精神障がいや発達障がいを発症した方がいた場合、その家族のリスクはどうなのか? その9
「精神障がいや発達障がいを発症した方がいた場合、その家族のリスクはどうなのか?」シリーズの続きです。
精神障がいの親を持つ子供のうつ病と不安障害リスクについて調べてみた…!
2020年のアムステルダム自由大学の研究によると、うつ病と不安障害の家族リスクについて調べてみたそうです。
そもそもうつ病と不安障害のおいて最も強い危険因子の1つは家族歴なんですよね。例えば、2005年のペンシルベニア大学のメタ分析や2009年のマサチューセッツ総合病院のメタ分析、2013年のダルハウジー大学のメタ分析なんかを見てみると、患者さんの一親等の家族では対照群と比較して2倍もリスクが高くなると出ているんですな。但し、遺伝的、臨床的、心理的社会的脆弱性との関連性は結果が一貫していなかったらしい。そこで今回、この辺についてチェックしてみることにしたんだとか。
この研究は、オランダのうつ病・不安症研究(NESDA)というデータセットを使ったというもの。これは当時18~65歳だった成人2,981名(うつ病又は不安障害、あるいはその両方の診断を受けた参加者2,319名と対照群652名)を対象とした前向きコホート研究となっております。んで参加者はスタート時、1年後、2年後、4年後、6年後、9年後と追跡調査されているんですな。そして今回は9年間の追跡調査データを使ったとのこと。
サンプル数は、うつ病又は不安障害、あるいはその両方と診断された1,425名でして、年齢は26~75歳、女性の割合は66.6%だったそうな。また59.8%の方が一親等の家族のうち一人以上がうつ病又は不安障害、あるいはその両方と診断されていたそう。
これらのデータから分かったことは、精神障がいの親を持つ子供の負荷スコアが高い人ほど、
個人的考察
残念ながら、精神障がいの親を持つ子供のうつ病と不安障害リスクは高まってしまうみたいですねー。しかもそれに付随した様々なリスクも高まっちゃうみたいです。