全粒穀物は健康にいいのか?
全粒穀物を使った食品は健康的…!という話を聞いたことがございませんか…?
全粒穀物ってのは、素材となる穀物をそのまま丸ごと粉状にしたものを言います。そして、表皮と胚芽をとったものを精製穀物と言います。
例えば、お米だと、全粒穀物=玄米、精製穀物=精米となります。小麦だと、全粒穀物=茶色の小麦、精製穀物=白い小麦って感じですね。
例えば、お米だと、全粒穀物=玄米、精製穀物=精米となります。小麦だと、全粒穀物=茶色の小麦、精製穀物=白い小麦って感じですね。
全粒穀物は地中海式ダイエットでも食べて良い食材に挙げられているんですが、果たして本当に健康にいいのか…?
全粒穀物と精製穀物のGI値に違いはあるのか…?
まず、考えていきたいのがGI値の問題です。
GI値(グリセミックインデックス)とはご存知の通り、食後の血糖値の上昇度を表すものです。GI値が高いと、血糖値が上がりやすい食材となりますんで、基本的に低い物の方が健康的…!となるわけです。
では、全粒穀物と精製穀物のGI値がどれぐらい違うのか見てみましょう。
参考になるのが2008年のGI値とGL値の国際表になります。
- 玄米:68±4
- 精米:73±4
- 全粒小麦・全粒粉パン:74±2
- 精製小麦パン(白パン):75±2
…。
う~ん。全粒穀物と精製穀物の平均GI値はほとんど変わりませんね~。
特に地中海式ダイエットで推奨されている全粒小麦と精製小麦なんてほぼ同じなんで、GI値に関しては、言うほどの違いはなさそうな感じ。
そもそも、現代穀物より古代穀物の方がメリットがあるんじゃないか…?なんて話も…。
2013年のカレッギ大学病院の研究によると、人間の健康に効果的だと認知されている古代穀物と現代の穀物を比べて、心血管疾患のリスクを調べてみたそうです。
この研究では、健康な22人の男女(男性8人、女性14人)に協力をお願いし、単盲検のクロスオーバーデザインを行ったとのこと。
参加者には、古代穀物か半全粒小麦から作られたパンやパスタ、クラッカーなんかをランダムに8週間食べてもらったそうです。因みに次の実験に入るまでのインターバル期間(ウォッシュアウト期間)は8週間とったとのこと。
結果を分析するのは実験室で行ったそうで、各方法の開始時と終了時に調べたらしい。
この研究では、健康な22人の男女(男性8人、女性14人)に協力をお願いし、単盲検のクロスオーバーデザインを行ったとのこと。
参加者には、古代穀物か半全粒小麦から作られたパンやパスタ、クラッカーなんかをランダムに8週間食べてもらったそうです。因みに次の実験に入るまでのインターバル期間(ウォッシュアウト期間)は8週間とったとのこと。
結果を分析するのは実験室で行ったそうで、各方法の開始時と終了時に調べたらしい。
これで何が分かったかというと、古代穀物は現代穀物に比べて、
- 総コレステロールが減少した…!
- 悪玉コレステロールが減少した…!
- IL-6(インターロイキン6)、IL-12(インターロイキン12)、TNF-α(腫瘍壊死因子)といった炎症性サイトカインが減少した…!
- カリウムやマグネシウムのミネラルが増加した…!
そうです。
う~ん。そもそも、現代穀物より古代穀物の方が優秀っぽいですね~。
地中海式ダイエットの本場、イタリアの古代穀物を対象とした実験でも結果は同じ
2010年のフィレンツェ大学の研究によると、イタリアで古くから栽培されている古代穀物によって作られたパンと市販されているパンを食べてコレステロールや炎症なんかを調べてみたそうです。イタリアと言えば地中海式ダイエットの本場なんで大いに参考になりますね~。
この研究は、健康な20人(平均年齢39.5歳)を対象に以下の食事法を試してもらったそうです。
- 1日150gの古代穀物から作られたパンを食べてもらった
- 1日150gの市販のパンを食べてもらった
両方とも試した期間は10週間で、各食事療法の最初と最後に脂質や炎症なんかを評価したとのこと。
結果、古代穀物パンは市販パンに比べ、
- 総コレステロールが減少した…!
- 悪玉コレステロールが改善した…!
- IL-8(インターロイキン8)などの炎症性サイトカインが減少した…!
みたいです。
本場の古代穀物でも結果は同じだったんですねー。
個人的考察
以上をざっくりまとめてみるとこんな感じでしょうか…?
- 全粒穀物が精製穀物より非常に健康的な食材である…!とは言いづらい…。
- そもそも、現代穀物(全粒穀物・精製穀物)は古代穀物より劣っている…。
つまり、穀物をランキング化すると、
- 1位:古代穀物の全粒穀物
- 2位:古代穀物の精製穀物
- 3位:現代穀物の全粒穀物・精製穀物
って感じになるので、そもそも現代の全粒穀物を積極的に食べよう…!とはなんとも言いづらい感じなのです…。