新しい環境とか聞くと身構えちゃう不安な人への対策「健全な不安を手に入れる方法」その1その2その3その4その5その6の続きです。
今回は2013年のハーバードビジネススクールの研究結果についてまとめつつ、現実に活かすにはどうすれば良いのか…?について見ていきたいと思います。



まとめ・実践への活かし方

では最後にこの研究のポイントをまとめておきましょう。

  • ほとんどの人は不安や緊張を感じた時、落ち着こう・リラックスした方が良いと思っているし、一番効果的だとも思っている。しかし、実際は効果がほとんどない…!
  • それよりも不安を興奮・ワクワクとして捉え直す(リアプレイジングする)と良い…!
  • 不安・緊張を感じた時に興奮・ワクワクとして捉え直すとパフォーマンスがアップする…!
  • 興奮・ワクワクとして捉え直す効果は、人前で歌を歌う、人前で話す、数学のテストを受けるなど様々な不安・緊張に対して有効である…!
  • 理由は、不安を興奮として捉え直すことによって、不安になる機会を楽しむ機会・不安への脅威を挑戦と捉え直せるから…!

これら全ての結果から研究者曰く、

  • 「落ち着こう」ではなく「わくわくしている」と思うことが、成功への道の第一歩ではないだろうか

とおっしゃっております。う~ん。良い言葉。
続いて、この研究結果を踏まえた実践方法をご紹介しておきます。

  • 不安・緊張を感じたら、興奮・ワクワクとして捉え直すセルフトークを行う(あらかじめif-thenプランニングにしておくと良い)
  • より具体的には「不安・緊張を感じたら、私はワクワクしている」と声に出す。難しければ心の中で言う。

是非皆さんも、不安をパワーに変えてパフォーマンスアップを目指してみてください…!



個人的考察

不安をリラックス状態に持っていこうとするのは反対の状態に持っていこうとする行為であって、これはおそらく1987年のハーバード大学のダニエル・ウェグナー博士の研究であったシロクマのリバウンド効果(考えないようにするとかえって考えてしまうこと)が働いてしまうのではないかと思います。そのため、より不安が強調されてしまい、結果、落ち着くこともできず、パフォーマンスも上がらないのかと…。
それに対して、不安と興奮状態は反対ではなく、似た状態であるため、パフォーマンスアップに繋がったのかな~と思います。
いずれにしても、不安に限らずネガティブなメンタル対策として、リアプレイジングは非常に有効な戦法です。是非コーピングレパートリーに加えたり、if-thenプランニングに落とし込んでおきたいですねー。



参考文献