先週から毎週月曜日、ポケモンGOみたいな位置情報ゲームのメリットデメリットの研究を雑学としてご紹介しております
それでは今週も早速見ていきますかー。



リリース当初はポケモンGOで重度の引きこもりや若者のひきこもり問題を解決する可能性があるかもと期待していた…!

2016年のときわ病院ときわこども発達センターの研究によれば、ポケモンGOは重度の引きこもりや若者のひきこもり問題を解決する可能性があるかも…?とのことです。
そもそもポケモンGOは、2016年7月6日にアメリカでリリース、その1週間後にはドイツでリリース、その後他のヨーロッパでも続々リリースされ、日本は屈辱の出遅れた感ある7月22日にリリースされました。
んでポケモンGOというスマホゲーはスマホカメラやGPSを使って現実世界とゲーム世界をリンクさせつつ、ポケモンをゲットしに出かけるというゲームとなっております。従来のようにプレイヤーはテレビやパソコン画面の前でずーっと座りっぱなしになったり、携帯ゲーム機を抱えて動かなかったり、自分の部屋に閉じこもってゲームをプレイするといったことをせず、家の外に出て、ポケモンをゲットしたり、ポケストップ(ポケスト)を回したり、情報共有したりすることが求められるとのこと。

…っと出だしはこんな感じでポケモンGOの説明から入っておりました。物事を堅苦しく一から説明するとこんな感じで書くんだな~ってのが勉強になりますね(笑)
んでここから何故かポリゴンショックの話に移行していきます(驚)。なんでもポリゴンショックで約750人の子どもたちがめまいや吐き気、頭痛なんかの症状を訴えたそうで、ひどい人は発作を起こして病院に運ばれるほどだったとのこと。しかし皮肉にもこのことからポケモンは臨床医の興味を引く分野になったんだとか。正直ここはポケモンGOと関係ないんじゃ…。

気を取り直して、ここからひきこもり問題の話に続きます。この問題は当ブログでも以前に記事にしておりますね
まず引きこもりについて、2012年の札幌医科大学の研究によると、幼少期の不登校から始まり成人期まで続くとのこと。また不登校の定義については、主に心理的要因(恐怖心や不安感、拒否感など)によって1年間で1ヶ月以上学校に行けない場合を言うそうな(もちろん病気で入院などの場合は除く)。そして2015年の文部科学省の全国調査では日本の中学生の不登校率は2.76%ということです。
更に不登校が続いて社会との関わりを避け続けると、成人後もひきこもりになる可能性がございまして、その場合、数年間にわたって自分の家や自室に引きこもってしまうんですよね。因みに2010年の国立精神・神経医療センター精神保健研究所の研究では、日本のひきこもりの総数は約230,000人であると推定されておりました(後に内閣府が調べてみるとその何倍もいましたが)。そしてこれらはネットの普及やネット依存と深く関わっているとして締めくくられております。

…ってことで、ポケモンGOの概要、何故かポリゴンショックの話、そして日本の引きこもり問題の概要を説明したところで、研究者は以下のような仮説を立てたそうな。

  • ポケモンGOは、ポケモン図鑑を完成させるため、積極的に外出しなければいけないから引きこもりから抜け出すきっかけになるかも…?
  • ポケモン図鑑の完成を目指すことで達成感や自信が高まるかも…?

もちろん、実際にひきこもりな方々でポケモンGOをプレイしているかどうか、そのプレイヤーの数を正確に数えることは不可能なんですが、少なくとも一部のケースではポケモンGOが部屋から出るきっかけになるとのこと。
更にポケモンGOはポケモン世代からそうでない高齢者も孫と一緒にプレイしているうちに夢中になる事も予想されるそうな。そのため様々な期待が持てるみたいです。
そして最後に研究者は、

  • 既存のひきこもり支援センターってあんま機能していないから、ひきこもり支援センターにポケストップを設置すれば良いんじゃないか…?そしたら、他人とコミュニケーションしたりできるようになるかもだし…。

とおっしゃっておりました。
ひきこもり支援センターをポケストに…!ってのは面白い視点ですねー。



個人的考察

最後に余談としてポリゴンショックの話でも。ポリゴンショックは1997年12月16日にテレビで放送されたポケモンアニメで起きた事件のことでして、番組内で赤と青の強烈な光がすんごいスピードで点滅するシーンがあるんですよ。その点滅を見た子どもたちが光過敏性発作を起こしちゃったんですよね。
その辺については2002年の昭和大学の研究なんかが結構参考になりまして、その時に発作を起こした子どもたちはそうでない子どもたちと比較して、

  • ポケモンのアニメにめっちゃ集中していた…!
  • テレビから近い場所で見ていた…!
  • 明るい部屋では見ていなかった…!

って傾向が高かったみたい。
だからポリゴンショック以降、今尚続く「テレビを見るときは部屋を明るくしてなるべく離れて見てください」的なテロップが爆誕してしまったんですよね。懐かしい…。
因みにどうでもいい話ですが、ポリゴンショックが放映された当時、親戚から、○○(私の名前)君は大丈夫か…!?って電話がきたのは今でも忘れない思い出。当時は田舎に住んでいたんで、そもそもテレ東は入らない地域だったんすよ(泣)

ということでなんだか横道にそれちゃいましたが、黎明期ならではのポケモンGOに期待を込めた内容でした…!



参考文献