【加筆内容】ダークチョコレートで認知機能はアップするのか? その1
ダークチョコレートってのは、カカオの量が多いチョコレートのことでして、大体70%以上のカカオが入っているチョコレートのことを指します。
カカオ70%のダークチョコレートを1日24.0g・30日間食べ続けると脳機能やNGF(神経成長因子)レベルがアップする…!
2019年の島根大学の研究によると、ダークチョコレートで認知機能がアップするのか調べてみたそうです。
そもそも先行研究により、ダークチョコレートは脳機能に良さそうなことが分かっておりました。しかし習慣的に摂取した場合、神経栄養因子に与える影響やダークチョコレート以外のチョコレートと比較したらどうなのかなど良く分かっていない部分もあったらしい。そこで今回チェックしてみたんだとか。
この研究は2017年9月から12月にかけて実施したもので、健康な日本の大学生20人(男性14人、女性6人、年齢範囲20〜31歳)が参加したと言うもの。この参加者たちを以下の2グループにランダムに振り分けたそうな。
- ダークチョコレートグループ:10人
- ホワイトチョコレートグループ:10人(ドロップアウトで最終的に8人)
因みに2019年のコインブラ大学の先行研究により、カカオ90%のダークチョコレートを30日間食べると、心血管に良い効果があったそうな。しかし、いざ実験前にお試しでカカオ90%のダークチョコレートを食べてもらうと、その苦さでドロップアウト者が続出(笑)、そのため、本研究ではカカオ70%のダークチョコレートとカカオを含まないホワイトチョコレートが採用されたみたい。更に余談ですが、具体的な商品名は書いていないものの、どうやら森永製菓のチョコレートを使ったみたい。
各チョコレートの摂取量については、
- カカオ70%のダークチョコレート:1日24.0g
- カカオを含まないホワイトチョコレート:1日24.5g
って感じ。これを30日間、毎日昼食後に食べてもらったみたい。
併せて、認知機能テスト(ストループテストなど)や脳の血流量チェックなんかも行っておりまして、これらは実験終了の3週間後もチェックしております。
最後に集まったデータを統計処理した結果、このような傾向がみられたそうです。
- ダークチョコレートグループは認知機能(ストループテスト)がアップしていた…!
- 実験終了の3週間後も実験前よりは認知機能がアップしていたが有意差はなかった。
- ホワイトチョコレートグループは認知機能が変わらなかった。
- 別の認知機能テスト(D-CAT:注意機能スクリーニング検査)でもダークチョコレートグループは認知機能がアップしていたが、ホワイトチョコレートグループは変わらなかった…!
- 脳の血流量は両グループに有意差はなかった。
- ダークチョコレートグループはNGF(神経成長因子)レベルがアップしていた…!
- 但し実験終了の3週間後には元に戻っていた。
- ホワイトチョコレートグループはNGF(神経成長因子)レベルが変わらなかった。
- BDNF(脳由来神経栄養因子)レベルは両グループともに変わらなかった。
つまり、カカオ70%のダークチョコレートを1日24.0g・30日間食べ続けると脳機能やNGF(神経成長因子)レベルがアップする…!ってことですね。また食べ続けた方が良さそうだと。
個人的考察
次回も日本のダークチョコレート研究を見てみます。