【加筆内容】牛乳や乳製品で前立腺がんになる!は本当か?
牛乳や乳製品は体に良いぞ…!なんて言われておりますが、実は前立腺がんリスクがアップする…!って話があるんですよ。
牛乳や乳製品で前立腺がんになる…!は本当か…?
2005年のタフツ大学の前向きコホート研究のメタ分析によると、乳製品・カルシウムの摂取量と前立腺がんのリスクについて調べてみたそうです。
まず研究者たちは、1966~2005年5月までに発表された乳製品・カルシウムの摂取量と前立腺がんの先行研究をMEDLINE(PubMed&Ovid)で検索してみたそうな。結果12件の研究がピックアップできたとのこと。
サンプル数については男性3,612~65,321人の範囲で、前立腺がんの発症数は99~3,811人の間だったらしい。因みに乳製品については牛乳やチーズ、バターやマーガリン、アイスクリーム、ヨーグルトなどだったみたい。
サンプル数については男性3,612~65,321人の範囲で、前立腺がんの発症数は99~3,811人の間だったらしい。因みに乳製品については牛乳やチーズ、バターやマーガリン、アイスクリーム、ヨーグルトなどだったみたい。
んでメタ分析の結果はこのようになっておりました。
- 乳製品の摂取量が最も多かった男性は、最も少なかった男性よりも、前立腺がんの発症率が1.11倍高かった…!
- カルシウムの摂取量が最も多かった男性は、最も少なかった男性よりも、前立腺がんの発症率が1.39倍高かった…!
つまり、牛乳や乳製品、カルシウムの摂取量が増えるほど、前立腺がんのリスクがアップする…!ってことですね。嫌な結果ですな…。
…っと、これだけみると牛乳や乳製品、カルシウムはガンになるからもうやめる…!といいたくなりますが、ここでちょっと待った…!って言ったのが2006年のビクトリアがん評議会になります。上記研究結果に疑問を持って、オーストラリアで調べ直すんですよ。
この研究はスタート時の年齢が27~75歳(99.3%の人が40~69歳)の男女41,528人(男性17,049人)を対象としたメルボルン共同コホート研究(MCCS)という前向きコホート研究のデータセットを使ったものになります。
研究は1990年11月26日~1994年10月25日までオーストラリアのメルボルンに住んでいた男性を対象とし、乳製品の種類は牛乳、チーズ、ヨーグルト、クリーム、カスタードとしたそうな。因みにバターとマーガリンは別々に分類したとのこと。
使えるデータを精査した結果、最終的なサンプル数は男性14,642人でして、平均追跡期間10.9年だったらしい。
この間に674人の方が前立腺がんを発症したそうなんですが、
- スタートから2年間の追跡調査における全てのハザード比は、残りの追跡調査期間におけるハザード比よりも高かったが、統計的に有意だったのはバター摂取量のみだった…!
- 進行性の前立腺がんのハザード比は、一般的な非進行性の前立腺がんのハザード比よりも低かった…!しかも、その差は統計的に有意ではなかった…!
って感じだったらしい。
つまり、
- 乳製品やバター、マーガリン、カルシウムの摂取量と前立腺がんリスクは関係ない…!
って結論に至ったそうな。
ではなぜ上記で紹介したタフツ大学のメタ分析と結果が違ったのかといいますと、研究者曰く、
- 2005年のタフツ大学の前向きコホート研究のメタ分析は、非常に小さい効果量と比較的低い統計的証拠に基づいていたから…!
とのこと。
う~ん。こうなると微妙な感じですねー。
個人的考察
コホート研究であることや単純に牛乳だけでなく、乳製品の中にヤバそうな物(マーガリンやアイスクリーム)も含めているのをみると、正直、前立腺がんのリスクはあやしい感じですね~。
まぁ、牛乳・乳製品のメリット(グルタチオンなど)を踏まえると、私は普通に飲んで良いんじゃないのかな~と思います。