皆さんは事務作業が得意ですか…?
ビジネス文書の作成やプレゼン資料の作成などでなかなか良い文章が思いつかない、書けないといったことで悩んだ経験がある方もいるのではないでしょうか…?
ということで、今回は書類作成のコツを学んでいきましょう…!



ノースカロライナ大学グリーンズボロ校の教授から学ぶ、効率良く書類を作成する方法

ノースカロライナ大学グリーンズボロ校のポール.J・シルヴィア教授の「できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか」には、雑務に追われる日常の中で、いかにして研究者が多くの書籍や論文を執筆するかのコツが書かれております。この書籍は題名の通り、論文作成術の本となりますので、ターゲット層は研究者や大学生、大学院生であります。そしてメインは論文作成、レポート作成、卒論作成といった感じです。
んがしかし、中身を実際見てみると、ぶっちゃけ研究者とか論文とか関係ないんじゃ…って感じが致します。
というのも、

  • 書類作成が捗らない…。
  • なんか書類が上手く作れない…。
  • 時間管理が上手くいかない…。
  • 生産性をアップできない…。
  • モチベーションが上がらない…。
  • 効率良く作業が出来ない…。

みたいな誰しも仕事で味わう苦労には、全て該当しそうな内容なんですよね。つまり、別に研究者じゃなくても本書から学ぶことは多そうな感じとなっております。
ということで、早速ビジネス文書や書類作成にぜひ活かしていきたいコツを見ていきましょうかー。


兎に角書くべし…!作るべし…!

時間が足りなくなりやすい人はまず、計画をしっかり立てるのが大事とのこと。この辺は以前からご紹介している通りですね。また、書類作成などの時間をあらかじめ予定として組んでおくのも有効みたいです。
そしてここからが最も大事なポイントで、決めた時間が来たら、兎に角書くべし…!作るべし…!とのこと。
例えば、やる気が起きなくても、進まなくても、兎に角、ただひたすら作業を行う、急に掃除や戸棚の整理がしたくなっても(セルフ・ハンディキャッピングが発動しても)、気にせず兎に角やり続ける。もちろん、テレビ、ラジオ、ネットサーフィン、YouTube、メール、SNSなど見たくなっても見ないでやる。散歩にもいかない、庭の手入れもしないでやる。
ただひたすら決まった時間はやるべし…!


兎に角書くべし…!作るべし…!

書類作成や生産性が上がらないとき、つい、他の事のせいにしたくなります。
例えば、情報が足りない、資料が足りない、人が足りない、知識が足りないなどなど。
本書によれば、それらはどうでもいいそうで、大事なのは考えない、良い訳せず、兎に角書くべし…!作るべし…!とのこと。


兎に角書くべし…!作るべし…!

例えば、パソコンが遅くて作れないや、モニターが小さい、キーボードが古いなど、道具がダメだから上手く作れない、モチベーションが上がらないという人もいます。
でも、それらはどうでもいいそうで、大事なのは考えない、良い訳せず、兎に角書くべし…!作るべし…!とのこと。


兎に角書くべし…!作るべし…!

良いアイディアがでないので、仕事が進まないという人もいるかと思います。しかし、そもそも良いアイディアが出るのを待つ意味はないそうです。
つまり、アイディアの出る出ないはどうでもいいそうで、大事なのは考えない、良い訳せず、兎に角書くべし…!作るべし…!とのこと。
因みに1990年の研究によれば、アイディアのひらめき後に文章を書くという人は、一番生産性の低い人だったそう。



書類作成のやる気をアップさせるにはどうすべきか…?

上記をお読みの方はすでにお気づきの通り、文書・書類作成は決めた時間になったら、良い訳せず、ただ黙々と一心不乱にやるのが有効という実に当たり前な内容でした。しかし、何事も基礎基本が大事で、結局色々やった挙句最後に戻ってくるのはこの話ではないかと思います。そして、冒頭で書いた通り、別に論文作成に限らず、仕事や勉強などにおいても変わらないとも思った次第です。それほど、そもそも文書を書く、作るという行為は地味で面倒で、楽しい仕事ではないということですね。
そのため、シルヴィア教授によれば、文書・書類作成(論文作成)には如何にモチベーションの維持・アップができるかが、非常に大事とのこと。では、具体的にどうやってやる気を上げれば良いのでしょうか…?
シルヴィア教授によれば、以下の3つの方法が非常に使えるそうです。


やる気アップの方法①:2つの異なるゴールを設定する

以前から目標設定は非常に難しい…!みたいな話をご紹介しておりますが、とはいえ設定しないとゴールが分からずモチベーションは上がりません。
そこでシルヴィア教授がおすすめするのが、2つの異なるゴールを設定するという方法。
具体的には以下な感じ。

  1. 短期的で具体的なゴールを設定する:すぐにクリアできそうなゴールを具体的に設定することで、即効性のある成果を得られる。但し、大きな達成感にはつながらない為、ここで弾みをつけてモチベーションを一気にあげて、長期的なゴールの達成を目指す感じが良い。つまり、すぐに成果は得られるがその効果は小さいということ。
  2. 長期的で抽象的なゴールを設定する:時間をかけて積み上げてクリアできそうなゴールを抽象的に設定することで、大きな成果を得られる。但し、道のりが長く脱落率が高い為、いきなり目指すと玉砕する。かわりに達成したときの達成感などはハンパない感じ。つまり、すぐに成果は得られないがその効果は大きいということ。

この2つを組み合わせて使うとモチベーションの維持・向上が上手くいくみたいです。個人的にもこの方法は非常におすすめで、汎用性も高く、是非実践していただきたいところ。

例えば私は、書類作成以外でプロジェクトを行う時なんかに使います。まず、プロジェクトを成功できるかどうかはチームのモチベーションにかかっていますんで、上記の目標2つを設定します。そして短期的で具体的なゴールを目指します。するとすぐに成果が実感できます。
そしてチームのメンバーに、このまま続けて行けばきっと成功するぞ…!上手くいくぞ…!良い事あるぞ…!と思ってもらえます。ここで徐々に中長期的な抽象的目標へシフトして行く…!って感じです。そうすると困難なプロジェクトのゴールも達成できる可能性が上がるんですよね。
因みに2018年の終わりごろから開始した所属事業所の働き方改革福利厚生改革)や、2020年2月中旬ごろから開始した別事業所立て直しなどで使っております(詳細は書いておりませんが、ちょこっと触れた記事がリンクの物となります)
ということで、個人的にも是非、使ってほしい方法ですね~。


やる気アップの方法②:進み具合や行ったことなどを確認できるようログ(記録・日記)を取る

以前に書いた通り、人間は目先の欲に弱く、また未来への見積もりが甘いので先延ばししたり、計画通りいかず失敗することがあります。そのため、常に今、どこまで進んでいてゴールまであとどのくらいなのか…?を把握することが重要になります。
そこで進み具合や行ったことなどを確認できるようログ(記録・日記)を取ることが有効とのことです。ログを取ることによってゴールに近づいている、前に進んでいる感覚を感じられるようになりますのでモチベーションが上がりやすくなるんですよね。因みにシルヴィア教授は、統計ソフトを使って1日の入力文字数から文章量を記録しているみたい。
私も過去にご紹介した通りログを色々とっておりますんで、是非ご活用していただければと…。手軽な方法としては、進み具合や行ったことをツイッターでつぶやくのから始めると良いですよー。


やる気アップの方法③:短期的な目標の具体化の為に優先順位をつける、終わりそうなのから行う

短期的な目標(今日の目標とか)の具体化の為には、優先順位をつけるのが良いそうです。なんでも、優先順位をつけてすぐ終わりそうなのから手を付ける、実際終わらせて前に進んでいる感覚を味わい、モチベーションを上げて次に取り組む…みたいな感じでいくと、1日の目標がスムーズに達成できて、それが大きなモチベーションアップにつながるんだとか。
確かに仕事がすいすい行くと気持ちいいですからね~。当然やる気もアップしますわな。因みに論文作成では、参考データのチェック、論文の見直し、新しい論文を書くなどからすぐ終わりそうなものを選んで手を付けて行くと良いらしいです。
これもよく分かる話で、いっぱいやることがあるとどこから手を付けていいのか分からなくなったり、そもそも手を付けること自体に躊躇してしまうんで、分解し、片付けやすい所から片付けて行く…!ってのは有効かと…。
余談ですが、この、分解して終わりそうなところからやっていく…!って方法は、部屋の片づけや問題解決でも同じことが言えるかと思います。



個人的考察

かく言う私も、当ブログでなかなか良い感じの文章が書けず、筆が進まないことが多々あったり致します。その際にいつも思うのは、どんなに思いつかなくてもただやるだけ…!ということです。そして、進み具合を確認したり、ブログアーカイブの数を見て今までのブログ記事の総数をチェックしたりします。また、進みが悪い記事を書くのを一旦中断し、他の記事を書くことも結構あったりします。
皆さんもぜひ使ってみてはいかがでしょうか…?



参考文献