今回は、性差の違いでBDNFに変化があるのか見ていきます。



性差の違いでBDNFに変化があるのか…?

2011年のピサ大学の研究によると、女性ホルモンの変化とBDNFの発現の関係について調べてみたそうです。
具体的にはPMS(月経前症候群:月経周期の黄体期後期から始まって月経開始後に消える心理的・身体的症状のこと)のある女性とない女性のBDNFレベルをチェックしたそうな。
今回実験に参加したのは62名の女性でして、以下の2グループに分かれてもらったそうです。

  1. PMSの受診にきた女性:35名、年齢幅20~35歳、平均年齢26.6±5.1歳、BMI21.5~23.8
  2. PMSのない女性:27名、BMI20.9~24.1

BDNFレベルは採血によりチェックしておりまして、月経周期の7日目(卵胞期)と21日目(黄体期)に血液サンプルを取ったとのこと。
結果、

  • PMSのない女性のBDNFレベルは卵胞期(402.90±74.41pg/ml)から黄体期(1098.79±146.49pg/m​​l)にかけて、約2.7倍もアップしていた…!
  • PMSの受診にきた女性のBDNFレベルは卵胞期(412.45±78.35pg/ml)から黄体期(233.03±75.46pg/ml)にかけて、約半分ぐらいもダウンしていた…。

だったそうです。
つまり、女性のBDNFレベルってのは女性ホルモンの分泌(月経周期)によってかなり変化するみたいであり、またPMSの症状の有無でもかなり変わるみたいです。



個人的考察

一方で運動によるBDNFアップの男女差はないってことなんで、上手くコントロールしつつ脳機能の維持やメンタル安定をしていきたいですねー。



参考文献