今回は鉄分とガンの関係を見てましょう…!



ヘム鉄を多く摂取する人は少なく摂取する人よりも結腸がんリスクが18%高い…!

2011年のトゥールーズ大学の研究によると、肉の鉄分であるヘム鉄と結腸がん・直腸がん(大腸がん)の関係について前向きコホート研究のメタ分析をしてみたそうです。
そもそも結腸がん・直腸がん(大腸がん)は、

  • 世界で3番目に多いがん
  • 裕福な国(≒先進国)の癌による死亡リスクが2番目に多いがん

なんだそうな。
んで、この結腸がん・直腸がん(大腸がん)は食事の改善で最大70%も減少する可能性があるらしい。
では具体的に食事の何を気を付ければ良いのか…?ってことで研究者たちが目を付けたのがヘム鉄です。というのも赤身肉はがんと関係がありそう…みたいな研究があったりするのに対し、白身肉は関係なさそうな結果が出ていることが多いんですよね。そして赤身肉の含まれるヘム鉄の量は白身肉のおよそ10倍なんで、ここがあやしい…!ってなったみたい。
ってことで、早速メタ分析をしてヘム鉄と結腸がん・直腸がん(大腸がん)の関係をチェックしようとしたのですが、ほとんどの研究は直腸がん(大腸がん)に関するデータを報告していなかったそうで、今回は仕方なく、ヘム鉄と結腸がんの関係のみに絞ってがんリスクを見てみたそうです。
まず研究者たちはヘム鉄と結腸がんの関係を調べた先行研究をチェック、結果、5件の前向きコホート研究をピックアップできたそうです。
この5件の研究の総サンプル数は566,607人で、結腸がんの症例は4,734件だったとのこと。
まずそれぞれの研究のヘム鉄と結腸がんリスクを見てみると、

  • 1件の前向きコホート研究:ヘム鉄と結腸がんに関係はなかった…!
  • 3件の前向きコホート研究:ヘム鉄の摂取量が多いと結腸がんのリスクが高くなっていた…!
  • 1件の前向きコホート研究:ヘム鉄と結腸がんとの間に有意ではないが正の相関関係があった…!

そうな。
次に5つの研究のヘム鉄と結腸がんのリスクをメタ分析した結果がこちら。

  • 最もヘム鉄を多く摂取していたカテゴリーの人たちは、最もヘム鉄を少なく摂取していたカテゴリーの人たちに比べて、結腸がんリスクが18%高かった…!

つまり、ヘム鉄の摂取と結腸がんのリスクには関係がある…!ってことですね。



個人的考察

ということで、鉄分の摂りすぎは結腸がんリスクを高める…!というお話でした。
これを見るに、やはり鉄分の観点から見ると、レッドミートは不利な感じですねー。



参考文献