以前にも書いた通り、瞑想はあやしいイメージ(カルト宗教とか)やスピリチュアルな感じがするし、私自身が特にそういうのが嫌いなのも相まって、非常におすすめしづらい内容となっております。そのため、気になる人だけ内容を見てもらうか、実際に行えばいいかな~と思っておりまして、これは怖い…!とか、やめとこう…って方は全然やらなくてよろしいのではないかと…。まぁ、そもそも瞑想の記事は見なくても全然いいかな~って感じです。私も実際にやってみよう…!っと思うまで時間がかかりましたし(笑)
一応、当ブログで取り上げた瞑想は科学的根拠のある瞑想法を中心にしたつもりなんですが、今回紹介する慈悲の瞑想もその一つ。
…なんですが、しかし、この慈悲の瞑想は、瞑想というあやしいジャンルをいっそうあやしくするような内容なんですよね(笑)
ということで今回は、慈悲の瞑想についてまとめておきます。



慈悲の瞑想ってなに…?

慈悲の瞑想とは自分自身を含む全ての生物(人間から動物まで)に感謝し、幸福を願う瞑想のことを言います。ほら、なんかヤバそうな雰囲気に聞こえるでしょう(笑)
でも、あえて避けて通らない(通れない)のは、マインドフルネス瞑想の効果に書いたもの以外にも研究により良い効果が色々出ちゃっているから。
例えば、


①慢性疼痛による頭痛や腰痛などが減った…!

2005年のデューク大学医療センターのRCTによると、慢性腰痛(慢性疼痛)の患者さん43名を対象に8週間、慈悲の瞑想を行ってもらったとのこと。結果、慢性疼痛による頭痛や腰痛などが減ったそう。


②ポジティブな感情が増え、うつ症状が減少した…!

2008年のノースカロライナ大学チャペルヒル校のRCTによると、仕事をしている成人139名を集め、慈悲の瞑想を7週間行ってもらったんだそうな。結果、ポジティブな感情が増え、うつ症状が減少したとのこと。


③効果を感じた時から15ヶ月ほどその効果が持続した…!

2010年のカリフォルニア大学・ノースカロライナ大学の研究によると、慈悲の瞑想の効果を感じた時から15ヶ月ほどその効果が持続したらしい。


④迷走神経の働きがよくなりストレスが減った…!

2013年のノースカロライナ大学チャペルヒル校のRCTによると、参加者に慈悲の瞑想をしてもらったら、迷走神経の働きがよくなりストレスが減ったそう。


⑤脳の灰白質の量が多く、分厚かった…!

2013年の香港大学の研究によると、普段から慈悲の瞑想を行っている男性25人(うち10人は少なくとも5年間は行っている)にMRIを行い、脳を調べてみたんだそうな。結果、灰白質の量が多く、分厚かったとのこと社内研修で視聴した熊野先生の動画でも似た話がでていたり、長期の瞑想で灰白質が肥大化したって研究を紹介したりしていましたね


って感じなんですよ~。
これらを見ると取り上げたくなるのも無理からぬ話って思いませんかね…?



慈悲の瞑想のやり方

では慈悲の瞑想のやり方について書いていきます。

  1. 始めは呼吸瞑想のやり方に書いた「姿勢等の準備」と同じ手順を行う。但し目は開けた状態でいる
  2. 姿勢等の準備が完了したら、アラームをセットしスイッチをオンに…!
  3. 最初に自分の体の重みに意識を向ける(ここはボディスキャン瞑想と同じ)
  4. ゆっくり目を閉じる
  5. 心の中で今日、自分が会って楽しい会話をした人を思い浮かべる(いなければ遡る)
  6. その人をイメージして下記を言う(心の中で言っても声に出して言ってもOK)
  7. 「○○さん(イメージした人)は、心と体を持っています。私と同じです。」
  8. 「○○さん(イメージした人)は、気持ちや感情、考えもあります。私と同じです。」
  9. 「○○さん(イメージした人)は、悲しんだり、がっかりしたり、怒ったり、混乱したりすることがあります。私と同じです。」
  10. 「○○さん(イメージした人)は、人生で肉体的、精神的な苦しみを経験しています。私と同じです。」
  11. 「○○さん(イメージした人)は、人生で喜び、幸せ、愛を経験しています。私と同じです。」
  12. 「○○さん(イメージした人)は、幸せになりたいと思っています。私と同じです。」
  13. 「○○さん(イメージした人)が幸せでありますように」
  14. ゆっくり目を開ける

って感じ。やっぱ何度見てもヤバそうな雰囲気ですね(笑)
因みにひたすら自分の幸せを願うっていう慈悲の瞑想もあるんだそうな。



個人的考察

最後にどれぐらい行うと良いのかですが、2008年のスタンフォード大学の研究をみるに1日10分から15分間、慈悲の瞑想を続けると効果を得られそうな印象です。
なんだか非常にヤバそうで、それでいて恥ずかしい感じの瞑想なんですが、よければお試しください。



参考文献