顔のエクササイズやマッサージ、ヨガって本当に効果があるのか?
この間、雑談をしていた時、なんとな~く本日ご紹介する話をしたんですよね。
顔のエクササイズやマッサージ、ヨガって本当に効果があるのか…?
2014年のゲント大学の研究によると、顔のエクササイズやマッサージ、ヨガってあるけどあれが顔の若返りに効果的なのか…?を調べてみたそうです。
そもそも若々しい顔を保つ為には外科や皮膚科がメインになるんですが、顔のエクササイズなどは手軽で費用も抑えられるため、代替アプローチとして人気があるってことなんですよね。まぁ、巷で良く聞きますし納得ですね。
んがしかし、顔の筋肉を過度に使用することは、しみやしわの原因になることがあるんですよ…!となると顔のエクササイズやマッサージは逆効果の可能性も…!ってことに。ヒェ…。
…ってことでこの辺は結局どうなのかをガッツリ調べてみよう…!となったのが今回の系統的レビューになります。
まず研究者たちは該当する研究がないかMedline、Web of Science、Science Directで検索してみたそうです。しかし比較的新しい分野の為、科学的研究がなされておらず、あんまりヒットしなかったそうな。そこで更にSciELO、LILACSでも検索して研究を集めたとのこと。因みに検索ワードは、フェイシャルリジュビネーションやフェイシャルエクササイズ、フェイシャルマッサージ、フェイスヨガなどを使ったらしい。
次に集められた研究から質の高い査読付き論文をピックアップ、最終的に9つの研究に絞ることができたそうな。9つの研究の総サンプル数は43人で年齢は31~87歳までの範囲だったとのこと。因みにほとんどが女性を対象としてまして男性の対象研究は2件のみだったそうです。
9つの研究でサンプル数が43人というのはかな~り少ないのですが、そもそも顔のマッサージ研究は個人の症例報告や小規模実験ばかりだったんですよね。つまりサンプル数が1~4人の研究ばっかで、たまにあっても8人とか10,11人って感じなんですよ。まぁ、ここらは致し方あるまい…。
顔のエクササイズやマッサージ、ヨガの具体的な動作をまとめると、
- 眉を上げて額をしかめる
- 眉を近づける
- 力を込めて目をぎゅっと閉じる
- 唇を突き出す
- 唇を広げる
- 左右の頬を下から上にリフトアップさせる
って感じでいずれも良く聞く内容でした。
各エクササイズは1日1回行われ、各動作の停止時間は7秒間だったとのこと。また実験期間は20日~12週間だったそうです。
んで気になる結果は、
- 9つの全ての研究で、良い結果が出た…!改善した…!と結論付けていた…!
- しかし、各研究の詳細を良く見てみると、口頭やアンケートによる主観的な回答をまとめているだけだった…!
- 対照群やランダム化、盲検法を取り入れていなかった…!
- サンプル数一人の実験や小規模実験ばかりだった…!
- 挙句の果てに、ほぼ全ての研究で顔のエクササイズやマッサージ、ヨガ以外のこともしていた…!
- つまり研究の質が低い物ばかりだった…!
とのこと。
客観的なデータに基づかない上にサンプル数が少なく、他の方法と併用しているんじゃ全然だめですね~。しかもそれで効果があった…!と言われましても…。
としています。
個人的考察
人間の体の60%は水です。そして試してみればわかりますが、ずーっと一か所皮膚を押し続けるとへこみから戻るのに少し時間がかかります。またこれも試してみればわかりますが、肌をこすると摩擦で赤くなります。更にこすり続けると痕が残ります。
何を当たり前な事を…!と思うかもしれませんが、つまり、これが答えです。
マッサージにより水分の移動でリフトアップしたような感じになるけど、すぐに戻ります。どんなにオイルを使おうと摩擦は絶対に起こるので、しみやしわの原因になります。
現時点ではメリットがよく分かりませんがデメリットははっきりと分かっており起こる事も確実なので、これを覆す強い科学的根拠が出ない事にはやらない方が良さそうです。
まさに、君子危うきに近寄らず、ですな。
因みに顔のマッサージなどよりも確実に効果的なのは、
あたりです。
個人的にはデメリットの方が上回りそうなよく分からない方法よりも上記のような確実な方法を取り入れていった方が良いと思いますねー。