筋トレ中に息を止めてはダメなのか?
例えば、腹筋の最中に呼吸を止めてはいけず、しっかり吐いて吸わないといけないみたいな感じです。
理由は心臓に負担がかかるとか血圧が危険になるとか、パワーが出ないとか、トレーニングの効率が悪いからダメってことらしいんですが、果たして本当なんですかね~?
基本的に筋トレ中に息を止める必要なし…!それどころか…。
上記の見出しの通り、結論から申し上げますと基本的に筋トレ中に息を止める必要はないとのことです。冒頭の話は誰が言い出したことなのか…。
筋肉痛といい、スポーツドリンクといい、こんなんが結構あるんですね~。
それはそうと話を戻しまして、まずは筋トレ中の呼吸と高血圧について書いていきます。
2001年のアルバータ大学の研究を見てみると、健康的な男性5名を対象に息を止めた際の心血管へのストレスを調べたとのこと。結果、息を止めてレッグプレス(足の筋トレ)を行っても心臓への圧力は特に高くならなかったんだそうな。
更に上記と同じ大学の研究者が2003年に行った研究では、息を止めて運動をしてもらったら、脳の動脈のストレスが11%も減ったとのこと。あれ…。息を止めた筋トレや運動って、マイナスどころか、逆に良いんじゃ…。
因みに1995年のロマリンダ大学の研究によると、元々高血圧だった人や何らかの事情で心臓に疾患がある人の場合は息を止めての運動や筋トレは危ない…!って結論だったので、息を止めず、普通に呼吸をしながら行った方が良さそうな感じ。
以上を踏まえると、基本的に息を止めて筋トレや運動をして問題なし、どころか逆に良いのかも…!但し、高血圧や心疾患を抱える方は息を止めない方が良いっぽいよ…!って感じでしょうかね…。
次に息を止めるとパワーが出なくなる、効率が落ちる説ですが、こちらは更にあやしい感じ。
1989年のイサカカレッジの研究によると、血圧に問題のない女性大学生27人に協力をお願いし、重りを持ち上げてもらったんだそうな。すると息を止めた方がパワーが上がり、自分の最大の筋力を出しやすくなったとのこと。
更に1999年のイェール大学の研究によると、10人のボランティアを集め、腹筋をしてもらったんだそうな。結果は息を止めて腹筋をした方が体の安定性がアップしたということ。理由については、息を止めることによって腹筋が縮み、背骨のバランスが良くなる、結果、自分の最大の筋力を出しやすくなるって感じらしい。
伝説的な生体力学者として名高いマイケル・イェシス博士の書籍によれば、運動や筋トレ中に息を止めるというテクニックは基本的に頭からお尻までを安定させる効果があるとのこと。更にイェシス博士曰く、身体の安定感は息を止めることにより、お腹が硬くなるせいで起きる。お腹が硬くなれば体幹が安定し、効率的に筋肉を収縮させることが可能となる。ロシアの研究では、息を止めたまま運動を行うことで20%以上もパワーが上がりそうだとのこと。
つまり、運動や筋トレをする人、特にハードトレーニング者程、息を止めたトレーニングをした方が効率がアップし良いってことになりますね。
個人的考察
色々書きましたが、高血圧や心疾患を抱える方以外は息を止めて運動や筋トレをした方が良い事尽くし…!ってことですね。
ということで私は今後も筋トレ中は息を止めて行おうと思う次第です。
参考文献
リンク