやった方が良いのかはイマイチ分かっていなかったらしい。
もうちょい掘り下げてみると、そもそも有酸素運動+筋トレに関する最も初期の基礎研究が発表されたのは1980年の研究なんだとか。ここから徐々に有酸素運動+筋トレの研究は発表されていったとのこと。
そして有酸素運動のみ、筋トレのみ、有酸素運動+筋トレを直接比較した系統的レビュー・メタ分析も現時点で3件発表されているんだとか。因みにそれらは以下とのこと。


ただ、これらの研究は、いずれも弱点があるらしく、例えば、結果の変数として体脂肪の変化を含めていないとか、体脂肪量を計算しているけど、その際筋力や筋パワーなんかの研究のみに限定していたりとか、検索基準の詳細について報告されていないとかあったみたい。
そこで今回、より厳密に調べるべく、RCTの系統的レビューとメタ分析を行ってみることにしたんだとか。
因みに今回における有酸素運動+筋トレとは、1週間の中で有酸素運動+筋トレを組み合わせた物と定義したそうです。
ということでまず研究者たちは、2023年1月25日までに発表された該当研究をPubMed、SportDiscus、Web of Scienceで検索してみたそうな。すると合計12,259件の研究がヒットしたとのこと。次にこの中で被っている研究や質の低い研究を除外していったらしい。
最終的に選ばれたRCTは36件でして、これらを使って系統的レビューをこの中の31件を使ってメタ分析をそれぞれ行ってみたんだとか。因みに36件の総サンプル数は1,564人だったそうです。
では結果を見てみましょう。

  • 有酸素運動のみと有酸素運動+筋トレとの間に脂肪量の変化の差は見られなかった。
  • 但し、脂肪量の減少という点では、有酸素運動と有酸素運動+筋トレは筋トレのみよりも高かった…!
  • 有酸素運動のみ、筋トレのみ、有酸素運動+筋トレとの間に体脂肪率の変化の差は見られなかった。
  • 有酸素運動のみは、筋トレのみと有酸素運動+筋トレよりも有意に大きな体重減少効果があった…!
  • 筋トレのみと有酸素運動+筋トレとの間に体重減少の変化の差は見られなかった。
  • 有酸素運動+筋トレは、有酸素運動のみと筋トレのみと同じ筋肉量(除脂肪量)の変化をしていた。
  • 但し、筋トレのみは有酸素運動のみよりも筋肉量(除脂肪量)の増加がより顕著だった…!

ちょっと下記に整理してみます。

  • 脂肪量有酸素運動のみ=有酸素運動+筋トレ>筋トレ
  • 体脂肪率有酸素運動のみ=筋トレのみ=有酸素運動+筋トレ
  • 体重有酸素運動のみ>筋トレのみ=有酸素運動+筋トレ
  • 筋肉量(除脂肪量):有酸素運動+筋トレ=有酸素運動のみ<筋トレのみ

これらを見ると、先行研究で言われている通り、ダイエット効果が高いのは有酸素運動でその効果を得るには筋トレを一緒にやる必要はないと…。但し、これだと筋肉も一緒に落ちちゃうんでやっぱり筋トレもやっておいた方が良い…!って感じですかね。
更にこの研究ではサブグループ解析ってやつも行っておりまして、より細かな部分もチェックしております。

  • 10週間未満という短期の介入では、有酸素運動のみ、筋トレのみ、有酸素運動+筋トレの間に、脂肪量、体脂肪率、体重、筋肉量の変化に差は見られなかった…!
  • 10週間以上という長期の介入では、上記に挙げた効果と全く同じ効果が得られていた…!
  • 最低10週間続いた研究では、有酸素運動のみは筋トレのみよりも、体重(-1.82kg)と脂肪量(-1.06kg)の減少が上回っていた…!但し代わりに筋肉量(-0.88kg)は維持できなかった…。
  • 有酸素運動+筋トレは筋トレのみよりも、有意に多くの脂肪量(-1.09kg)を減少させていた…!
  • 有酸素運動のみ、筋トレのみ、有酸素運動+筋トレの間で体脂肪率の変化に有意差はなかった。
  • 負荷が一致した条件下では、有酸素運動のみ、筋トレのみ、有酸素運動+筋トレの間で脂肪量、体脂肪率、体重、筋肉量の変化に差は見られなかった…!

最後にこの研究で面白かったサブグループ解析をご紹介して終わりにします。
それは、

  • 有酸素運動+筋トレのタイミングの違いで結果が変わるのか…?

ってことです。
つまり、

  • 1週間の中で同じ日に有酸素運動+筋トレをやるパターン
  • 1週間の中で有酸素運動のみの日と筋トレのみ日があって1週間でみると有酸素運動+筋トレをやっていると言えるパターン

に違いがあるのか見てみたんですな。これは個人的に非常に気になるところ…。
さて結果がどうだったかと言いますと、

  • 10週間以上という長期の介入では、同じ日に有酸素運動+筋トレをやるパターンは有酸素運動のみ、筋トレのみよりも脂肪量の減少が有意に大きかった…!
  • 一方で1週間でみると有酸素運動+筋トレをやっていると言えるパターンに差はなかった。
  • 体脂肪率、体重、筋肉量の変化といった他の要素には、統計的な有意差はなかった…!

とのこと。
同日に有酸素運動+筋トレはやった方がちょっとだけ良いけど、正直あんま大きな違いはないみたいですねー。
ということでまとめてみると、

  • 有酸素運動のみと有酸素運動+筋トレは筋トレのみよりも体脂肪減少効果が大きくダイエットに良さそう…!
  • 但し、筋肉も落ちちゃうから、それを防ぐには筋トレのみか有酸素運動+筋トレが良さそう…!
  • 有酸素運動+筋トレは1週間の中で同じ日にやっても別の日にやってもあんま変わらなそう…!

って感じでしょうか。



個人的考察

個人的にはやっぱりなが~い目で見たら、有酸素運動+筋トレが良いのかなーと思いました。今回はその方法が同日でも別日でもあんま変わらないと分かったのが嬉しかったですね。好きなようにメニューを作れるんで。



参考文献