【加筆内容】さて、お肌のケア(保湿・しわ対策・日焼け)について真剣に考えていきましょうか その6「ココナッツオイル編」
前回はおすすめ成分をいくつか紹介しつつ、最後にワセリンが良いよーって話も書きました。
ココナッツオイル+グリセリンの保湿効果について調べてみた…!
2024年のインドネシア大学のRCT・二重盲検・クロスオーバーデザインによると、ココナッツオイル+グリセリンの保湿効果について調べてみたそうです。
なんでもインドネシアの伝統的な織物であるバティックを作る人は、その加工工程から手湿疹を起こすことが多いそうな。一方で2016年のDeb Group(企業)の研究や2018年のロンドン大学セントジョージ校の研究を見てみると、仕事による手荒れに悩む人がハンドクリームを定期的につけると皮膚の水分量がアップし、皮膚炎を改善できるみたい。
そして、今まで見てきたように、保湿剤は肌をコーティングし、外からの刺激のバリア機能として働きます。また水分が逃げるのを防ぐ役割もしてくれるんですよね。
じゃあ、ラウリン酸を多く含むココナッツオイルとグリセリンを合わせた保湿剤を使えば、バティック職人の手荒れを改善できるんじゃないか…?ってことで今回調べてみることにしたんだとか。
この研究は、染色とすすぎの工程を行っている25〜60歳のバティック職人男性32名を対象にしたもので、皆、軽度から中度の手湿疹に悩んでいる方々。
まずは参加者に以下の2グループにランダムに分かれてもらい、保湿クリームを使ってもらったとのこと。
- ココナッツオイル+グリセリングループ(16名)
- グリセリンのみグループ(16名)
どちらのグループも1日2回、入浴後に両手両腕に保湿クリームを塗ってもらったそうな。これを2週間繰り返して様子を見たらしい。
次に8週間の期間を空けて(ウォッシュアウト期間)、もう一度32名に集まってもらい、今度は前使った保湿クリームと別のグループの保湿クリームを使ってもらったそうな。因みに塗る頻度や期間なんかは全て同じにしております。
最後に集まったデータを比べてみて、違いがあるのかチェックしたそうです。
それでは結果を見てみましょう。
【手湿疹重症度スコア】
- スタート時の最低スコアが10で、最高スコアが54だった。
- 2週間後の最低スコアが7で、最高スコアが54だった。
- スタート時から比較すると両グループとも手湿疹重症度スコアが低下(=手湿疹が改善)していた…!
【お肌の水分量】
- 最初の実験のお肌の水分量はココナッツオイル+グリセリングループが29.6、グリセリンのみグループが18.1だった…!
- 次の実験のお肌の水分量はココナッツオイル+グリセリングループが25.9、グリセリンのみグループが18.8だった…!
ということで、ココナッツオイル+グリセリンもグリセリンのみも保湿効果はあるんだけど、ココナッツオイルが入るとより効果が高くなると…。これは素晴らしい結果…。
因みに今回参加した32名全員からは上記の保湿クリームによる副作用は見られなかったという話なんで、ココナッツアレルギーなどの方でなければ誰でも安心して使えるようです。
個人的考察
アルコール消毒が多い仕事や水仕事の人にはぜひ1日2回のココナッツオイルをオススメしたいですね。
また、アトピーの方や髪に塗るのも効果がでておりますんで、ワセリンのテカリが…って方はココナッツオイルが激しくオススメです。
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