HIPTと普通の筋トレを比べてみた研究をご紹介します。



HIPTは時短効果が期待できる…!

2022年の国立清華大学RCTによると、HIPTと従来の筋トレを比べて運動パフォーマンスに違いが出るのか調べてみたそうです。
この研究は、健康な大学生24人(男性17人、女性7人、平均年齢21.47±1.8歳)を対象に行ったもので、まずは全員の現在の運動パフォーマンスをチェック、続いて以下の2グループにランダムに振り分けて運動してもらったとのこと。

  1. HIPTグループ:12人
  2. 普通の筋トレグループ:12人

運動期間はどちらのグループも週3日の頻度で8週間、合計24回のトレーニングを行ってもらったそうな。また、トレーニングは連続して行わず、少なくとも24時間は休息の期間を設けたとのこと。
んで、それぞれのグループの運動の詳細は以下のようになっておりました。


HIPTグループ

1RMの60%で、

  1. ベンチプレスを10秒行う
  2. 15秒休憩
  3. スクワットを10秒行う
  4. 15秒休憩
  5. アップライトローイングを10秒行う
  6. 15秒休憩
  7. ヒールレイズ(つま先立ち)を10秒行う
  8. 15秒休憩

で筋トレを行う。
これを1セットとし全部で3セット行った。セット間の休憩は90秒間とした。1日の筋トレ時間は合計約8分間。


普通の筋トレグループ

1RMの90%で、

  1. ベンチプレス3回行う→180秒休憩
  2. ベンチプレス3回行う→180秒休憩
  3. ベンチプレス3回行う
  4. スクワット3回行う→180秒休憩
  5. スクワット3回行う→180秒休憩
  6. スクワット3回行う
  7. アップライトローイング3回行う→180秒休憩
  8. アップライトローイング3回行う→180秒休憩
  9. アップライトローイング3回行う
  10. ヒールレイズ3回行う→180秒休憩
  11. ヒールレイズ3回行う→180秒休憩
  12. ヒールレイズ3回行う

で筋トレを行う。
これを1セットとし全部で3セット行った。各トレーニングセッションに約40分かかった。


最後(9週目)にもう一度全員の運動パフォーマンスをチェックして実験終了となります。因みに普通の筋トレグループはリタイア者が3名いたとのこと。
実験終了後、データを統計処理した結果がこちら。

上半身の筋力(ベンチプレスで測定)
  • HIPTグループ:中央値162.01から190.00Nにアップ…!
  • 普通の筋トレグループ:中央値172.74から203.11Nにアップ…!

下半身の筋力(垂直ジャンプで測定)
  • HIPTグループ:平均57.00±6.18cmから63.25±5.58cmにアップ…!
  • 普通の筋トレグループ:平均57.11±10.96cmから59.11±10.69cmにアップ…!

無酸素パワーテスト(ウィンゲートテスト:30秒間全力でエアロバイクを漕ぐテスト)
  • HIPTグループ:平均788.25±156.23Wから835.31±122.74Wにアップ…!
  • 普通の筋トレグループ:平均773.38±148.66Wから773.68±140.18Wと変わらず…。

つまり、

  • HIPTも普通の筋トレも同じぐらい筋力アップしていた…!
  • 但し、無酸素パワーテストはHIPTのみアップしていた…!

ってことですね。



個人的考察

HIPTも普通の筋トレも効果はあんまり変わらなそうですが、HIPTは時短効果が期待できるので、筋トレする時間がない人にはおすすめかと思います。



参考文献