太古の昔は短命だった?人間の寿命研究を見てみる!
んでこれを知ったとき子どもながらに、あぁ、人間ってロスタイムが長いんだな~と思ったわけでして…。
んがしかし、後年違うってことを知り衝撃が走りました。
狩猟採集民と現代人を比較して寿命について調べてみた…!
2007年のカリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究によると、現在も存在する狩猟採集民のデータを共に人間の寿命について調べてみたそうです。そもそも皆さんも聞いたことがあるように、太古の昔の人々は40歳を超えることはほとんどなく、50歳を超えた人はかなり稀って話が一般的でした。そこから人間の平均寿命は30~40歳ぐらいと言われていたんですよね。
ではこれが本当なのか…?ってことで、以下の5つの狩猟採集民のデータをチェックしてみたそうな。- アチェ族:パラグアイ
- ヒウィ族:ベネズエラ
- ハッザ族:タンザニア
- サン人(ブッシュマン):ボツワナ共和国・ナミビア共和国
- アグタ族:フィリピン
結果、以下のようなことが分かったそうです。
- 45歳ぐらいを超えた後の現代人と狩猟採集民の寿命はそんなに変わらない。狩猟採集民も3分の2以上が高齢者になり、平均して20年は生存していた。
- 成人の狩猟採集民の平均寿命は65~75歳の範囲だった。
- 今までなぜ太古の人々の平均寿命が短いと思われていたのかというと、乳児や児童の死亡率が非常に高いから。特に感染症リスクが非常に高いのが原因。
- 子ども時代を無事過ごせた場合、成人から40歳くらいまでの死亡率は約1%とかなり低くなる。
- 狩猟採集民の死亡原因のうち70%が病気、20%が部族衝突や事故、9%が変性疾患だった。
- 病気とは主に感染症や胃腸疾患などで現代病と言われるガンや心血管疾患、糖尿病などはかなり稀。
考古学的推定では、子どもの死亡率が低く、成人の死亡率が高いって話だったけど、実は的外れで、実際は乳幼児の死亡率がめちゃめちゃ高いのが原因だったみたいですねー。
ということで、確かに狩猟採集民は平均寿命は短いけど、それは全体の平均を取っていたのが原因だったみたいです。
因みに過去数百年間で現代人の平均余命は爆発的に伸びたんですが、狩猟採集民と比べると、
- 高齢者:生存率はせいぜい3倍ぐらいしか伸びていない…。
- 乳児・児童:生存率は100倍以上伸びていた…!
って感じなんで、如何に現代医療による乳幼児の生存率アップが平均寿命に貢献しているかが分かりますな。
個人的考察
未だによく分かっていないのが人間の最大寿命はどこまで伸びるのか…?って話でして、
- 最大寿命あるんじゃないか説:人間の平均寿命は85±6歳ぐらいが上限っぽいから最大寿命もその辺じゃないかな~?でも、医療の発達でそこまで生きる人が多くなるから早期死亡率が減り死亡者の分布図は長方形型になるんじゃないかな~?
- 最大寿命ないんじゃないか説:人間の寿命に制限なんてないんじゃないかな~?医療の発達で今も寿命が延びているし今後も延びそうだしね~。
って感じなんですよね。面白い…。
とりあえず人間は太古の昔は短命だったってのは乳幼児の死亡率・感染症リスクの高さが原因だったみたいで人間本来の寿命はそんな変わっていないというのを知った当初は衝撃的でしたね。