今回はコーヒーとガンの関係を見ていきます。



コーヒーは結腸がん・直腸がん(大腸がん)予防になりそう…!

2012年のアメリカ国立がん研究所前向きコホート研究によると、コーヒー・紅茶と結腸がん・直腸がん(大腸がん)リスクの関係について調べてみたそうです。
そもそもコーヒーには、

  • ジテルペン
  • カフェストール
  • カーウェオール
  • ポリフェノール
  • クロロゲン酸
  • コーヒー酸

といった、ガンリスクの低下に役立つ可能性のある成分がたくさん入っております。
ならば、コーヒーが結腸がん・直腸がんのリスク低下に役立つのか…?カフェインのあるなしで変わるのか…?紅茶はどうなのか…?ってのをチェックしてみたらしい。
実験は、以前にも登場したNIH-AARPっていうアンケートのデータセットを用いておりまして、今回のサンプル数は男女489,706名となっておりました。また追跡期間の中央値は10.5年でして、その間、

  • 近位結腸がん(胃に近い結腸がん)の発症件数が2,863件
  • 遠位結腸がん(肛門に近い結腸がん)の発症件数が1,993件
  • 直腸がんの発症件数が1,874件

あったとのこと。これらのデータを統計処理してみたんだとか。
ということでコーヒーの結果からじっくり見ていきます。
まずは全体像の把握ということで結腸がん・直腸がん(大腸がん)リスクについてです。

  • 頻度:全コーヒーのリスク:カフェイン入りコーヒーのリスク:カフェイン抜きコーヒーのリスク
  • 飲まない:1.00:1.00:1.00
  • 週1杯未満:0.97:0.97:0.96
  • 1日1杯:1.00:0.99:1.01
  • 1日2,3杯:0.98:1.01:0.93
  • 1日4,5杯:0.87:0.90:0.79
  • 1日6杯以上:0.80:0.83:0.74

次は結腸がんのリスクを見てみます。

  • 頻度:全コーヒーのリスク:カフェイン入りコーヒーのリスク:カフェイン抜きコーヒーのリスク
  • 飲まない:1.00:1.00:1.00
  • 週1杯未満:0.94:0.89:0.99
  • 1日1杯:0.970.95:1.02
  • 1日2,3杯:0.95:0.96:0.93
  • 1日4,5杯:0.85:0.86:0.81
  • 1日6杯以上:0.74:0.74:0.73

更に細かくと言うことで、近位結腸(胃に近い結腸)を見てみます。

  • 頻度:全コーヒーのリスク:カフェイン入りコーヒーのリスク:カフェイン抜きコーヒーのリスク
  • 飲まない:1.00:1.00:1.00
  • 週1杯未満:0.940.86:1.02
  • 1日1杯:0.94:0.92:0.98
  • 1日2,3杯:0.90:0.91:0.86
  • 1日4,5杯:0.80:0.79:0.83
  • 1日6杯以上:0.62:0.59:0.68

次は遠位結腸(肛門に近い結腸)です。

  • 頻度:全コーヒーのリスク:カフェイン入りコーヒーのリスク:カフェイン抜きコーヒーのリスク
  • 飲まない:1.00:1.00:1.00
  • 週1杯未満:0.93:0.96:0.92
  • 1日1杯:1.02:1.00:1.10
  • 1日2,3杯:1.05:1.06:1.02
  • 1日4,5杯:0.92:1.01:0.68
  • 1日6杯以上:0.86:0.90:0.77

最後は直腸がん(大腸がん)のリスクを見てみます。

  • 頻度:全コーヒーのリスク:カフェイン入りコーヒーのリスク:カフェイン抜きコーヒーのリスク
  • 飲まない:1.00:1.00:1.00
  • 週1杯未満:1.06:1.22:0.88
  • 1日1杯:1.08:1.12:0.98
  • 1日2,3杯:1.08:1.14:0.94
  • 1日4,5杯:0.94:1.00:0.71
  • 1日6杯以上:1.01:1.11:0.77

上記を軽くまとめてみると、

  • 1日4杯以上飲む人のリスク低下は良い感じ
  • 1日2,3杯でもリスク低下の効果は受けられそう
  • 意外とたまにコーヒーを飲む人(週1杯未満)にも効果がありそう
  • カフェインあるなしで多少の違いはあるがそんなに気にしないで良さそう

ってところでしょうか。
いずれにしても結腸がん・直腸がんリスク予防にコーヒーを飲んでおいて損はなさそうな感じです。因みに紅茶については関係性は見当たらなかったとのことで、やはりコーヒーが良いみたいですね~。



個人的考察

ということでガン予防にもコーヒーは良いのかもしれません。



参考文献