注意力・集中力がない、ADHD(注意欠陥多動性障害)の障がい特性(個性)を活かすにはどうすべきか?
注意力や集中力がないんです…って方は多いかと思います。特に注意欠陥多動性障害(ADHD)の方なんかは、障がい特性上困ることが多いでしょう…。
もちろん、そこを対策するのも大事なんですが、リフレーミングして活かすのも良いよ…!ってのが今回のお話です。
注意力・集中力がないとクリエイティブ性が高い…!
2015年のノースウェスタン大学の研究によると、参加者84人を対象に2つの方法を用いてクリエイティブ性を調べてみたそうです。実験では、ます、参加者の現実世界でのクリエイティブ性をチェックしたそうです。その後、拡散的思考問題を解いてもらったそうな。拡散的思考は収束的思考と対になっておりまして、それぞれの意味についてはこんな感じ。
- 拡散的思考:常識に縛られず、自由な発想や新たなアイディアがいくつも浮かぶのを得意とする思考タイプのこと
- 収束的思考:論理的に検討しつつ、最良の解答、解決策を導くのを得意とする思考タイプのこと
以前に紹介した水平思考は拡散的思考、垂直思考は収束的思考とほぼ同じ感じとなります。
研究では1つの問題(課題)に対して、解答、解決策がいくつ思い浮かぶか…?みたいなことをさせたってことですね。これで皆の拡散的思考レベルを調べたみたいです。
以上から何が分かったかというと、
- 拡散的思考が高い人は刺激に強く、集中力がある(=周囲の環境に振り回されることなく集中できる)
- 現実世界でクリエイティブ性の高い人は刺激に弱く、集中力がない(=雑音や風景に気を取られやすく集中できない)
とのこと。
注意力や集中力がない人はクリエイティブ性が高いみたいですね。確かに色々な物に目移りしやすいからこそ、関係ない物同士が勝手に結びついて新たなアイディアが出る…!ってのはありそうな話。つまり、注意散漫だからこそブルートシンク法が起きやすいってことですね。
これはマインドワンダリングのところで書いたことにも通じますな~。
注意力がないADHDの方はどうなのか…?
注意力がないと言えば、注意欠陥多動性障害(ADHD)が有名でしょう。では、ADHDの方とクリエイティブ性の関係はどうなのでしょうか、気になりますよね…?
2006年のメンフィス大学の研究によると、ADHDのある成人はADHDのない成人よりも、いくつかの創造性を調べるテストで高いパフォーマンスをたたき出しているんですよね(パフォーマンスが劣っていたものもあったそうですが)
また2011年のメンフィス大学の研究では、ADHDのある成人とADHDのない成人の創造性を比較した結果、言語的課題に対してより高いレベルの独創的な創造性を発揮したそうなんで、障がい特性としてクリエイティブ性が高そうな感じ。
個人的考察
ADHDの方は障がい特性(個性)を活かせるようになるためにもクリエイティブ性を磨いていくとよろしいのではないでしょうか…?また、浮かんだアイディアを形にしたり論理的に組み立てたりする仲間を見つけておくとよろしいかもしれません。