【加筆内容】運動は不安対策になるのか? その11「続子ども編」
子どもが運動すると不安感改善…!レジリエンスアップ…!幸福度アップ…!ポジティブがアップしメンタルが健康に…!
2020年のカロリンスカ研究所の研究によると、学校で行われる運動は子どものメンタルに良い影響をもたらすのか系統的レビュー・メタ分析で調べてみたそうです。
具体的には、
- 4~19歳の子ども達における、学校で行われる身体活動や座位行動が、ポジティブ・ネガティブにどのような影響を与えるのか…?
- 年齢や性別、家庭の経済状況などの変数は関係あるのか…?
についてチェックしてみたらしい。
ということでまず研究者たちは、2009年1月~2019年10月の間に発表された査読済みの関係研究をデータベースを用いて検索してみたそうな。またこの時、4歳から19歳の幼稚園や小学校、中学校、高校なんかに通う子供たちを対象にした研究に絞って検索したみたい。
その結果、14,821件の研究がヒットしたんだとか。
次にこの中から、重複したものや質の低い研究を除外していったそうで、最終的に31件の研究が選ばれたそうです。この31件の研究は12ヶ国で行われておりまして、内訳を見てみますと、
- アメリカ:8件
- オーストラリア:6件
- イギリス:5件
- アイルランド:2件
- ドイツ:1件
- 中国:1件
- 韓国:1件
- カナダ:1件
- デンマーク:1件
- スペイン:1件
- ノルウェー:1件
- トルコ:1件
って感じです。残念ながら日本の研究は入っていない感じですな。
続いて、これらの研究の概要についてですが以下のようになっておりました。
- サンプル数:19人~2,797人
- 平均年齢:8歳~17歳
- 女性の割合:31%~100%
- 家庭の経済状況:ほとんどの研究で様々だったか、低い人を対象にしていた。
- 学校で行われた運動方法:通常の学校の体育の授業、レクリエーション、ヨガなどなど多岐にわたる。
- 実験期間:4週間~4年
上記のデータを基にメタ分析を行ってみた結果、4~19歳の子ども達が運動することによって、
- 不安感が有意に改善していた…!
- レジリエンス(逆境力)が有意にアップしていた…!
- 幸福度が有意にアップしていた…!
- ポジティブが有意にアップしメンタルが健康になっていた…!
とのこと。
子どもを対象にしたメタ分析でも運動がメンタルにプラスの効果をもたらすことが分かったのは大きいですねー。しかも体育の授業みたいなものでも効果があるなんて…。
この結果に研究者も、
- 学校関連の身体活動介入は、不安感を軽減し、レジリエンスを高め、幸福感を改善し、子どもや青少年の精神的健康を向上させる可能性がある
としています。