ない!ない!ない!様々なパフォーマンスを下げる欠乏の恐怖
以前にお金がないとIQも下がる…!って研究をご紹介しました。
ない!ない!ない!様々なパフォーマンスを下げる欠乏の恐怖
ハーバード大学の経済学者であるセンディル・ムッライナタン教授の名著「いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学」によると、欠乏は様々な人間のパフォーマンス低下と関係があるらしい。ムッライナタン教授によれば、何かが足りない…!という気持ちは人間の脳のリソースが無駄にとられて処理能力がダウン、結果としてパフォーマンスが落ちてしまうんだそうな。
例えば、
といった感じで、お金に限らず、様々な欠乏が人間のパフォーマンスの低下を招くとのこと。
お金がない・時間がないの恐怖
お金がないとパフォーマンスが落ちるってのは冒頭に書いた通りなんで省略しますが、気になる方は過去記事をご覧ください。ともかくIQ(認知機能)が下がっちゃうって感じです。
また、時間がないってのは時間飢饉とコンフリクトで書いた通りでして、無駄な焦りから余裕をなくし、結果、生産性が下がって反って時間がかかってしまうなんて悲しいパターンになります。
また、時間がないってのは時間飢饉とコンフリクトで書いた通りでして、無駄な焦りから余裕をなくし、結果、生産性が下がって反って時間がかかってしまうなんて悲しいパターンになります。
カロリーが足りないの恐怖
カロリーが足りないって状況は常に食べ物のことばかり考えるようになってしまい、やっぱり脳のキャパシティが占有され、パフォーマンスが低下してしまうみたい。実際、ムッライナタン教授によればダイエット中の場合、認知機能テストの結果が下がるって現象も見つかっているらしいです。
因みに対策としては、あまり考えないようにできるダイエット法を選ぶと良いらしく、本書では糖質制限ダイエットはルールがシンプルで良いんじゃないかな~と書かれております。まぁ、個人的にはシンプルで良いならプロテインレバレッジとかカロリーの質をおすすめしたいですが…。
友達がいないの恐怖
これはカロリーが足りないの恐怖とも言えるんですが、ある実験によると、友達がいない人の脳をみたら、行動を制御する部位の活動が低下していたそうです。なんでも、孤独と思い込んだ参加者はお菓子の味見をするとき、他の人よりも2倍も多く食べていたそうなんですよね。更にダイエット中の参加者を対象とした研究では、普段から孤独を感じている人は脂質を多く含む食品をたくさん食べる傾向にあったそうな。友達がいないことにより忍耐力や意志力が落ちているってことですね。
これだけでも嫌になっちゃいますが、友達がいない恐怖のパフォーマンス低下は恐ろしくて、孤独はコミュニケーションにも弊害をもたらすそうです。
以前にご紹介した鬱症状で鈍感力が高まる…!やコミュニケーションが下手だと自分が気になり相手に注意が払えなくなる…!と似たような話でして、孤独により脳のリソースが低下、結果、余裕がなくなって相手の話を聞かなかったり、逆に自分や相手を気にし過ぎるあまり会話の内容がおかしくなったりぎこちなくなったりしてしまうとのこと。その結果友達をなくし、もっと孤独感に苛まれるようになっていくという負のスパイラスに陥るみたい。う~ん。こりゃきつい…。
個人的考察
ここまでくると欠乏を一切排除せねば…!と思いたくなるんですが、どうやら欠乏にはメリットもあるそうで、例えば試験前日だと勉強が捗ることがあるように集中力がアップするそうです。これは確かにありますね~。また、孤独感は一方で他人に敏感にもなるらしく、感情を見抜く力がアップするそうです。これもありそうですよね…!
とはいえ、やっぱり基本的に欠乏は避けた方が良いのは間違いないので、今回改めて、余裕を持とう…!というのが非常に大事だと痛感しました。
参考文献
リンク