良い職場に勤めたい…!
ってのは誰しも思うことでしょう。しかし、一方でブラック企業なんて言葉があるように実際なかなか実現しないんですよね…。
余談ですが当事業所もその昔はサビ残・離職三昧でブラック企業って言う人も多い所でした。しかし2018年の終わり頃に私がかじ取りをすることになって、変えたい…!働き方改革をしたい…!という私の提案を他のスタッフが共感してくれ、そこから少しずつ皆で環境整備を始めていきました。結果、以前よりは働きやすい環境に大分なったのではないかと思います。
でも、まだまだ良くしていきたい…!って思いがありまして、そんな折、そのヒントが載っている研究がありましたんでご紹介しておこうと思います。



風通しの良い職場環境とは良く聞くけど、それはどうやったら実現できるのか…?

2003年のニューヨーク大学の研究によると、従業員が会社の問題や自分の問題について上司などに相談することをためらっちゃうパターンと理由って何なのか…?について調べてみたそうです。
まず研究者たちは、様々な業界で平均4年間、今の地位に就き、且つフルタイムで働いている方40人にインタビューをしてみたそうです。
すると、

  • インタビューに答えた85%の方が、仕事の問題や課題が重要だと感じても、上司に報告・連絡・相談せず黙っている

と回答したとのこと。つまり、ほとんどの方がなんらかの問題について気付いていても報告しないってことですね。
次に研究者たちは、この報告をためらっちゃう問題が何なのかを調べたそうです。結果8つの問題カテゴリーに分けることができたそうな。
その8つの問題カテゴリーがこちら。

  1. 同僚や上司の能力に関する問題
  2. 会社組織のルールや業績に関する問題とその改善提案に関する問題
  3. 給与や給与の公平さに関する問題
  4. 会社の方針や決定に対する不満に関する問題
  5. 自分のキャリアに関する問題
  6. 倫理観や公平性に関する問題
  7. 嫌がらせや虐待に関する問題
  8. 同僚との不仲に関する問題

う~ん。確かにどれも報告をためらっちゃうのが分かりますね。
ではなぜこういった報告をためらっちゃうのかですが、研究者たちが調べたところによると、

  • 報告をためらっちゃう一番の理由は、否定的な見方をされるんじゃないか…や、レッテルを貼られちゃうんじゃないか…と思い、結果、上手くいっていた人間関係が壊れちゃうんじゃないかと不安になってしまうため…!

ってことでした。
これは非常に共感できますな。要は嫌われたくない…!ってことですね。
またその他の理由としては、

  • 言っても無駄だろうという諦め
  • 逆切れやペナルティへの恐怖
  • 他の方への八つ当たりの可能性
  • その人の個人の特徴から
  • その会社の特徴から
  • 上司との関係悪化

なんかが挙げられたそう。これらも分かりますね~。
更にこの研究では報告をためらっちゃう変な仲間意識についても見てみたそうで、なんでも問題を報告することが嫌だな~と答えた74%の人々が、その問題を知っている他の従業員もその問題について話すことは嫌だと感じているだろうな~と思っていたとのこと。
自分が問題の報告をためらっちゃっていることを報告することは、皆も報告してほしくないと思っている…!って考えちゃうみたい…。う~ん。これを放置しとくと、従業員の不満はどんどん溜まっていくだろうし、会社も問題に気付けずどんどんまずい方向に進んじゃいそうですね…。

以上の問題を踏まえ、研究者たちは対策として以下の方法を推奨しておられました。
働く人が報告しやすい環境整備の為に管理職の人たちは、

  • 従業員が安心して発言できる職場環境づくりを進めていく…!
  • 従業員が気付く問題は、会社が本当に聞きたいことだと分かってもらえるよう伝えていく…!
  • 問題の報告を邪魔する組織図になっていないか確認する…!
  • 従業員側から見れば、報告をためらっちゃうのが普通であることに気付く…!
  • 言えば、ネガティブなレッテルを貼られる…!という不安を取り除く…!

などが有効なんだとか。
確かにいずれも風通しの良い職場作りには必須の要件って感じですね。


あたりを参考にしていくと良いのではないかな~と思いました。
逆に報告される側としては上記で挙げられた対策を実践していくのがよろしいかと思います。因みに当事業所で実際に取り入れている方法としては、

  • 毎日利用者の支援終了後にその日の報告会を実施、その場で問題を挙げてもらい、方向性を決めたり、どうすればよかったかアドバイスをもらえるようにしている
  • 管理職グループの人になら、どの人でも相談してOKにした(相談しやすい人を選べるようにした)
  • スタッフ一人一人と個人面談を定期的に開催するようにした
  • 相談方法は口頭、電話、メールと何でもOKにした

って感じですね。
こう見ると、うちの事業所は、

  • 従業員が気付く問題は、会社が本当に聞きたいことだと分かってもらえるよう伝えていく…!
  • 従業員側から見れば、報告をためらっちゃうのが普通であることに気付く…!
  • 言えば、ネガティブなレッテルを貼られる…!という不安を取り除く…!

ってのがまだ十分にできていないって感じですね。
この辺をもっと呼びかけていかないといかんですな…。